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プレイヤーの好奇心を刺激する「黒い砂漠」の世界。プレオープンテストで,世界の“何か”を自分で発見する楽しさを体験してみた
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印刷2015/04/18 00:00

プレイレポート

プレイヤーの好奇心を刺激する「黒い砂漠」の世界。プレオープンテストで,世界の“何か”を自分で発見する楽しさを体験してみた

 ゲームオンは,同社が2015年上半期にサービスを予定している新作MMORPG「黒い砂漠」にて,2015年4月1日から10日までプレオープンテストを実施した。これはいわゆるクローズドβテストに相当するもので,当初は抽選で選ばれた1万人が参加という規模だったが,応募の殺到とサーバーの増強が間に合ったことで,最終的に3万人という大規模なテストになった。

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 本作の特徴は,美しいグラフィックスと,それがシームレスでつながる広大な世界だ。そして現在主流のコンテンツ主導型やテーマパーク型のMMORPGとは一線を画した,プレイヤーが思い思いの遊びができるサンドボックス型のMMORPGとして,注目を集めている。今回,プレオープンテストに参加して分かった本作の情報や魅力をレポートしていこう。

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豊富なカスタム要素で自分だけのキャラを作成

細かすぎて納得いくキャラを作るのは大変かも?


 「黒い砂漠」のキャラメイクは,「ウォーリア(男)」「レンジャー(女)」「ソーサレス(女)」「ジャイアント(男)」と,クラスによって性別こそ決まっているが,顔や髪型,身体の特徴はかなり細かなところまでエディットできる。

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 たとえば,基本的なヘアスタイルはプリセットで用意されているが,毛先の位置やカールの強弱など,細かな調整が可能だ。かなり微細な設定ができるので,髪型やキャラクターの造形にこだわる人であれば数時間どころか,数日にわたって作り込むという人もいるだろう。

毛先の位置や角度,髪の流れる方向まで,細かく調整できる
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体格は,全体をバランス良く設定できるほか,各部位を個別に調整可能だ(ただし,左右は対称になる)。弓矢を扱う腕の筋肉が発達したレンジャーや両足が細くて見てて不安になるジャイアントといったキャラも作り出せる
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 とことん突き詰めればそれに応えてくれるキャラメイクだが,見た目とは別に,ゲームに大きく関わる項目がひとつある。それがキャラクターを最初に作ったときに設定する「家名」だ。
 本作では,ひとつのアカウント上で作成されるキャラクターに,この「家名」が付くことになる。さながら「同じ名字を持った一族」といったところだ。このアカウントに紐付いた共通の家名を持つキャラクターは,「黒い砂漠」の重要な要素である「知識」,NPCとの重要な会話や生産活動で消費する「行動力」,世界での貢献でNPCからの信頼を得た証しになる「貢献度」などを共有することになる。

 たとえば,ウォーリアである程度ゲームを進めたあとにソーサレスを作ってゲームを始めると,最初からウォーリアが得た「知識」や「行動力」,「貢献度」でプレイできる。もちろん,キャラクターレベルやアイテム,生活系スキルのレベルなどは,そのキャラクターの初期値になるが,得ている知識のおかげで,すぐにクエストが発生するなど,最初に始めたときよりも,かなり楽に育成が進むはずだ。
 いわば,「強くてニューゲーム」ならぬ「賢くてニューゲーム」といったところだろう。なお,新キャラクターを作ると,チュートリアルクエストも最初からプレイできるが,一部は省略されるので,最初のプレイでじっくりと体験してほしい。

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ほかのキャラクターが厩舎に預けている馬やロバは引き出して乗ることができる。序盤の移動がぐっと楽になるのは嬉しいところだが,どこの町/村の厩舎でも取り出せるわけではないので,あとでもとの厩舎に戻しておかないと,最初の持ち主でプレイするときに困ることになるかもしれない
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序盤のクエストをこなすと,比較的簡単に行動力や貢献度がアップする。これを利用して,早々にスロットの数だけキャラクターを作り,それぞれでゲームを進めることで,序盤から行動力や貢献度を上げることもできる
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プレオープンテストではキャラスロットが3つだったが,その下には拡張できそうなスロットが4つ見える。基本プレイ無料の作品ということで,このあたりが有料要素となるのか,まったく別のタイミングで開放されるのか,気になるところだ


ロバどころか馬車までクエストでゲットできる!?

