Depth Fantasia 戦闘


Depth Fantasia(DF)の記事第二弾は,お約束どおり"戦闘"について。

 最大4人パーティを組んで冒険するわけだが,戦闘はCROSSGATE(XG)同様"エンカウント方式"。フィールドやダンジョンなどをウロウロしていると,モンスターに出会って突如戦闘画面に切り替わる。ドラクエやFFなどと同様の方式なわけだ。
 「えー,またー?」というコアなネットワークゲーマーも多いかもしれないが,今度はだいぶ遊びがいのあるものに仕上がっているので安心してほしい。今回はなんと"完全リアルタイム"の戦闘なのだ。前作XGと違い,ボーッとしてると自分の死体を見る羽目になるぞ。しかも,その"リアルタイム"をさらに面白いものにするべく導入されているのが,Active Chain Battle System(ACB System)なのだ。

■"チェイン"。息が合わないと全滅もアリ?

 "チェインってなにさ?" すでに雑誌などで読んだ人も多いかもしれないが,チェインとは「合体攻撃」のこと。
 通常のネットワークRPGでは,パーティを組むことのメリットは「欠点を補い合うことで,より強力な敵を倒せるようになる」ということだろう。最たるものはEverquestなどだ。しかしこのDFは,そこにもう一つの要素を混ぜ込んだ。「お互いに連携で技をかけることによって強大な威力の攻撃を生み出せる」というものだ。戦隊モノで必ず最後にやる攻撃,といえば分かるだろうか?(余計分からないか) "みんなの攻撃力を一人に集中"と考えれば分かりやすいかも。
 下の図を見てほしい。AがBに,BがCに,CがDに"チェイン"をかけて,最後にDがスキルを発動することによって,とてつもない攻撃力を生み出すわけだ。

「どーってことないじゃん」
 そう。私も最初に説明を受けたときにそう思った。単に順番に技をかければいいだけかと思ったのだ。
 が,それは激しく甘かった。なにせDFは"リアルタイム"なのだ。それぞれのプレイヤーがほぼ同時にコマンド入力をすることになるため,誰が誰にいつどのタイミングでどの技をかけるかを決めておかないと(もしくは以心伝心になっておかないと),一度たりとも成功しないだろう。途中1か所でも失敗すると,そこまでにかかったチェインはすべてゼロになるのだ。
 上の図でいえば,AとBがお互いにチェインをかければ失敗だし,A→B→Cとうまくいっても,トンチキなDが通常攻撃をしてしまったら,そこでチャラだ。かなり難しいが,この"チェイン"を完璧に決められるのが"真のパーティ"かもしれない。まぁ2人からでもチェイン攻撃はできるので(はるかに弱いチェインになるようだ),まずはそのあたりから練習,か。固定パーティなどが多くできてしまいかねないという欠点もあるような気はするが,これは結構目新しい要素だろう。

■通常戦闘も歯ごたえ満点

 さてチェインはチェインでいいのだが。このリアルタイムバトルは,通常戦闘も結構面白くなりそうな予感がする。

 前述したが,パーティメンバーがほぼ同時にコマンドを入力することになるこのシステム,一歩間違えると,一昔前の"ちょっとAIがおバカなNPC"の状態を,人間同士で演出することになりそう。なにせキッチリと固定した気心しれたパーティでない限り,お互いなにをするのかさっぱり分からないのだから(だが,そこが面白い)。しかも一度コマンドを入力したら,途中で結果に変動があっても気が変わっても後悔しても戻れない。敵がすでに全滅しているのにTiltwaitを連発するあの空しさよ……。
・AのHPがピンチだったので,AもBもCもDもAを回復しようとした(無駄)
・特殊攻撃がウザい敵が出たので,AもBもCもDもその敵を攻撃した(無駄)
・強い敵だったのでAもBもCもチェインをかけたが,Dは通常攻撃をした(無駄)

というNPC顔負けのことも平気で起こるだろうし,

・AもBもCも戦う気100%だったが,Dだけ勝手に逃げちゃって付き合わされた
・4人で意地になって"チェイン"を狙っているうちに全滅
・BとCとDが何をするのか様子を見ていたらアッサリ死んだ
・「チェインいくべ?」とかチャットで相談していたら全滅

という,人間ならではのハプニングも多々ありそう。

 いかにもコンシューマメーカーらしいポイントにあふれたこのDF,なかなか楽しみなものに仕上がってくれるかも。
 次回は,これまた特徴的な"ギルド"について解説しよう。