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Radeon RX 6700 XTに対応した「Radeon Software 21.3.1」がリリース
2021年3月最初のリリースとなった本バージョンは,WHQL(Windows Hardware Quality Labs,ウィクル)未通過の「Optional」(随意選択)版で,3月19日に国内発売予定の新型GPU「Radeon RX 6700 XT」に対応するドライバだ。
それと同時に,新作タイトルへの対応や新機能の追加も行われているのが特徴である。
まず,新作ゲーム関連では,3月18日に配信が始まった「DOOM Eternal」のDLC第2弾「The Ancient
また,レンダリング解像度を動的に変えてフレームレートを向上させる機能「Radeon Boost」が,DirectX 12の「Variable Rate Shading」を使用する一部タイトルに対応したそうだ。ただ,具体的な対応タイトル名は挙げられておらず,Variable Rate Shadingを使用するすべてのタイトルで有効なったわけではないので,注意が必要だろう。
同時に,操作遅延を低減する「Radeon Anti-Lag」がDirectX 12対応タイトルでも利用できるようになった。これにより,Radeon Anti-LagはDirect 9/11/12対応タイトルとVulkan API対応タイトルのすべてで利用できる。
Radeon Software本体にも新機能が追加されている。「パフォーマンス」→「チューニング」タブでプロファイルを作成すると,そのプロファイルでの安定性をテストする「Stress Test」が実行できるようになった。少し分かりにくいので,以下のスクリーンショットを確認してほしい。
AMDはゲーマーに対してOptional版ドライバの導入を推奨しているので,対象のGPUやAPUを使っているのであれば,Adrenalin 2020 21.3.1を導入してみるといいだろう。
→AMDのドライバダウンロードページ
https://www.amd.com/ja/support
→4Gamerの最新ドライバリンクページ
https://www.4gamer.net/games/999/G999902/FC20110422001/
いつもどおり,英文のリリースノートから,新機能を含めたポイントをまとめておこう。
●Adrenalin 2020 21.3.1の対応GPU
- Radeon RX 6000シリーズ
- Radeon RX 5000シリーズ
- Radeon VII
- Radeon RX Vegaシリーズ
- Radeon RX 600・500・400シリーズ
- Radeon Pro Duo
- Radeon R9 Furyシリーズ
- Radeon R9 300・200シリーズ
- Radeon R7 300・200シリーズ
- Radeon R5 300・200シリーズ
- Radeon HD 8500以上のRadeon HD 8000シリーズ
- Radeon HD 7700以上のRadeon HD 7000シリーズ
- Radeon RX 5000Mシリーズ
- Radeon R9 M300・M200シリーズ
- Radeon R7 M400・M300・M200シリーズ
- Radeon R5 M300・M200シリーズ
- Radeon HD 8500M以上のRadeon HD 8000Mシリーズ
- Radeon HD 7700M以上のRadeon HD 7000Mシリーズ
●Adrenalin 2020 21.3.1の対応APU
- Ryzen PRO 5000シリーズ
- Ryzen 4000Gシリーズ,Ryzen PRO 4000シリーズ
- Ryzen 3000シリーズ,Ryzen PRO 3000シリーズ
- Ryzen 2000シリーズ,Ryzen PRO 2000シリーズ
- Athlon PRO 200GEシリーズ
- A-Series APUs with Radeon Graphics
- Pro A-Series APUs with Radeon Graphics
- Ryzen Mobile Processors with Radeon Vega Graphics,
Athlon Mobile Pro ces sors with Radeon Vega Graphics - Ryzen PRO Mobile Processors with Radeon Vega Graphics,
Athlon PRO Mobile Proces sors with Radeon Vega Graphics - ノートPC向けFX-Series APUs with Radeon Graphics,
A-Series APUs with Radeon Graphics - ノートPC向けA-Series PRO APUs with Radeon Graphics
- Sempron Series APUs with Radeon R3 Graphics
- E2-3000シリーズ以降のE-Series APUs with Radeon R2 Graphics
- A4-5000番台のAMD A4-Series APU for Desktop
- A4-5000番台のAMD A4-Series APU for Laptop
- E2-3000シリーズ以降のE-Series APUs with Radeon R2 Graphics
●Adrenalin 2020 21.3.1が統合するコンポーネント(※比較対象はAdrenalin 2020 21.2.3)
- Display Driver Package:20.50.03.01-210310a-365057E
-Rad eon Soft ware Adre nalin 2020 (←20 .45 .35 .03 -210 217a -364 232E -Rad eon Soft ware Adre nalin 2020) - Radeon Settings:2021.0310.1434.26222(←2021.0217.1053.19592)