チュートリアルクエストをしっかりこなそう


 本作では,ストーリーのキーキャラクターである「闇の精霊」や,村のNPCから提示されるチュートリアル的なクエストをクリアしてゲームを進めていく。これらのクエストをクリアすると,結構な量の経験値が得られるので,序盤はあまり戦闘でのレベル上げを意識することはないだろう。

ストーリーのキーとなるNPCとの会話ではイベントムービーが挿入される。主要なNPCの多くはボイス付きでしゃべり,物語を盛り上げる
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 さて,サンドボックス型と銘打たれたMMORPGなのに,ストーリーを追うクエスト主体なのかと疑問に思う読者もいるだろう。もちろん,これらのクエストをすべて飛ばして好き勝手に遊んでもかまわない。しかし,この世界にやってきたプレイヤーの多くは,「さあ,好きなように遊んでください」と,いきなりすべてを自身の判断に任されても,どうすれば良いのか困惑してしまうはずだ。

 実際にプレオープンテストでは,まだ情報も少なく,遊べる期間が限られていることもあるからか,「ロバや馬に乗りたい,捕まえたいけどどうすればいいか分からない」と,オープンチャットで質問するプレイヤーをよく見かけた。実のところ,序盤のクエストをしっかりと進めていけば,わりと早い段階でロバが手に入るのだが……。

 自由だからこそ,若干複雑なゲームシステムになっているので,最初はふたつめの村であるベリア村で受けられるクエストがなくなるぐらいまで,あせらずにクエストを追って,スキルを使った戦闘の指南から,生産系コンテンツのやりかたまで,基本的なゲームの遊び方を学んでほしい。

クエストをクリアしていくと,ロバや貿易に必要不可欠な馬車まで手に入る。ちょっとボロいけど嬉しい
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部屋の購入や拠点の振興に必要な「貢献度」はクエストの数をこなすことで上がる。チュートリアルクエストに限らず,デイリークエストなども積極的に受けていきたい
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どのクラスも攻撃を重視するアタッカータイプ。スキルの連携を駆使することで爽快なバトルが楽しめる


 本作のバトルは,ノンターゲティングを採用しており,W/A/S/Dキーによる移動と,マウスボタンの組み合わせで攻撃する。ショートカットにスキルをセットすれば,ボタンひとつでスキル攻撃も可能だ。マウスをクリックし続ければ連続で攻撃を行うこともでき,比較的簡単な操作で爽快感のあるバトルが楽しめる。

 ただ,攻撃は攻撃範囲に入っている敵にほぼ無条件でヒットしてしまうので,連戦を望まないなら単体攻撃で敵を引っ張って安全なところで戦った方がいいだろう。とくに射程の長いレンジャーは誤射に注意したい。

中央のレティクルを敵にあわせて,赤くなったら攻撃範囲に入った証。背後からこっそり近づいて攻撃するとバックアタックとなり,通常よりも高いダメージを与えられる
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 本作ではいわゆるヒーラー的なクラスはなく,HPの回復は自分で行う必要がある(攻撃スキルのなかには,ダメージを与えながらHPを回復できるものもある)。序盤は敵が弱いこともあり,それほどシビアな戦いにはならないが,ダンジョンなど強敵がいるところでは必然的にポーションでの回復が重要になりそうだ。

