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「ICARUS」や「Halo Infinite」に対応する「GeForce 497.09 Driver」が登場
GeForce 497.09 Driverが対応する最新タイトルとして,NVIDIAがアピールしているのは,12月4日発売予定のマルチプレイヤーサバイバルアクション「ICARUS」である。ICARUSは,NVIDIAが開発したレイトレーシングベースの大域照明(Global Illumination,GI)技術である「RTX Global Illumination」(RTXGI)と,その応用である「Infinite Scrolling Volumes」という技術を採用した初めてのタイトルになるそうだ(関連リンク)。
従来のゲームにおけるGIは,ステージに配置したプローブに事前計算で求めた照度情報を埋め込んでおき,その情報をもとにGIの効果を実現する手法が一般的だ。ただ,この手法だとステージに大きな変化が起きた――たとえば壁が壊れるなどした――ときに,その変化がGIに反映されないという制限がある。
RTXGIは,レイトレーシング技術を使って照度プローブを動的に計算する技術だ。これにより事前計算が不要になるうえ,照度プローブの情報を保存する必要もなくなるので,メモリの節約になるという。
さらに,ステージに起きた変化やキャラクターの移動を動的に照度プローブに反映させる技術がInfinite Scrolling Volumesであるそうだ。
ICARUSは,屋外の自然環境で木を切り倒したり,基地を建設したり,あるいは火災が起きたりと言ったような動的な変化があるステージをプレイヤーが自在に動き回れるタイトルだ。Infinite Scrolling Volumesを採用することで,環境の変化がGIに反映されて,リアルなグラフィックスが楽しめるという。
ICARUSに関しては,とくに性能向上が謳われているわけではないが,ICARUSをプレイするのならGeForce 497.09 Driverをインストールしたほうがいいだろう。
そのほかにもGeForce 497.09 Driverでは,12月3日発売予定のSFフライトシューティング「CHORUS」や,Haloシリーズ最新作「Halo Infinite」への対応が行われているという。CHORUSは,NVIDIA独自の超解像技術「DLSS」(Deep Learning Super Sampling)に対応しており,それを利用することで高フレームレートが得られると,NVIDIAはアピールしている。
GeForce 497.09 Driverでは,ここ数世代のドライバソフトでGeForceユーザーが悩まされていたいくつかの不具合が修正されたこともトピックだろう。目立つところだと,「DOOM Eternal」および「Red Dead Redemption 2」が正常にプレイできない問題や,YouTubeのホームページの表示が異常になる問題がGeForce 497.09 Driverで修正されている。これらの不具合についてNVIDIAは,Hotfixドライバをリリースして対応していたが,ようやく正式版のドライバに修正が反映された形だ。
ドライバのアップデートが自己責任となる点は理解してもらったうえで,すぐにでも入手したい人は,以下に示したリンクかGeForce Experienceを利用してほしい。
→64bit版Windows 11・10用GeForce 497.09 Driver(830.51MB)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/184008/jp
→ノートPC向けの64bit版Windows 11・10用GeForce 497.09 Driver(830.51MB)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/184026/jp
●GeForce 497.09 Driverの対応製品
- デスクトップPC向けGeForce RTX 30シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce RTX 20シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX 16シリーズ
- NVIDIA TITAN RTX
- NVIDIA TITAN V
- NVIDIA TITAN Xp
- NVIDIA TITAN Xシリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX 10シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX TITAN X
- デスクトップPC向けGeForce GTX 900〜700シリーズ
- ノートPC向けGeForce RTX 30シリーズ
- ノートPC向けGeForce RTX 20シリーズ
- ノートPC向けGeForce GTX 16シリーズ
- ノートPC向けGeForce GTX 10シリーズ
- ノートPC向けGeForce 900M〜800Mシリーズ
- ノートPC向けGeForce MX 400シリーズ
- ノートPC向けGeForce MX 300シリーズ
