[E3 2004#018]3Dになった動物園SLG「Microsoft Zoo Tycoon 2」 - 2004/05/13 20:18

 動物園経営をテーマにした"Zoo Tycoonシリーズ"は全世界で450万本ものリリースを誇っており,プレイヤーの男女比率も1:1ということから,誰もがプレイできるゲームとの印象を受ける。E3 2004のMicrosoftブースで展示されていた最新作「Microsoft ZooTycoon2」ではそれが顕著になり,マニュアルなしでもプレイできるような工夫がいっぱいだという。地形を変更するツールは非常に使い勝手が良く,レタッチ感覚で地形を自由自在に操作できるし,異なる地形の合成なども,絵の具を塗るような感覚で楽々できてしまうのだ。直感的に地形の造成ができるのは非常に有り難い。

 さて,今作で一番に注目すべき点といえば,やはり3D化だろう。これまでは俯瞰でしか眺められなかった動物達を,飼育員やお客の第一人称視点で楽しめるというのは,なかなかなに面白い。俯瞰のマップで動物園をデザインし,自分の足で歩き回ってみるなんてのも楽そうだ。
 また時間の概念もあり,夜になると動物園はちゃんと暗くなり,動物たちは寝てしまうので,そうした動物を眺めてみるのもなかなかに楽しそうだ(さすがに閉園はないようだが)。また3Dになったことで園内の探索が楽しくなったが,動物だけではなくお客を眺めることも重要になっている。というのは,園内を歩いている人の服や帽子に注目すると,特定の動物のTシャツや帽子をかぶった人が増えている場合は,その動物の人気が高まっている証拠らしい。

 次に注目したいのが,フォトモード。これは動物園を歩き回っているときに使うと写真(スクリーンショット)撮影ができ,アルバムを作ったり,そのアルバムを友達にプレゼントできるというもの。ちなみに撮影した写真は「Zoo Tycoon 2」を持っていない人でも楽しめるとのことなので,プレイ中に素晴らしい写真や面白い写真が撮影できたら友達に自慢してもいいだろう。またMicrosoftらしいところでは,ズーペディアという事典機能が搭載されることも興味深い。このズーペディアは,同社が販売している「総合大百科エンカルタ」のデータを流用して作られており,当然かなりしっかりした内容になっている。

 収録している動物は基本的な陸上動物のみで,「1」の拡張パックである「マリンマニア」「ダイナソーディッグ」に登場したような海洋生物や恐竜は登場しないとのこと。拡張パックも予定してはいるが,出すことが決まっているだけで内容についてはこれから考えていくらしい。またこれまでと同様に動物のダウンロードサービスも行っていくそうなので,ぜひともユニークな動物の追加を期待したい。
 スタッフに聞いた話では,動物園のマネジメントも大きく変わっており,前作までは入場料やグッズや飲食などで収入をまかなっていたが,今回はその大半をお客の寄付に頼ることになるという。おそらく収入の75%程度は寄付になるとのことなので,とにかく動物の管理をしっかりして動物の幸せ度を上げる必要があるらしい(幸せ度が高い動物が揃い,お客が満足すると寄付額が増える)。なお動物には食事/水/睡眠/運動の4項目のベーシックステータスがあり,これらをケアすればすくすくと育ってくれる。さらに上を目指すならアドバンスドステータスである精神/清潔さ/寝所/社交などのケアも必要になるとか。環境に敏感な動物の育成はなかなかに大変そうだ。
 発売時期は,米国では2004年秋と発表されている。日本での発売についてはとくに発表はないので,ぜひ期待していよう。(Murayama)

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