[E3 2004#138]古典的ボードゲームをベースにしたRTS「Warhammer 40000:DoW」 - 2004/05/18 19:47

 ミニチュアフィギュアを使って対戦するSF戦術ゲーム「Warhammer 40000」をRTS化した「Warhammer 40000:Dawn of War」(以下,Dawn of War)が,THQブースの一角で展示されていた。
 Dawn of Warの開発は,3D RTSの金字塔として知られる「Homeworld」で知られるRelic Entertainment社が担当。Relic Entertainmentといえば,つい先月THQが同社の買収を発表したばかり。その動向が注目されていた会社だ。
 Warhammerといえば,世界的に有名なファンタジー・シリーズ。THQの抱える人気シリーズ物の開発をRelic Entertainment社が請け負っているあたり,彼らがTHQ内でエース級の扱われ方をしているということなのかもしれない。

 Dawn of Warは,Impossible Creaturesで使われたゲームエンジンの改良版をベースに作られているフル3D RTS。スペースマリーン,スペースオーク,ケイウス,エルダーといった全4種族の中から一つを選び,敵対する勢力の打倒を目指す。
 本作の特徴としては,まずWarhammer 40000の世界観を背景に,馴染みあるユニット達(といっても,日本人の多くには馴染みはないだろうが……)が暴れ回るという点が挙げられる。ヒーローユニットが発する特殊攻撃や巨大ユニットが発する攻撃はなかなかの迫力。フィギュアを中心にキャラクターの造形に関しては一日の長があるシリーズだけに,そのあたりはお手の物といった感じなのだろう。
 システム面でいえば,基本的にはオーソドックスなRTSのスタイルとなっており,資源は,時間の経過と共に自動的に加算されていくスタイル。資源の加算速度は,マップ上に点在する特殊な地点を奪うことで速めることができ,その地点を巡っての攻防が主な焦点になるという話だ。
 また本作は,強大な力を持つ特殊大型ユニットを召喚できるというのも興味が惹かれる要素の一つ。試遊台の横にいたスタッフに聞いたところによると,特殊大型ユニットを登場させるには,マップ上のあるポイントを確保し,"レリック"(遺物)と呼ばれるアイテムを得る必要がある。この遺物を使用することで,強力なユニットの召喚が可能になるという。
 マップ上の特定の地点を奪い合うシステムといい,このレリックの争奪戦といい,オフェンシブなゲーム展開がメインになりそうな雰囲気。1回地点を奪われた場合に,それを奪回するための救済処置があるのか否か(最初の奪い合いで負ける=資源差が付いてさらに不利になるので)が気になるところだろう。





 ただ説明を受けたうえでの全体的な感想を率直にいうと,ルールの作り込みの部分で若干の不備があるのではないかと感じた次第。原作のファンに向けたゲームだということは分かるが,本作がどこまで通常のRTSファンを取り込めるかについては,少々疑問が残るところだろう。
 現在の完成度はだいたい80%前後らしく,欧米での発売は2004年9月を予定。これからのチューンナップに期待したい。(TAITAI)


友達にメールで教えよう!
←Back to 4Gamer Top
←Back to News Archive