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  • 発表日:2003/10/23
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Resizable BARに対応する「GeForce 465.89 Driver」がリリース
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印刷2021/03/31 19:53

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Resizable BARに対応する「GeForce 465.89 Driver」がリリース

 北米時間2021年3月30日,NVIDIAは,公式最新版グラフィックスドライバとなる「GeForce 465.89 Driver」をリリースした。

 Release 460世代のWHQL(Windows Hardware Quality Labs,ウィクル)通過版となるGeForce 465.89 Driverのトピックは大きく2つある。ひとつはいつもどおり最新タイトルへの対応だが,より重要なのは「Resizable BAR」に対応した点にある。

 Resizable BARとは,NVIDIAが「GeForce RTX 3060」を発表したときに,今後の対応を明らかにしていたものだ(関連記事)。これは,CPUとGPU間のデータ転送に使うメモリ空間(BAR)を64bitアドレスで設定可能にしたうえで,サイズも任意に変更できるようにすることで,BARのサイズが256MBに制限されていたこれまでの状態よりもデータ転送の速度を上げて,グラフィックス性能を向上させる技術である。
 実のところ,これはAMDがRyzen Desktop 5000シリーズとRadeon RX 6000シリーズの組み合わせで実現させていた「Smart Access Memory」と同じ技術であり,NVIDIAが後追いで対応してきたわけだ。

 GeForce 465.89 DriverでResizable BARが利用できるのは,GeForce RTX 30シリーズのみである。また,Resizable BAR対応済みで登場したGeForce RTX 3060を除くGeForce RTX 30シリーズでは,製造時期によりVBIOSのアップデートが必要になる点に注意が必要だろう。VBIOSアップデートの要,不要や,アップデート方法はグラフィックスカードメーカーによって異なるので,各社のサポートWebページを参照してほしい。
 それに加えて,Resizable BARは,CPUやチップセット側の対応も必要になる。現時点での対応CPUは,AMDのRyzen Desktop 5000シリーズと,Intelの第11および第10世代Coreプロセッサである。チップセットはAMD 400/500シリーズとIntel 400/500シリーズだ。

 条件を満たしたハードウェアとGeForce 465.89 Driverの利用によって,Resizable BARを有効にすることで,NVIDIAは「最大12%の性能向上が得られる」とアピールしている。1割以上となると無視できないので,条件を満たしているゲーマーはぜひ試してほしい。

 一方の,最新タイトル対応では,スクウェア・エニックスの新作TPS「Outriders」,悪の組織運営シミュレーション「Evil Genius 2: World Domination」,そしてレースゲーム「DiRT 5」の最新アップデート「Update 4.0」に含まれるDirectX Raytracingへの対応が行われている。
 いずれのタイトルに対しても,とくに性能向上は謳われていないが,OutridersはAI技術を用いた超解像技術「DLSS」(Deep Learning Super Sampling)に対応しており,GeForce 465.89 DriverとDLSSの利用によって高画質と高フレームレートの両立が可能と,NVIDIAは謳っている。

 ゲーム関連ではほかにも,GeForce 465.89 Driverにより,NVIDIA独自の操作遅延低減技術「NVIDIA Reflex」(以下,Reflex)を「Rainbow Six Siege」でも利用できるようになったそうだ。NVIDIAは,Reflexを利用することで,システム全体の遅延を最大30%低減できるとアピールしている。

 ゲーマーには直接は関わらないが,仮想マシン下のWindowsにおいて,GeForceシリーズGPUへのパススルー動作がベータテストとして組み込まれているそうだ。エミュレーションを使用せずにGPUを駆動できるので,仮想マシン下でもGPUを使うアプリケーションが高速に実行できるようになる。
 ホストOSがWindowsの場合,単にホストOSでアプリケーションを実行すればいいだけなので,主にLinux環境での仮想Windows向けの機能といったところか。ただ,Windows向けゲームのように,GPUを用いるアプリケーションのデバッグにも役立つだろう。

 これまでのバージョンと同様に,GeForce 465.89 DriverのStandard版は,NVIDIA公式ダウンロードページの「ベータドライバ&過去のドライバ」から検索する必要がある。ドライバのアップデートが自己責任となる点は理解してもらったうえで,すぐにでも入手したい人は,以下に示したリンクかGeForce Experienceを利用してみよう。

→64bit版Windows 10用GeForce 465.89 Driver(693.27MB,DCH)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/172173/jp
→64bit版Windows 10用GeForce 465.89 Driver(669.19MB,Standard)
https://www.nvidia.co.jp/download/driverResults.aspx/172137/jp

→ノートPC向けの64bit版Windows 10用GeForce 465.89 Driver(693.27MB,DCH)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/172191/jp
→ノートPC向けの64bit版Windows 10用GeForce 465.89 Driver(669.19MB,Standard)
https://www.nvidia.co.jp/download/driverResults.aspx/172155/jp