- ノートPC向けGeForce MX 200〜110シリーズ
●GeForce 497.09 Driverが統合するソフト(※比較対象はGeForce 496.76 Driver)
- GeForce Experience:3.23.0.74
- HD Audio Driver:1.3.38.94(←1.3.38.92)
- PhysX System Software:9.21.0713
- Vulkan RT:記載なし
- NVIDIA RTX Desktop Manager:202.21
- CUDA:11.4
- NVIDIA Control Panel(DCH):8.1.961.0
- NVIDIA Control Panel(Standard):記載なし
●GeForce 497.09 Driverにおけるゲームへの最適化
- 記載なし
●GeForce 497.09 Driverの新要素
- 「ICARUS」「CHORUS」「Halo Infinite」に対応
- G-SYNC Compatible Displaysに6機種を追加(※G-SYNC Compatible Displaysの詳細については公式サイトを参照)
- GeForce Experienceの最適化に5タイトルを追加
●GeForce 497.09 Driverで解決した問題
- 「Red Dead Redemption 2」および「Doom Eternal」実行中に,VIDEO TDRエラーが生じてゲームがクラッシュしたり,システムがクラッシュしたりすることがあった問題
- 「DOOM 3 BFG Edition」が起動時にクラッシュすることがあった問題
- アイドリング時や動画再生時に,YouTubeで極端なコントラストやガンマがランダムに表示されることがあった問題
- GeForce 496.76 Driverをクリーンインストールした場合や,GeForce
496 .49 Driver以降のドライバへ上書きインストールを行った場合, 「NVIDIA Image Scaling」の解像度がゲームに適用されないことがあった問題 - 「GeForce GTX 750 Ti」でNVIDIA Image Scalingを有効化すると,ゲームが正常に起動できないことがあった問題
- 解像度1440p,リフレッシュレート165Hzのディスプレイパネルを搭載するOptimus対応ノートPCの一部で,ディスクリートGPUのモードに切り替えると画面が黒くなることがあった問題
- ノートPCでディスクリートGPUのモードに切り替えると,embedded Display Port接続の内蔵パネルが表示されなくなることがあった問題
- Adaptive Vertical Sync対応ディスプレイ使用中にG-SYNCを有効化すると,ランダムに画面が黒くなることがあった問題
●GeForce 497.09 Driverにおける既知の不具合
- 「Horizon Zero Dawn Complete Edition」で解像度の変更を試みると,解像度が変わらずに「IFlip mode」(※詳細不明)でゲームが落ちてしまうことがある
- 「Supreme Command: Forged Alliance」「Supreme Commander 2」において,マウスを動かすと描画性能が低下することがある
- WindowsのHDRを有効化すると,「Deathloop」プレイ時にVIDEO TDRエラーが生じたり,異常な描画になったりすることがある(この問題は,WindowsのHDR設定を変更することで解決できる)
- 「Sonic&SEGA All-Stars Racing: Transformed」の水中コースをプレイすると,ゲームがクラッシュすることがある
- マルチモニタを構成すると,ランダムに画面が点滅することがある
- NVIDIAコントロールパネルでHDRやG-SYNCの設定を変更すると,マウスポインタが動かなくなることがある(この問題はマウスのメインボタンをクリックすることで修正できる。数秒ほどマウスポインタの動きが鈍くなるが正常に戻る)
- 「NVIDIA Advanced Optimus」対応のノートPCで,NVIDIAコントロールパネルによりディスプレイのマルチプレクサタイプを「dGPU」に設定したあとに再起動やS4スリープからの復帰させると,設定が保持されていないことがある
- NVIDIA Image Scalingをデスクトップに適用すると,電源オンして起動(コールドブート)したときに画面が左上に移動してしまうことがある。動画をアップスケーリングする場合や,デスクトップにImage Scalingの解像度を適用しないと動作しないゲームをプレイする場合を除き,NVIDIA Image Scalingをデスクトップに適用しないでほしいとのこと
- NVIDIA Image Scalingを有効化してDirectX 11を使用する動画アプリを利用すると,HDRに切り替えわったときに動画の再生が乱れたり,システムがハングアップすることがある。Windowsの設定でHDRに切り替える必要がある場合,必ず異なるスケーリング解像度に切り替えること
- 関連タイトル:
GeForce Driver
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