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「ロマンシング佐賀2021」は“SAGA風呂”で温泉旅行だ! 3つの温泉地で立派なコラボモニュメントやドット絵マンホールを巡ろう
サガシリーズの25周年を記念して2014年に始まり,7年目を迎えたロマンシング佐賀。今年は「SAGA風呂(サガフロ)」をテーマに,佐賀県の温泉地である「武雄(たけお)」「嬉野(うれしの)」「古湯(ふるゆ)」でのコラボが展開される。「ロマンシング・サガじゃなくてサガ フロンティアじゃねーか!」とツッコミたくなるテーマだが,とにかく今年は風呂である。
コラボマンホールやモニュメントの設置も行われ,11月8日には,サガシリーズ エグゼクティブプロデューサーの河津秋敏氏と,サガシリーズ プロデューサーの市川雅統氏もかけつけてのオープニングセレモニーが開催された。
これに合わせて,SAGA風呂を体験するメディアツアーが行われたので,その模様をお届けしていこう。
3つの温泉地でスタンプラリーが開催
では,スタンプの配置されている場所がどこかというと,フォトスポットやコラボマンホール,モニュメントだ。昨年の「ロマンシング佐賀2020」では,佐賀市内に7つのコラボマンホール(正確にはふただが)が設置され,このデジタルスタンプラリーが行われていた。今回は,武雄に5個,古湯に5個,計10個の新たなマンホールが登場している。
さらに,各温泉地には,1つずつ有田焼陶板のモニュメントが置かれている。陶板とは,陶器の大きな板に図柄を焼き付けたもので,経年劣化しづらい特徴を持つ。サガのイラストが,歴史ある温泉地に立派なモニュメントとして残り続けるというわけだ。
オープニングセレモニーは,武雄のモニュメントをお披露目する形で行われた。武雄のモニュメントは,JR九州の武雄温泉駅の目の前という,好立地にある。描かれているのはレッド/アルカイザーと,武雄温泉の入口に立つ楼門だ。楼門は鮮やかな朱塗りのが特徴的な建築物で,また,ここの温泉は熱いことで有名。そこで,赤くてアツいレッドが選ばれたという。
ちなみに,どのぐらい熱いかというと,なんと44〜45.5度! “ぬる湯”でさえ42〜43度だというから,まったくぬるくない。
武雄温泉のエリアにあるコラボマンホールは,レッド,エミリア,T260G,クーン,アセルスだ。ロマンシング佐賀のコラボマンホールは,ドット絵でキャラクターが描かれているのが特徴だが,アセルスだけはリアルタッチの特別仕様となっている。どのマンホールも,非常にカラフルで美しい。
ちなみにこのマンホールは,福岡に本社を持つ日之出水道機器の佐賀工場で作られている。というか,同社は国内のマンホールにおいて6割のシェアを誇っているので,佐賀もサガも関係なく,我々が日頃目にしているふたの多くは同社製である。スクウェア・エニックス以外のコラボマンホールも手掛けているそうだ。
オープニングセレモニーに同社も来ていたので話を聞いてみたところ,今回のマンホールはほかのコラボより使っている色が1.5倍ほど多く,実際にカラフルらしい。また,着色は手作業で行うのだが,ドット絵の場合は「どのマスにどの色を置くか」を正確に把握したうえで塗る必要があるため,制作が大変だそうだ。ぜひじっくり見てほしい。
ほかのエリアも見ていこう。嬉野温泉は,伝統ある大旅館が立ち並ぶ温泉街だ。「日本三大美肌の湯」の1つと言われており,ぬめりのあるお湯が特徴だ。
このエリアのモニュメントは,公衆浴場「シーボルトの湯」側の川沿いにあり,同湯の建物を背景に,アセルスと白薔薇姫が描かれたデザインとなっている。
嬉野温泉のエリアには,コラボマンホールはないのだが,足湯がいくつかあり,そこにフォトスポットの看板が置かれている。足湯の側の土産物屋では,お湯につけると文字でキャラクターが浮かんでくるおみくじが販売されているので,チェックしてみよう。
古湯温泉は,豊かな自然が楽しめる,山間の温泉だ。38度のほどのぬるめの泉温で,長風呂が楽しめる。
モニュメントに描かれているのはジニーとウィルなのだが,木々で囲まれたエリアなだけに,背景とグリーンが基調の2人がマッチしていて,うまい人選だ。
このエリアのマンホールは,ジニー,ウィル,コーデリア,グスタフ,ミーティアと,「サガ フロンティア2」からのメンバーとなっている。
今回は,ロマンシング佐賀2020の佐賀市内のマンホールも巡ってみた。こちらのスタンプラリーも行われており,佐賀城などの観光スポットに足を運ぶこととなる。
こちらのマンホールは,ポルカ,アルベルト,ウルピナ,ギュスターヴ,カタリナ,アセルス,最終皇帝の7つだ。
今回のメディアツアーでは,1泊2日で4つのスタンプラリーすべてを制覇したのだが,さすがにかなり忙しいスケジュールだった。せっかく温泉に来たのなら,ゆっくり楽しんだほうが良いかと思うので,佐賀でサガ旅行をするのなら,どこか温泉地を1つ決めて宿泊するのがおすすめだ。
交通の便がよく,熱い温泉が特徴の武雄温泉。温泉街として発展しており,美肌で有名な嬉野温泉。景観が美しく,長風呂に向く古湯温泉。どこもそれぞれの良さがあるので,時間が許すのなら,何泊かして温泉巡りができれば,より楽しい体験となるだろう。
最後に,ツアーを終えた河津氏と市川氏へのインタビューを掲載して,本稿の締めとしよう。
――ロマンシング佐賀2021の実物を見て回りましたが,いかがでしたか?