→GeForce RTX 30/20シリーズ,およびGTX 16シリーズ向け64bit版Windows 7用GeForce 465.89 Driver(596.06MB)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/172065/jp
→GeForce GTXシリーズ向け64bit版Windows 8.x・7用GeForce 465.89 Driver(530.05MB)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/172101/jp
→ノートPC向けの64bit版Windows 8.x・7用GeForce 465.89 Driver(596.06MB)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/172119/jp

→4Gamerの最新ドライバリンクページ
https://www.4gamer.net/games/999/G999902/FC20110422001/

##以下,NVIDIAによる公式紹介記事および英文リリースノートまとめ##(リンク先はPDF)

●GeForce 465.89 Driverの対応製品
  • デスクトップPC向けGeForce RTX 30シリーズ
  • デスクトップPC向けGeForce RTX 20シリーズ
  • デスクトップPC向けGeForce GTX 16シリーズ
  • NVIDIA TITAN RTX
  • NVIDIA TITAN V
  • NVIDIA TITAN X,Zシリーズ
  • デスクトップPC向けGeForce GTX 10シリーズ
  • デスクトップPC向けGeForce GTX TITANシリーズ
  • デスクトップPC向けGeForce GTX 900〜600シリーズ
  • デスクトップPC向けGeForce GT 600シリーズ
  • ノートPC向けGeForce RTX 30シリーズ(※Windows 10のみ)
  • ノートPC向けGeForce RTX 20シリーズ(※Windows 10のみ)
  • ノートPC向けGeForce GTX 16シリーズ
  • ノートPC向けGeForce GTX 10シリーズ
  • ノートPC向けGeForce 900M〜800Mシリーズ
  • ノートPC向けGeForce MX 400シリーズ(※Windows 10のみ)
  • ノートPC向けGeForce MX 300シリーズ(※Windows 10のみ)
  • ノートPC向けGeForce MX 200〜110シリーズ
  • マイニング向けCMP 40HX/30HX

●GeForce 465.89 Driverが統合するソフト(比較対象はGeForce 461.92 Driver)
  • GeForce Experience:3.21.0.36
  • HD Audio Driver: 1.3.38.40
  • PhysX System Software:9.19.0218
  • Vulkan RT:記載なし
  • nView:201.66(←201.18)
  • CUDA:11.2
  • NVIDIA Control Panel(DCH):8.1.960.0
  • NVIDIA Control Panel(Standard):記載なし

●GeForce 465.89 Driverにおけるゲームへの最適化
  • 記載なし

●GeForce 465.89 Driverの新要素
  • Resizable BARに対応
  • 「Outriders」「Evil Genius 2: World Domination」に対応
  • 「DiRT 5」のUpdate 4.0におけるDirectX Raytracingに対応
  • 「Rainbow Six Siege」のNVIDIA Reflex拡張に対応
  • 仮想WindowsでGeForce GPUのパススルーのベータテストに対応
  • G-SYNC Compatible Displaysに5機種を追加(※詳しくは公式Webページを参照)
  • GeForce Experienceの最適化に15タイトルを追加

●GeForce 465.89 Driverで解決した問題
  • 「Rainbow Six Siege」のVulkanモードにおいて,煙がピクセル状になることのあった問題
  • GeForce RTX 3090にSamsung Electronics製「Odyssey G9」と共にHDMI接続のテレビを接続すると,ブルースクリーンでクラッシュすることのあった問題
  • GeForce RTX 2060においてYouTube動画を見ながらゲームをプレイすると,DPC_WATCHDOGS_VIOLATIONエラーが起きブルースクリーンでクラッシュすることのあった問題
  • 「Sunset Overdrive」の設定で「Depth of Field」を有効化すると,ランダムに緑色の表示が破綻することのあった問題
  • Realtek製DisplayPort-HDMI1.4プロトコルコンバーターLSI(※「RTD2173」など)のピクセルクロックが600MHzに制限されることのあった問題
  • AmpereおよびTuring世代のGPUを搭載するシステムで,高リフレッシュレートのG-SYNC対応ディスプレイを使用すると,アイドル時にGPUの消費電力が増加することのあった問題
  • HDRを有効化した状態でGeForce Experienceのスクリーンショット機能を使うと,保存した画像が白っぽくなることのあった問題

●GeForce 465.89 Driverにおける既知の不具合
  • 「World of Warcraft: Shadowlands」における特定の場所で,画面のランダムなちらつきが生じることがある
  • 「Supreme Commander」「Supreme Commander 2」でフレームレートが低いことがある
  • 「Batman Arkham Knight」で「turbulence smoke」を有効化すると,ゲームがクラッシュすることがある
  • GPUモニタリングツールをバックグラウンドで実行した状態でSteam VRタイトルを起動すると,カクつきや遅延が生じることがある
  • 「Hardware-accelerated GPU scheduling」を無効化すると「Microsoft Flight Simulator」におけるVRモードの表示がカクつくことがある
  • YouTubeで動画再生中に下方向へスクロールすると,再生がカクつくことがある
  • Pascal世代のGPUを搭載したノートPCに高リフレッシュレートのディスプレイを接続すると,ゲームのリフレッシュレートがランダムに60Hzまで低下することがある

  • 関連タイトル:

    GeForce Driver

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