Valve「Steam−2021年を振り返って」を公開。プレイ時間は前年比21％増となる380億時間，配信コンテンツの総量は33エクサバイトに

　Valveは，サービス中のデジタル配信サービスSteamの2021年を振り返る恒例の記事をSteamの公式サイトで公開した。

Steam−2021年を振り返って

　重複や休眠分を含めて10億アカウントは存在すると言われるSteamだけに，最近は登録アカウント数が公式に発表されなくなったが，掲載されたレポートによれば，2021年のアクティブプレイヤー数は月平均で約1億3200万人，1日平均では約6900万人で，プレイヤーがゲームに費やした時間は，前年比21％増となる約380億時間に達するなど，Steamは順調に成長を続けている。単位が大きすぎて実感しづらいが，1人で380億時間ゲームプレイしようとすれば，430万年かかるとのこと。

　さらに，昨年配信されたコンテンツの総容量は実に33エクサバイトで，前年比で30％増加。こちらは，アメリカの人口3億3000万人全員が100GBのゲームをダウンロードした場合のデータ量に等しいという。


　PlayStation向けの「Days Gone」や，Xbox向けの「Forza Horizon 5」など，ソニー・インタラクティブエンタテインメントやMicrosoftとの提携もうまくいき，以前ならコンシューマ機のエクスクルーシブタイトルになるようなビッグゲームが次々にSteamで販売されていることも指摘している。
　また昨年，ValveによるVRタイトルのリリースはなかったものの，Steam上のVRも拡大しており，プレイヤー数は前年比で11％増加，プレイ時間は22％増加している。なかでもMetaの「Oculus Quest 2」がSteamで使用されるVR対応HMDのうち3分の1を占めるそうだ。


　2017年から販売が始まったSteamデジタルギフトカードについては大幅に利用が増え，前年比で43％の増加を記録。インターネットを使ってローカルなマルチプレイゲームを共有する機能，「Steam Remote Play」を使ったセッションも，プレイ時間が前年比で34％増えるなど，外出しづらい状況のプレイヤーのニーズに合致したことが述べられている。

　ゲーム開発者にとっては，パッチノートを簡単に投稿できる機能が導入されたり，Steam Next Festといったイベントへの参加やバンドルパックの販売などが容易に行える仕組みが用意されるなど，開発やマーケティングでゲーム開発者の支援を行っている。発売前の作品をウィッシュリストに追加するユーザーも増えているという。


　2022年には，ゲーマー向けの小型PC「Steam Deck」が市場に投入されたSteam。毎月「トップリリース」を公開するなど，5万タイトルを超えると言われるライブラリから気になるゲームを見つけやすい環境をさらに整えつつあり，ユーザビリティの高いプラットフォームに向けた機能拡充を続けている。