「野球道」シリーズは，プレイヤーがプロ野球球団の監督となって選手の育成に尽力し，日本シリーズで有終の美で飾ることを目標としたシミュレーションゲームだ。非常に歴史の長いシリーズで，兄弟分には高校野球の「高校野球道」，草野球の「アパッチ野球道」，女子校野球の「高校野球道Girl's」などがある。本家ともいえる「野球道」は，しばらくはリリースされてはおらず，前作の「野球道4」から数えると，実に3年ぶりの登場。最新作の「野球道2004」は，ファンならば期待せずにはいられないだろう。
　プレイヤーは，これまでと同様に監督として球団運営を行っていく。練習メニューの作成はもちろん，オーダーの作成，キャンプ，ドラフト，もちろん日本シリーズなど，プロ野球の魅力が満載だ。データは2003年の最新データが搭載されていので，今年のペナントレースの雪辱戦を果たすもよし，もしも俺だったらこんなオーダーで臨む！　といったこだわりプレイも可能である。ちなみに「高校野球道2EX」を持っていると，そこで育成した球児を本作のドラフトに登場させることができる点はシリーズ初の試み。かつて育成した球児はプロとして通用するのだろうか？

　日本クリエイトといえば大阪のソフトハウス。2003年は阪神タイガースがリーグ優勝をしたということもあって野球道2004」では，なにか阪神タイガースに関する機能などが追加されるのでは？　と予測した人は，なかなかに勘が鋭い。初回版のみではあるが，「阪神タイガース2003 猛虎データ」のダウンロードサービスが受けられる。このデータを導入すると，タイトル画面が阪神タイガース仕様になり，そこでは六甲おろしが流れるようになっている。さらに実際にあった怪我などのアクシデントも再現され，ゲーム中の新聞も阪神タイガースに特化したものになるとのことだ。阪神タイガースファンならば（なくとも？），ぜひとも入手したいデータである。
　ソフトの発売日は11月28日，価格は8800円。来年のペナントレースを占う上でも，必要な一本といえるかもしれない。（Murayama）
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