ある程度ゲームを進めると,ボスクラスの敵を倒すクエストもある。ポーションを飲みながら戦えば倒せるレベルだが,上位レベルでも同様のクエストがあるので,パーティを組んで戦うことも視野に入れた方がいいかもしれない
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プレイヤーの好奇心を満たす,シームレスな世界に隠された「知識」


 美しいグラフィックスで彩られた森や河,そして遺跡などがシームレスでつながるマップは,プレイヤーの好奇心を刺激するだけでなく「黒い砂漠」の重要なポイントでもある「知識」を得るための舞台でもある。この「知識」がゲームを進めるための,そしてプレイヤー自身がゲームを楽しんでいくための糧となっていくのだ。

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 「知識」は,敵や採集で得た木材,農作物,釣った魚,料理のレシピ,そして重要人物(NPC)の情報として,プレイに大きく役立ってくれる。知識を得ることで「行動力」の上限もアップするので,積極的に集めていきたいところだ。そのエリアで見つけていない知識は「?????」と表示されるので,ムキになって捜してしまうこともしばしばあった。

各項目の知識をコンプリートすると,そのカテゴリの文字が青で表示される。行動力のアップもさることながら,項目を「埋めた」事実が満足感になる……のは筆者だけじゃないはず
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 一方で,プレオープンテストの範囲では,ゲームを進める上で役に立つ「知識」なのか分からないものもあった。たとえば,序盤のクエストで訪れる「古代の石室」には,いくつもの壁画が描かれていて,これを行動力を使って調べることで,「知識」とともに古代の歴史を目の当たりにできる。これらの「知識」すべてを集めることで行動力のアップも図れるが,壁画にまつわる何か(クエストなど)が待っているのか,気になるところだ。
 ほかにも古代の王が眠る納骨堂や,怪しげな人物が徘徊するセレンディア神殿,街の地下深くに存在するモンスターの解剖所……など謎めいた,しかしプレイヤーの興味を刺激するいくつもの施設がマップ上に散りばめられている。フィールドを歩き回りながら「黒い砂漠」の世界観を形作る何かを自らの手で捜し,確認していくのだ。そうした,冒険者や考古学者のようなプレイも,このゲームの楽しみ方のひとつになるだろう。

ベリア村の片隅の納骨堂には「ここにクロン城最後の王バルタリ3世眠る」……と記されている石像がある。本当かどうか確かめるすべはないが,どこか好奇心がそそられる
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手探りでできることを見つけていく「生活系コンテンツ」


 バトルと並んで「黒い砂漠」の主軸となる生活系コンテンツは,2つめの村,ベリア村から本格的にスタートする。
 「黒い砂漠」の生活系コンテンツは,「採集」「加工」「料理」「調教」「錬金」「釣り」「貿易」の7つがあり,それぞれにレベルが設定されていて,それに関わる行動を取ることで成長していく仕組みだ。たとえば貿易を繰り返すことで貿易レベルが上がり,それに応じて,より上のランクの貿易品が扱えるようになる。

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 この7つのコンテンツの育成自体は独立しているが,倒したイタチから「採集」した肉を「加工」してジャーキーにする,「釣り」上げた魚を「貿易」品として取り扱う,「採集」した素材を「料理」するといったように,それぞれが関連して,より高い効果や利益を生み出せるようになる。
 また,生活系コンテンツの経験値だけでなく,プレイヤーキャラクター自体の経験値も獲得できるので,気が付くと筆者は,モンスターとのバトルはそこそこに,ずっと何かしらの生活系コンテンツを遊ぶというプレイスタイルになっていた。正確には,クエストに関わるもの以外は,バトルを気にする必要がなくなったという感じだ。

実は生活系コンテンツをプレイすることで,プレイヤーキャラクターの経験値が得られる。バトルよりも少ないようだが,極端に言えば,釣りだけでレベルキャップ到達も可能だ
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 とくに筆者がはまったのが貿易ルートの構築だ。「黒い砂漠」の貿易は,各拠点で購入したり,プレイヤー自身が生産したりして手に入る「特産品」を,ほかの拠点へ運んでその差額で利益を出すというものになる。さらに,貿易を行うには各拠点に「貢献度」を投資して貿易ルートを構築しなければならないのだ。