市川氏:
ホっとしました(笑)。陶板はオンラインや図面では見ていましたが,実物が見られて嬉しかったですね。
小林智美さんのイラストは,外で見たら絶対に綺麗だろうなと思っていたんです。とくに古湯温泉の陶板のイラストは,周りの風景と溶け込んでいて,光が当たるとこんなに見え方が変わるんだと思いました。
マンホールも綺麗で,あいにくの雨ではありましたが,だからこそ「地元にあるもの」と感じられました。ゲームのキャラクターが,こうした場所をいただけたことがありがたいです。
河津氏:
陶板がドカンと置いてあるのを見て,こんなところにあっていいのかなと思いましたね。
あとは,陶板のはめ込まれている感じや,キャラクターのサイズ感などがいいバランスになっていて,市川さんと同じようにホっとしました。長い時間残るものですから,場違いなものを作ってしまって邪魔に思われたらどうしようと(笑)。
これから年々馴染んでいって,佐賀の風景になってもらいたいです。
――今回は1泊2日の強行日程でしたけど,実際はどういった旅をしてもらいたいですか?
市川氏:
強行日程の楽しみ方もあると思いますが,できれば1泊して,のんびり巡って,その日を楽しんでいただきたいですね。知らないバーに入って飲んだり,知らないお店で小物を買ったり,そうしたことも楽しいところだと思います。
河津氏:
温泉が推しですから,旅館でゆっくり温泉に入ってほしいですよね。食事もいろいろなところでいろいろなものを食べていただきたいです。宿で豪華な食事を楽しんでもいいでしょうし,ちゃんぽんもいいですね。
――今回マンホールやモニュメントを寄贈していますが,コラボの実施で採算は取れているのでしょうか。
市川氏:
スクウェア・エニックスとしては,ロマンシング サガ リ・ユニバースで一番盛り上がっているイベントは,周年を除くと佐賀県コラボだったりします。盛り上がるということは,収益面でも,ということになりますから,すごく効果はあります。
一方で,佐賀県さん側にもっと収益を上げてもらいたいですから,今回のマンホールなどを観光に生かしていただければと思います。サガファンの皆さんには,ぜひ佐賀を楽しんでいただきたいです。
――街中を歩いていて,いろいろな店舗にコラボのポスターが貼ってありましたね。
市川氏:
時間がなくてできませんでしたが,本当は全店舗にご挨拶したかったですね。今回足を運んで,サガを知らないのにすごく喜んでくださったお店の方にもお会いしたんですが,盛り上げていただけるのがありがたいです。
――最初のコラボから7年経ちましたが,地元の方からの反応などは変わりましたか?
市川氏:
最初の頃は,ゲームとのコラボがピンとこない,よく分からないといった感じのことは多かったのではないかと思います。佐賀県さん側に,スクウェア・エニックスがどれだけ真剣にやっているのかが伝わらないですし。
7年間やって,県庁さんや自治体の中にコラボに関わられている方が増え,今はたくさん仲間ができたというのは,ひしひしと感じています。そこから生まれる発想は,これまでの積み重ねがあってのものですから,おかげでいいものができているんじゃないかと思います。
――ありがとうございました。
「ロマンシング佐賀2021」公式サイト
- 関連タイトル:
ロマンシング サガ リ・ユニバース
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ILLUSTRATION: TOMOMI KOBAYASHI
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