インタビューに答えてくれた運営チーム。左から中野氏,ユン氏,キム氏。GMとはいえ個人的にコルムオンラインをプレイしているので,プレイヤーと同じ視点を持っている
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ミニイベントが終わった後,怒涛のインタビュー3連発(運営チーム,ローカライズチーム,Netclue CEO)が行われ,forGamerは運営チームのインタビューからということに。運営チームのインタビューは,ミニイベントが行われた2階会議室から6階の会議室へと場所を移して行われた。
運営チームは,ユン・ソン・ジュン運営チーム長と,中野良太郎氏,キム・ソン・ウク氏の3人で,基本的には我々の質問に対してはユン氏と中野氏が答え,キム氏が翻訳を担当という構図で行われた。ちなみにこの中野氏,Corumで働きたいといっていきなり韓国Netclueに押しかけてきた,もの静かそうな風貌からはおよそ想像のつかない「強攻な売り込み派」だ。
GMは,運営側に所属しながらもプレイヤーに最も近しい存在。彼らがどのように考え,そしてどのようにプレイヤーに接しているかを主眼にインタビューを開始した。(Seal)
forGamer編集部(以下,4G): まず,運営チームというのは,コルムオンラインにどのように関わっているチームなのでしょうか。
中野氏: 基本的には,GM(ゲームマスター)としてゲーム内でプレイヤーのサポートを行うことと,公式サイトのコンテンツ作成です。日本サーバーには,現在GMが6名います。
4G: 先ほどのミニイベントでご一緒させていただいたGM達ですね。みなさん日本語でのチャットに慣れているのは当たり前としても,なにかフレンドリーな感じを受けるのには驚きました。GMの採用にはなにか条件があるのですか?
ユン氏: ええ。まず韓国語と日本語が出来るということが前提で,オンラインゲームがどのようなものかを理解している,ゲームが大好きということが条件です。その後に3か月の研修があります。
ほかのMMORPGでGMの経験者も多いですね。
4G: ほかのMMORPGというと,具体的にどのあたりのタイトルですか?
ユン氏: 韓国で人気のあるMMORPGが多いですかね……例えば,ミュー,リネージュなどです。キムはナイトオンラインのGMを,私はリネージュのGMを経験してます。
GMたちを束ねる運営チーム長のユン氏。コルムオンラインのGMになるには,ゲームに対する熱い情熱も不可欠だという。いうならば,Netclueはゲームマニアが集まった会社なのかも
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4G: 経験者が多いから,全体的なGMコールへの対応も素早く行えるというわけですね。GMへのプレイヤーの人気が高い理由が分かりました。ところでコルムオンラインには5種類の職業がありますけど,GMから見てどの職業の人気が高いですか?
ユン氏: サマナーとレンジャーの人気が比較的高いようです。サマナーはソロプレイでもどんどん敵を倒していけますし,ほかのMMORPGにはない操作体系を持ってます。サマナーは個人的にも最も好きな職業なんです。逆にソーサレスは嫌いです。というよりも,怖い(笑
4G: 怖いというのはやはりバトルダンジョン(対人戦が行える場所)で?
ユン氏: そうです。やはりあの攻撃力は脅威ですよ。
4G: バトルダンジョンでの揉め事は多そうですね。今までで一番対応に苦労したGMコールというのはどのようなものですか? 日本人はあんまり"PK大賛成派"というわけでもないのですが,PKについてのGMコールとかはありますか?
ユン氏: PKについてのGMコールは国柄がはっきりと出ていて,GMコールが多い順に
中国,韓国,日本となっています。日本のプレイヤーはあまり対人戦を好まなく,中国のプレイヤーは対人戦を非常に好むといった感じです。ほかには「ハンティングポイントを奪われたのでどうにかしてほしい」とかいうのもありますね。これは,韓国プレイヤーからのが一番多くなってます。このゲームに"ハンティングポイント"なんてないようなものなんですけど(笑
対応に苦労するのは,
コルムの戦闘ダメージとか,ステータスとダメージの関係などの計算式を導き出して,「このスキルのダメージがおかしいんじゃないか」とかいうタイプのものです。これについては,ほとんどすべてが日本プレイヤーからの問い合わせですよ。日本のプレイヤーは,数字的な部分では,GMや開発者よりも詳しいかもしれませんね。我々も"そんなはずはない!"とか思いながら,一生懸命計算し直してるのは内緒です(笑
4G: 国柄がはっきりとGMコールにも表れているというのは面白いですね。そういえば,現状のコルムオンラインは,正直なところ"コミュニティ"を重視した設計になっていないと思うのですが,プレイヤーのコミュニティについてはGMの目から見てどのように考えていますか?