プレイヤー間のアイテム取引の場として,マーケットが存在する。そちらでは武器防具などの装備品やアイテム,果ては馬なども取引できる
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 筆者も最初は,貿易ルートを構築しながら,ロバや馬車に特産品を乗せて貿易に勤しんでいたのだが……途中から利益はどうでもよくなっていた。たまに山賊(のNPC)に襲われながら旅をするという過程が楽しくなり,いつのまにか,「貿易するためにルートを構築する」ことよりも,「貿易ルートを構築する」ことがメインになっていたのだ。
 当然,貿易ルートを構築しただけではあまり儲けは出ないので,本末転倒のような気もするのだが,「黒い砂漠」はそんな楽しみ方も許されるということを理解してもらえれば幸いだ。

なんとか貢献度を稼ぎながら,可能な限り拠点をつないで貿易網を組んでみた。黄色く光るラインが貿易可能な拠点同士だ。拠点拡張に必要な場所はプレオープンテンスト中は行けないところにもあったため,このあたりで断念せざるを得なかった
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ロバや馬車に特産品を乗せることで,多くの品を運べるようになる。その状態で山賊などに襲われると,ロバや馬車がダメージを負うほか,特産品を失うこともある。なお,うっかりロバや馬を水没させてしまうと,そのまま溺れ死んでしまう。厩舎で復活させられるが,寿命が下がってしまうので乗っているときは気をつけたい
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 いろいろな遊び方のある生活系コンテンツだが,個人的に気になったのはキャラクターの初期インベントリの少なさだ。これもクエストをこなすことで拡張されていくのだが,採集やら料理やらに手を出し始めるとあっというまにパンパンになり,何もできなくなってしまう。
 「倉庫」を借りればある程度は解消できるが,それでもやりくりにはかなりの苦労がつきまとう。序盤から,もう少し持てるアイテムの数を増やす,もしくは楽にイベントリが増やせると嬉しいのだけれど。

倉庫を使うには「貢献度」を消費して,村で倉庫になる部屋を借りなければならない。貢献度があればいくつでも部屋が借りられるし,預けられるアイテムの数も増えるのだが……実は,アイテムは預けた場所でしか引き出せないので,注意してほしい。厩舎といい,倉庫といい,リアルへのこだわりがすごい
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簡単な素材を加工したり,肉や魚を乾燥させて乾物を作るなら道端でもできる。ちなみに,乾燥中に雨が降るとしっかり製作に失敗するようだ。気まぐれな天気がうらめしい
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本格的な料理を作りたいなら,倉庫と同様に「貢献度」を使って「住居」を借り,調理道具を設置しよう。ほかにも住居の中は,さまざまな家具でコーディネイト可能だ。シームレスでひとつながりがウリの「黒い砂漠」だが,部屋だけは入り口で自分の部屋を選択して入るインスタンスになっている。
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釣りをする竿,木を切る斧,動物を捌くナイフなど道具を全部持ち歩いていると,それだけでかなりインベントリを圧迫する。道具を1つか2つに絞りたいのだが,未踏の地でいろいろ探索したいなら全部持ち歩きたくなる……なんてジレンマも
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採集やNPCとの特別な会話に必要な行動力は,3分間に1ポイント回復していく。いわゆるスタミナのようなものだが,テスト中はレベルアップで回復する機会が多く,気にすることはあまりなかった。一方,夜しか商売活動をしないNPCがいるのだが,彼からアイテムを購入するには行動力が50必要だ。筆者の行動力はその時点で20に満たず,商品を見ることもかなわなかった。いったい,どんなものが買えるのだろうか?
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ベリア村で水産資源枯渇の危機に直面!

採集や釣りはリソースの取り合いに?


