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「モンスターハンターライズ」のデジタルライブイベントをレポート。気になる新コンテンツや新要素が実機プレイで明らかに
本田 翼さんを「モンハン先生」として起用したテレビCMがお披露目に
イベント前半の冒頭では,本田さん扮する「モンハン先生」が出演したテレビCM2本が公開に。登壇した本田さんは,「『モンスターハンター』のCMに出られることは,すごく名誉なこと。本当にうれしいです」とコメント。また,辻本良三氏は,「本田さんと言えばゲームが上手ということで,今回は先生になってゲームの特徴を紹介してもらいました」とテレビCMの主旨を説明した。
テレビCMの撮影時,本田さんは全身で楽しさを表現したので,息切れする場面もあったという。また,一番の見どころはモンハン先生が太刀を持って教室に入ってくるところで,撮影時にはセットに何度も太刀をぶつけたことを明かしていた。なおこのテレビCMは,3月12日より順次放映されるとのことだ。
本田さんは,1月に配信された本作の体験版「モンスターハンターライズ DEMO」をプレイ済みとのことで,一番うれしかったのはオトモガルクの登場だったという。本田さんが「ガルクに搭乗すれば,ダッシュ時にスタミナ管理の必要がない」と発言すると,辻本氏は「“スタミナ管理”という言葉が出てくるのが,さすが」と感心していた。また,ガルクのコラボ重ね着装備にも期待しているそうだ。
加えて本田さんは,本作で操作方法が大きく変わり注目を集めている武器「狩猟笛」にも「[ZR]の回避や演奏による強化が強い」とコメントしていた。
話題は,歴代「モンスターハンター」シリーズにもおよんだ。本田さんの印象に強く残っているのは「モンスターハンターポータブル 2nd G」と「モンスターハンターXX」で,とくにナルガクルガの初登場時にはあまりの格好良さに驚いたという。一方,辻本氏と一瀬泰範氏は,ナルガクルガの制作期間が3〜4か月と,歴代メインモンスターの中でも最短だったことを明かした。一瀬氏によると,長いときは3〜4年ほどかかることもあるそうだ。
会場では,本田さんと辻本氏が実機プレイで新モンスター・ゴシャハギの狩猟に挑戦する一幕も。ゴシャハギは,なまはげをモチーフにした牙獣種のモンスターで,包丁のような氷の刃で攻撃してくる。残念ながらこの実機プレイ時は,撮影禁止となっていた。
実機プレイで「入れ替え技」と「百竜夜行」,マガイマガドの狩猟を披露
イベント後半では開発スタッフの実機プレイにより,新要素の「入れ替え技」と新コンテンツ「百竜夜行」,そしてメインモンスター・マガイマガドの狩猟が披露された。入れ替え技は,通常技や鉄蟲糸技の一部を別の技に入れ替えてアクションのカスタマイズを可能にする要素で,アイテムボックスの項目「入れ替え技変更」で設定できる。
会場では太刀の鉄蟲糸技「飛翔蹴り」を「桜花鉄蟲気刃斬」に,通常技の「気刃大回転斬り」を「気刃無双斬り」に変更する例が示された。また,入れ替え技は最初からすべて使えるわけではなく,ゲームを進めるとウツシ教官から順次伝授されるという形でアンロックされていくとのことだ。
百竜夜行は,多数のモンスターが拠点に押し寄せてくるタワーディフェンスタイプのコンテンツで,砦と呼ばれるフィールドでモンスターを次々に撃退し,最後に登場する大物モンスターを撃退できれば成功,一番奥にある関門を突破されてしまうと失敗というルールだ。
このコンテンツは,準備期間と実際にモンスターの群れを撃退していくフェーズに分かれており,準備期間中はハンターが砦に多数ある「設備台」にバリスタや大砲,撃龍槍などの狩猟設備を設置していく。
時間経過,もしくは参加しているハンター全員が準備完了状態になると,モンスターの群れが攻め込んでくるので狩猟設備を駆使して撃退していく。狩猟設備は基本的に矢弾を補充する必要がなく,リロードも自動なのでガンガン撃つほうがいいそうだ。また,いつでもほかの狩猟設備に入れ替えられるほか,モンスターの攻撃をガードすることも可能だという。
モンスターには,「強襲」「射撃」「破壊」といったようなタイプがあり,頭上のアイコンで判断できる。例えばプレイヤーを無視して関門に直行しようとするタイプは,優先的に撃退していきたいところだ。
