[E3 2004#010]スプリンターセル最新作「Tom Clancy’Splinter Cell 3」がはやばやと発表 - 2004/05/13 17:11

 2002年3月に"トム・クランシーシリーズ スプリンターセル パンドラトゥモロー 日本語マニュアル版"が発売されたばかりだというのに,UBI Softのブースでは,なんと次回作となる「Tom Clancy’Splinter Cell 3」のデモンストレーションが。いくらなんでも早過ぎるだろう,という雰囲気さえしてくるが,さすがE3,ブースの奥に特設されたデモ会場の前には長い行列ができ,いまや同社の顔の一つといってもよいサム・フィッシャーの人気と,新作に対する期待の高さがうかがえた。
 公開された映像には,アジアのとある国を,いつものように影のごとく移動するサムの一連の動きが写し出された。銃で堤灯を撃つと,不審に思った敵がトーチランプに火をつけながら近づき,まだ燃えているそれを川に投げ込む。今でも高水準にあるグラフィックスだが,トーチの反射光や川面の様子など,さらに手を加えられているのがよく分かる映像だ。全体に,今回のサムはかなりハード。背後に回って敵を羽交い締めにするところは同じだが,殴り倒すだけでなく,ナイフを使って敵を力ずくで無力化することも可能に。あるいはパイプから逆さにぶら下がり,真下を通過する敵を持ち上げて首を折る,などといった荒事も平気でこなせるようになった。ここで見るかぎり,それまでの作品に比べ,サムの戦闘力アップはかなりのものになりそうだ。

 さらに新作のマルチプレイには,プレイヤーが共同して行なえる行動が増えている。たとえば,一人がワイヤーを持ち,もう一人がそれにぶら下がりながらPCをハックする,というシーンが紹介されたが,ボイスチャットを介して「もうちょい右,すこし左」などと指示しつつ,PCの真上にさかさまに降下していた。マルチのプレイヤーは,今よりさらに密な連係を取って作戦を遂行できるようになるのだ
 続いて技術デモ映像が行なわれたが,面白いのはその紹介方法。入場者にはあらかじめ小さな機械が渡され,それを使って画面に出てくる二つの技術トピックのうち一つを選べるのだ。たとえばメインスクリーンに「天候」と「テクスチャ」の二つの技術テーマが写し出され,どちらが見たいかを司会者が聞いた後,観客のスイッチの投票によって「天候」が選ばれる,といった具合。ハイテクガジェットが大活躍するゲームの雰囲気を反映したいかした演出だ。渡された小さな機械を持って帰りたくなった観客もきっと多いだろう。
 敵地の奥深く単身潜入し,ミッションを遂行するスニーキングアクションものとしてはダントツの人気を誇るスプリンターセルシリーズだが,絶えまない進化と高い技術力によって今後もトップの地位を確保し続けるという予感がするデモだった。本作「Tom Clancy’ Splinter Cell 3」の発売は,2005年が予定されている。期待しておこう。しかしこんなに煽っておいてナニだが,撮影一切禁止でプレスキットにも画像が一つも入っていなかったので,ブース風景だけでご容赦いただきたい。(松本隆一)

→「Tom Clancy’ Splinter Cell 3」の情報一覧は「こちら」


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