ユン氏: 今は,コルムオンラインが発展途上ということもありますが,まずは
ギルドシステムを使ってコミュニティを大きくしていくことを目標にしています。ギルドが大きくなると,プレイヤーが個々の居場所ができるだけでなく,ギルド同士のぶつかり合いなども生じてきます。これによってギルド間のつながりも生まれることもあるでしょうから,コミュニティといった面ではさらに大きくなっていきます。これをGMがサポートしていくといった感じが理想ですねぇ。
通訳を担当したキム氏は,GMなのにゲームシステムで勘違いがあったりと天然(?)なところも。画像中央のようにプレイヤーはたくさんいるのに,全体的になにか閑散とした雰囲気なのは,コミュニティ不足に起因しているかもしれない
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4G: 現在の仕様だと,パーティを組んでも,ばらばらに行動することが多いのですが,これに対してどのように考えていますか?
ユン氏: 確かに,現状で効率面を重要視した場合では,そのプレイスタイルが一番いい方法です。しかしこれはソロの延長にしかならないので,
改善する予定があります。とくにパーティメンバーに対していろいろな効果を与えられるプリーストが"死にクラス"になっている(編注:職業の特徴が出し切れていないということかと)ので,
仲間が強力し合えるようなシステムにしていこうと考えてます。
4G: なるほど。それはコルムオンラインの1プレイヤーとして,早く実現してほしい部分です。やっぱり少ない時間で効率上げようかな,とか考えちゃうと,ソロプレイになりがちなんですよね……。
ユン氏: 今はそうなっちゃうのも仕方ないですよね。私もプレイヤーとして遊ぶときはそうしてますし。
4G: GM公認ですね(笑)。実は私はまだGMコールしたことないので雰囲気が分かってなくて申し訳ないんですが,MMORPGではタイトルごとにGMの対応が大きく変わってきますよね。
ユン氏: 対応が変わる,とは?
4G: フレンドリーなGMにしているゲームもあれば,裏方に徹している作品もあるし,常に厳しい態度で臨む作品もあるし……コルムオンラインではどのような指針で動いていますか?
ユン氏: あぁ,なるほど。そういう"変わる"ですね。うーん,そうですね……運営チームはWebとゲーム内での活動をしていますが,プレイヤーとの距離感を縮めて,なにかプレイヤーが行動を起こすときには
「いつもそばにいる存在」になっていくようにしたいと思っています。BBSを利用しやすくして,プレイヤーにとってなにかしらの付加価値が付くようにするのもいいかもしれませんね。また,GM用のツールを開発して,
イベントなどを開催することも予定しています。お恥ずかしいことにまだその手のツールが充実してないんですよ。
プレイヤーからの意見が多く寄せられてきますが,同じようなものに付いては,ある程度の数が集まったところで会議を行い,詰めていくという流れになっています。ゲームバランスを根本から変えてしまうというものではなく,コルムオンラインをさらに面白くするものだと判断されれば,積極的に採り入れて開発側に投げていきます。時間がかかってしまっても
すべての意見には目を通しているので,みなさんぜひいろいろ書き残してください!(メールで) ……と伝えてください。
4G: 手間と労力を惜しまないという,ゲームへの熱意が伝わってくるような気がします。最後に日本のプレイヤーに向けて,なにか一言お願いします。
ユン氏: コルムオンラインをいいゲームにするために頑張りますので,みなさんも楽しんでくださいね!
普段は物静かな中野氏。コルムオンラインに強烈に引かれてNetclueへと飛び込んだ熱い情熱の持ち主でもある。現状システムだと,パーティを組んでもばらばらに行動することが多く,それを改善していきたいとの想いが募る
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