 ところで,以前のプレイレポートで「可能性」の話として,「もしかしたら水産資源が激減するかも……」と予想していたのだが,実際にプレオープンテストで,それは起こった。

 資源枯渇の危機に瀕したのは,ベリア村。この村は,クエストに沿ってプレイしていくと最初に釣り方を学べる村であり,そのまま釣りに関するクエストが受けられる場所でもある。そんな2つの要因が重なる場所なら,そこで釣りをするのが必然というものだろう。その結果,水産資源量が3%まで下がってしまったのだ。序盤にモンスターの取り合いになるMMORPGは少なくないが,魚が絶滅の危機に瀕するというのは「黒い砂漠」ならではの現象かもしれない。

画面中央のガクンと目に見えて低い(というか頭しか見えない)青のバーが水産資源の量。まさか本当に枯渇しそうな事態になるとは
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 ちなみに,水産資源が不足したといっても,魚がまったく釣れなくなるわけではなく,魚が竿にかかるまでの時間が長くなるだけだった。偶然ではあるが,ベリア村の状況から,資源が枯渇したらどうなるのか,という懸念に対する答えが明らかになると同時に,完全に資源がなくなるわけではないことが確認できたわけだ。

短い時間で大量に釣りたいなら,水産資源が豊富な場所を見つけたいところ。それにしても,破れた網などのゴミばかり釣れるのはなぜ……?
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 一方,ほかの資源,農作物や植物,木材など地上の資源についてどうかというと,プレオープンテストでは,枯渇の心配はなかった。とくに,農産物は自分で生産もできるので,序盤はあまり心配しなくても良さそうだ。

 ただ,正式サービス以降に,大砲や船など,多くの素材が必要なコンテンツ(プレオープンテスト時に大砲やイカダを作った猛者もいたが)の需要が出てくると,各資源がどのように変動するのかは未知数だ。リソース(素材)の取り合いになる可能性もあるが,それはゲーム中の経済を盛り上げることにもなるだろう。うまく需要と供給が組み合い,活気溢れる世界になることに期待したいところだ。


システムの中で自由に遊べる「黒い砂漠」。意外とソロ指向な作りで,ひとりで遊んでも大丈夫


 プレオープン中はチャットでのプレイヤー間の交流が盛んで,情報交換をしたり,正式サービスへ向けてギルド勧誘をしたりといったことが活発に行われていた。そのなかで目にとまったのが「ウルティマオンライン(UO))」を引き合いに出して,「黒い砂漠」に期待しているという声が多かったことだ。

 では,「黒い砂漠」はどうなのか。筆者が遊んで感じたのは,「UO」ほどなんでもアリというわけではないが,システムの許す範囲でさまざまな楽しみ方が模索できるゲームだということだ。いろいろな遊び方が楽しめるMMORPGとして,十分な魅力を持った作品だと思えた。
 加えて,序盤のチュートリアルが充実しており,順番にクリアしていけば初心者でもゲームの遊び方,世界の歩き方が十分に理解でき,目的が分からず,いきなり迷子になるということがない親切な設計になっている。繰り返しになるが,チュートリアルはしっかりと体験してほしい。

 一方,序盤はかなりソロ指向の作りで,大抵のことがひとりで消化できてしまう。そのため,なんとなくオープンワールド系のコンシューマゲームタイトルを遊んでいるような気分になった。もちろん,正式サービス後に大人数でこなせるコンテンツが多く登場すれば,そのあたりのイメージも変わってくるはずだ。どのようなコンテンツがあるのか,今後の情報に期待したい。

 ともあれ,追い立てられるようにクエストに挑んだり,戦闘に明け暮れるMMORPGから離れて,もっとのんびりと,自由にMMORPGの世界で遊びたいという読者にオススメできそうな作品だ。この世界で“生きてみたい”という読者は,今後行われるであろうオープンサービス,そして正式サービス時で「黒い砂漠」の世界へと足を踏み入れよう。

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