モンスターの群れが終盤に差し掛かると,攻撃力や体力が高い「大物」モンスターが登場。同時に「反撃の狼煙」が上がり,ハンターたちも攻撃力がアップするので,攻撃手段を狩猟設備から武器に切り替えると,モンスターを効率よく撃退できるようになる。もちろん,狩猟設備を使ってモンスターのスタンを取るなど,仲間のハンターを援護するのもアリだ。
砦にはレベルの概念があり,開始時はレベル1だが,モンスターを撃退していくとレベルが上がって使える狩猟設備が増えていくことも紹介された。狩猟設備の中には,近づいてくるモンスターを自動で迎撃する「里守バリスタ」や,設置回数の上限が決まっているが,双子の受付嬢が参戦してくれる「ヒノエ&ミノト」などもある。矢弾も,属性やられを付与したり,貫通したりとさまざまな種類があるそうだ。
加えて「サブ任務」もいくつか用意されており,「大砲で5体のモンスターを撃退する」など指定された条件を1つでも満たせば,いつでも百竜夜行をクリア状態にできる。ただし,すべてのモンスターの群れの撃退に成功したときよりも報酬は少なくなるそうだ。
そしてモンスターの群れを1つ撃退すると再び準備期間に入り,次の群れに備える……というサイクルを2回または3回繰り返すというのが,百竜夜行の基本的な流れとなる。
3つの群れを撃退する百竜夜行には,最後に「ヌシ」と呼ばれるモンスターが登場。例えばヌシ・アオアシラは,通常のアオアシラとは行動が異なり,攻撃力も格段に上がっている。
マガイマガド狩猟の実機プレイは,「モンスターハンターライズ DEMO Verson2」に収録されるクエストを使って行われた。このモンスターは,「鬼火」と呼ばれる特殊なガスを身体に纏ってハンターに襲いかかる。尻尾や前脚,頭部など鬼火を纏った部位によって,攻撃が異なるそうだ。また,ハンターが鬼火攻撃を食らうと鬼火やられ状態になり,最終的に継続ダメージが発生する。鬼火やられは翔虫を使って解除できるという。
なお,このマガイマガドは体験版専用のチューニングが施されており,製品版とは異なっている点に留意してほしいとのことだ。
また,本イベントには1000名のオンラインサポーターが参加しており,彼らから事前に募集した3つの質問に辻本氏と一瀬氏が回答する一問一答コーナーも設けられた。
「過去作から登場するモンスターの選考基準などを教えてほしい」という質問には,「ゲームを進めていく中で,このあたりで特定の属性のモンスターがほしい」「このあたりではすべての属性の武器をそろえておく必要がある」といったことをリストアップしていくと説明がなされた。そのリストに新モンスターを優先して当てはめ,残っている枠に属性やクエストランクなどを踏まえて過去作のモンスターを選んでいくとのことだ。
「和をテーマにした経緯を教えてほしい」という質問には,一瀬氏が個人的に好きだったこと,またアジアンテイストは「モンスターハンターポータブル 3rd」以来であることから,新しい「モンスターハンター」ができるのではないかと考えたからだという。
「新たにオトモガルクを作ろうと考えたきっかけを教えてほしい」という質問には,もともと「犬型のオトモがほしい」という要望がカプコンに寄せられていたことが明かされた。それをヒントに「モンスターハンター」らしい遊びになり,かつアイルーと対になるような存在としてガルクが作られていったそうだ。
イベントのクロージングでは,一瀬氏が「『モンスターハンターX』を作り終えてから,かなり長い時間をかけて作ってきたものがようやく世に出ます。体験版でその一部を遊んでもらえますが,ほかにも楽しめる要素が盛りだくさんですので,ぜひ期待してください」とコメント。
そして辻本氏が「百竜夜行や新要素などを紹介してきましたが,いよいよあと少しで製品版を遊んでいただけるところまできました。それに先駆けて配信する体験版第2弾で,武器や翔虫の使い方をおさらいしたり,いろいろ試したりしていただければと思います」と述べて,イベントをまとめていた。
辻本氏と一瀬氏にゲームメディアが合同で質問
イベント終了後には,辻本氏と一瀬氏に対するゲームメディア合同インタビューの場が設けられたので,その模様をお伝えしよう。