- 2D Driver:8.1.1.1634
- Direct3D:9.14.10.01486(←9.14.10.01471)
- OpenGL:26.20.11000.148202(←26.20.11000.14760)
- OpenCL:記載なし
- Audio Driver:10.0.1.18(←10.0.1.16)
- Vulkan Driver:2.0.179(←2.0.168)
- Vulkan API:1.2.170(←1.2.162)
- Mantle:記載なし
- Mantle API:記載なし
●Adrenalin 2020 21.3.1おける最適化
- 記載なし
●Adrenalin 2020 21.3.1における新要素
- Radeon RX 6700 XTに対応
- 「DOOM Eternal」のDLC「The Ancient Gods - Part Two」に対応
- 「Radeon Boost」がDirectX 12のVariable Rate Shading使用タイトルにおける一部に対応
- 「Radeon Anti-Lag」がDirectX 12対応タイトルに対応
- 以下のVulkan拡張に対応
・VK_KHR_synchronization2:コア同期APIのインタフェースを簡略化して使いやすくした拡張で,Vulkan API version 1.2.170における目玉の拡張のひとつ
・VK_EXT_4444_formats:16bitカラーフォーマット「A4R4G4B4」を扱うための拡張
・VK_EXT_conditional_rendering:条件付きレンダリングをサポートする拡張
・VK_KHR_sampler_ycbcr_conversion:Webカメラや動画等で利用されるカラーフォーマット「YCbCr」を扱うための拡張
●Adrenalin 2020 21.3.1で解決した問題
- アイドル時にRadeon SoftwareのCPU使用率が想定より高いことがあった問題
- Radeon GCN世代のグラフィックスカードを搭載するPCで,Oculus(Facebook)のVR HMDを接続した状態でRadeon Softwareをアップグレードすると,システムがハングアップしたりクラッシュしたりすることのあった問題
- Radeon RX 6000シリーズにおいて「Minecraft DXR」のレイトレーシングを有効化すると,テクスチャが壊れたり欠落したりすることのあった問題
- Radeon RX 6000シリーズにおいて「Call of Duty: ModernWarfare」のレイトレーシングを有効化すると,ゲームがクラッシュすることのあった問題
- Radeon RX 6800シリーズにおいて,「Star Citizen」のライティングが正しくレンダリングされないことがあった問題
- Vulkan API対応タイトルの一部で,V-Syncが有効になっているときに「Enhanced Sync」を有効化または無効化すると,画面が黒くなることのあった問題
- ハイブリッドグラフィックス構成のPCにおいてEnhanced Syncを有効化すると,Vulkan API対応タイトルがハングアップしたり,画面が黒くなることのあった問題
- 「Bethesda Launcher」で一部のゲームを起動すると,起動時にクラッシュすることのあった問題
- Radeon Software初回起動時や,工場出荷時にリセットした後で,「ストリーミング」タブで新しいシーンを作成できないことのあった問題
- 「チューニング」タブでグローバルパフォーマンスのプロファイルが作成されていると,ゲーム固有のチューニングプロファイルの読み込みに失敗することのあった問題
- HDCPのサポートを無効化した状態で,Radeon Softwareを出荷時にリセットしたり,システムを再起動したりすると,システムがクラッシュやハングアップすることのあった問題
- 「Epic Games Launcher」や,同ソフトにおけるオーバーレイの表示色が破綻することのあった問題
- Radeon RX 6000シリーズで「Xuan-Yuan Sword VII」のDirectX 12モードでレイトレーシングを有効化すると,ゲームがクラッシュすることのあった問題
- 「Radeon Boost」を有効化すると,「Cyber??punk 2077」で表示色が破綻することのあった問題
- 「Radeon RX Vega」シリーズで,高リフレッシュレートかつ高解像度のマルチディスプレイを構成するとディスプレイがちらついたり表示が破綻することのあった問題
- Windowsのオーディオ設定で5.1チャンネルや7.1チャンネルスピーカーが構成されていると,一部のテレビ製品において音声が失われたり,無音状態が断続的に発生することのあった問題
●Adrenalin 2020 21.3.1における既知の問題
- Radeon Softwareのウインドウサイズを縮小すると,「チューニング」タブのStress Test開始ボタンとキャンセルボタンが表示されないことがある
- 限られた数のディスプレイが接続されているとき(※On a limited number of displaysとあり具体的なディスプレイの台数は未公開)ディスプレイの電源をオン,オフすると,Windowsの推奨解像度が変わってしまうことがある
- 「Rocket League」でV-Syncを有効化し,ボーダーレスフルスクリーンを使用するようゲームを設定すると,表示がカクついたりゴーストが表示されることがある
- Radeon RX 400/500シリーズで動画を長時間再生すると,VIDEO TDRエラーが発生することがある
- FreeSyncを有効化した状態でゲームをボーダーレスフルスクリーン表示にすると,一部のタイトルでチラツキが断続的に発生することがある
- 一部のゲームやシステム構成でEnhanced Syncを有効にすると,画面が黒くなることがある。Enhanced Syncを無効にすれば,この問題を一時的に回避できる
- 関連タイトル:
AMD Software
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