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「DLSS 2.3」や新しい超解像技術に対応した「GeForce 496.76 Driver」がリリース。「BF2042」にも対応
Release 490世代のWHQL(Windows Hardware Quality Labs,ウィクル)通過版となるGeForce 496.76 Driverは,「Battlefield 2042」など最新のタイトルに対応するのに加えて,既報のとおり,既存のゲームに対して超解像技術を使った高解像度表示を可能にする「NVIDIA Image Scaling」や,AIを用いたNVIDIA独自の超解像技術の最新版「DLSS 2.3」といった機能を導入したドライバだ。
NVIDIA,さらに高画質化した「DLSS 2.3」や,NVIDIA製GPU以外でも動く超解像技術「NVIDIA Scaling SDK」などを発表
2021年11月16日,NVIDIAは,同日に公開予定の新しいGeForce Driverで対応する超解像&アンチエイリアシング技術の最新版「DLSS 2.3」や,DLSSとは異なりNVIDIA製GPU以外でも利用できる超解像技術とソフトウェア開発キットを発表した。
NVIDIA Image Scalingについて簡単に説明しておくと,従来のGeForce Driverがサポートしていた解像感を引き上げる「NVIDIA Image Sharpening」を発展させて,既存のゲームタイトルを超解像化する機能だ。NVIDIAコントロールパネルか,GeForce Experienceで設定を行えるもので,ゲームのレンダリング解像度を下げてフレームレートを上げつつ,超解像処理によってディスプレイ解像度まで引き上げて表示できる新機能である。
NVIDIAからの注意点として,NVIDIA Image Scalingを用いて解像度を引き上げた場合,サードパーティのスクリーンキャプチャツールやゲーム動画キャプチャツールでは,高解像度のキャプチャができないという制限があるそうだ。サードパーティのツールではディスプレイ解像度ではなく,超解像処理前のレンダリング解像度でキャプチャされるそうだ。
また,GeForce Experienceでは,GeForce 496.76 Driverの段階で超解像化後の高解像度による静止画のキャプチャに対応しているが,動画のキャプチャについては開発中で,同バージョンでは未対応であるとのこと。現在のところNVIDIA Image Scalingを使っている場合は,低解像度のプレイ動画しか残せないという制限は,覚えておいたほうがいいだろう。
一方,GeForce 496.76 Driverにおいては,冒頭で触れたBattlefield 2042を含む5タイトルへの対応も謳っている。
- Battlefield 2042
- Assetto Corsa Competitive
- Bright Memory: Infinite
- Hot Wheels Unleashed
- Ruined King: A League of Legends Story
これらのうち,Ruined King: A League of Legends Story以外の4タイトルはDLSSに対応しており,たとえば,Battlefield 2042では4K解像度で最大2倍,Bright Memory: Infiniteでは同2.5倍も高いフレームレートがDLSSによって得られるとのことだ(関連記事)。
ドライバのアップデートが自己責任となる点は理解してもらったうえで,すぐにでも入手したい人は,以下に示したリンクかGeForce Experienceを利用してほしい。
→64bit版Windows 11・10用GeForce 496.76 Driver(831.75MB)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/183942/jp
→ノートPC向けの64bit版Windows 11・10用GeForce 496.76 Driver(831.75MB)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/183960/jp
●GeForce 496.76 Driverの対応製品
- デスクトップPC向けGeForce RTX 30シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce RTX 20シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX 16シリーズ
- NVIDIA TITAN RTX
- NVIDIA TITAN V
- NVIDIA TITAN Xp
- NVIDIA TITAN Xシリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX 10シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX TITAN X
- デスクトップPC向けGeForce GTX 900〜700シリーズ
- ノートPC向けGeForce RTX 30シリーズ
- ノートPC向けGeForce RTX 20シリーズ
- ノートPC向けGeForce GTX 16シリーズ
- ノートPC向けGeForce GTX 10シリーズ
- ノートPC向けGeForce 900M〜800Mシリーズ
- ノートPC向けGeForce MX 400シリーズ
- ノートPC向けGeForce MX 300シリーズ
- ノートPC向けGeForce MX 200〜110シリーズ
●GeForce 496.76 Driverが統合するソフト