──百竜夜行はゲームをどのくらい進めるとプレイできるようになるのでしょうか。
一瀬氏:
かなり序盤からプレイできるようになっていまして,さらにゲーム後半になると上位のモンスターが出現するようになります。ゲームの進行に応じて,やり込んでもらいたいですね。
──百竜夜行は緊急クエストのような形で出てくるのでしょうか。それともストーリーの一部として出てきますか。
一瀬氏:
ストーリーの一部として出てくることもありますが,基本的に通常クエストのサイクルに組み込まれています。最終的には,常設でランダムにクエスト欄に排出されるようになります。
また,百竜夜行でしか獲得できない報酬もあって,これは絶対に必要というわけではないのですが,武器の特殊強化が可能になるなどゲームをより有利に進められるものになっています。ストーリーや通常クエストの合間に百竜夜行を挟んでいくプレイサイクルになると予想しています。
──百竜夜行ではモンスターの討伐はできないのでしょうか。
一瀬氏:
基本的に撃退になります。ただし最後に出てくるヌシなどの大物は討伐がクリア条件になっています。モンスターの撃退数や,サブ任務のクリア率によってクリア時のランクが変動し,より高いランクほどより多くの報酬が提供されます。報酬の内容はそこで出たモンスターの素材と先ほど触れた百竜夜行専用のものになります。
──百竜夜行は中型モンスターが多く登場する印象ですが,もっと大型のモンスターや古龍が登場することもあるのでしょうか。
一瀬氏:
今回お見せしたものがたまたまそうだっただけで,ほかにもさまざまなバリエーションがあります。
──イベント内のお話でメインモンスターの作成に数年かかると聞いて驚きました。企画から最終的にゲームに落とし込むまでにどのような作業があるのでしょうか。
一瀬氏:
例えば,最初に「火属性の古龍」といったようなコンセプトとなるアイデアをいくつか挙げていきます。それらを企画会議にかけて,面白そうなものをピックアップしてコンセプトを固めます。
次にコンセプトを広げる遊びを考えつつ,並行してデザインを進めていきます。デザインができたら3Dモデルに起こして,イメージを固めるためにアニメーションを付けたりしていくと,およそ1年ほどで仮のものが出来上がります。
しかしイメージしていたものと,実際にゲームに乗せて遊んでみたものが別物である場合もよくありまして,例えば無敵のモンスターが出来上がってしまったらゲームとしては面白くないですよね。そこで遊んだ人が気持ちよく倒せるよう,コンセプトに沿って個性を残しつつ遊びを調整していきます。それを続けていると,何だかんだで2〜3年かかってしまうわけです。
──モンスター1体を作るのに何人くらいで作るのでしょう。
一瀬氏:
プランナーが1〜2人,デザイナー1人,モデル担当1人……といった感じでプログラマー込みで10人以上が関わっています。
──「モンスターハンターライズ DEMO Verson2」は,基本的に「モンスターハンターライズ DEMO」にマガイマガドのクエストが追加されたものなのでしょうか。
一瀬氏:
そう思っていただいて大丈夫です。したがって,入れ替え技などの新要素は入っていません。そのほか,緊急に対応しなければならなかった不具合などの修正もしていますが,基本的な部分は同じだと捉えてください。
辻本氏:
大きく何かを変えたということはないです。
──狩猟笛の操作方法が変わり,大きな話題になりました。これは予想していたのでしょうか。
一瀬氏:
実際にどんな評価になるかはわからなかったんですが,いい反響をいただけて非常にありがたいです。またほかの武器も,入れ替え技を使うとプレイスタイルによってはかなり遊び方が変わるので,アクション部分のやり込み要素として楽しんでいただければと思います。
辻本氏:
狩猟笛はいつも使用率が最下位あたりなので,今回上がってくれたらうれしいくらいの気持ちでいたんですが,あんなに上がるとは思っていませんでした。一瀬の言ったとおり,今回は入れ替え技があり,いろんな組み合わせで遊べるので,製品版で武器ごとの使用率がどう変わるのか楽しみですね。
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