- GeForce Experience:3.23.0.74
- HD Audio Driver:1.3.38.92
- PhysX System Software:9.21.0713
- Vulkan RT:記載なし
- NVIDIA RTX Desktop Manager:202.21
- CUDA:11.4
- NVIDIA Control Panel(DCH):8.1.961.0
- NVIDIA Control Panel(Standard):記載なし
●GeForce 496.76 Driverにおけるゲームへの最適化
- 記載なし
●GeForce 496.76 Driverの新要素
- 「NVIDIA Image Scaling」に対応
- 「NVIDIA Scaling SDK」に対応
- DLSS 2.3に対応
- 「Battlefield 2042」「Assetto Corsa Competitive」「Bright Memory: Infinite」「Hot Wheels Unleashed」「Ruined King: A League of Legends Story」に対応
- GeForce Experienceによる最適化に9タイトルを追加
●GeForce 496.76 Driverで解決した問題
- 「WRC 8 FIA World Rally Championship」「WRC 9 FIA World Rally Championship」が起動時にクラッシュすることのあった問題
- 「Tom Clancy's Ghost Recon Breakpoint」において,テクスチャの描画が点滅することのあった問題
- 「Transport Fever」が起動中にクラッシュすることのあった問題
- 「Transport Fever 2」実行中に,グラフィックスドライバでNULLポインタ例外が発生することのあった問題
- 「Quake 2 RTX」において,ブルームエフェクトにより背景がボヤけるときに表示が崩れることのあった問題
- 「Far Cry 6」のDirectX 12モードで,グラフィックス品質を「Ultra」に設定してレイトレーシングとHDテクスチャを有効化すると,4K解像度設定時にクラッシュすることのあった問題
- 「Detroit Become Human」プレイ中,ランダムに画面がカクついたりフリーズすることのあった問題
- 「Red Dead Redemption 2」プレイ中にVIDEO TDRエラーが生じてゲームがクラッシュしたり,システムがクラッシュすることのあった問題
- 「Call of Duty: Black Ops Cold War」がランダムにクラッシュすることのあった問題
- 「Marvel's Avengers Xbox Game Pass for PC」プレイ中にランダムにゲームがクラッシュすることのあった問題
●GeForce 496.76 Driverにおける既知の不具合
- 「Supreme Command: Forged Alliance」「Supreme Commander 2」において,マウスを動かすと描画性能が低下することがある
- WindowsのHDRを有効化すると,「Deathloop」プレイ時にVIDEO TDRエラーが生じたり,異常な描画になったりすることがある(この問題は,WindowsのHDR設定を変更することで解決できる)
- 「Sonic&SEGA All-Stars Racing: Transformed」の水中コースをプレイすると,ゲームがクラッシュすることがある
- NVIDIAコントロールパネルでHDRやG-SYNCの設定を変更すると,マウスポインタが動かなくなることがある(この問題はマウスのメインボタンをクリックすることで修正できる。数秒ほどマウスポインタの動きが鈍くなるが正常に戻る)
- 「NVIDIA Advanced Optimus」対応のノートPCで,NVIDIAコントロールパネルによりディスプレイのマルチプレクサタイプを「dGPU」に設定したあとに再起動やS4スリープからの復帰させると,設定が保持されていないことがある
- アイドリング時や動画再生時に,YouTubeで極端なコントラストやガンマがランダムに表示されることがある
- NVIDIA Image Scalingをデスクトップに適用すると,電源オン起動(コールドブート)時に画面が左上に移動してしまうことがある。動画をアップスケーリングする場合や,デスクトップにImage Scalingの解像度を適用しないと動作しないゲームをプレイする場合を除き,NVIDIA Image Scalingをデスクトップに適用しないでほしいとのこと
- NVIDIA Image Scalingを有効化してDirectX 11を使用する動画アプリを利用すると,HDRに切り替えわったときに動画の再生が乱れたり,システムがハングアップすることがある。Windowsの設定でHDRに切り替える必要がある場合,必ず異なるスケーリング解像度に切り替えること
- GeForce 496.76 Driverをクリーンインストールした場合や,GeForce 496.49 Driver以降のドライバへ上書きインストールを行った場合,NVIDIA Image Scalingの解像度がゲームに適用されないことがある。Windowsの設定でHDRを有効化している場合はそれを無効化し,NVIDIA Image Scalingに設定している解像度をデスクトップの解像度の設定して再起動すると,この問題を解決できる。この方法でも解決できない場合は「GeForce Hotfix Driver Version 496.84」にアップグレードする必要がある
- 関連タイトル:
GeForce Driver
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