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3月30日は“信長の野望の日”。Steamで懐かしの初代「信長の野望」をプレイしてみた
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印刷2022/03/30 11:00

プレイレポート

3月30日は“信長の野望の日”。Steamで懐かしの初代「信長の野望」をプレイしてみた

 “「この(兵糧の)味がいいね」と君が言ったから三月三十日はノブナガノヤボウ記念日”

 本日(3月30日)は“信長の野望の日”だ。これは,1983年3月30日に,初代「信長の野望」が発売されたことを記念したもので,一般社団法人である日本記念日協会の認定を受けている。

画像集#001のサムネイル/3月30日は“信長の野望の日”。Steamで懐かしの初代「信長の野望」をプレイしてみた

 国内の歴史シミュレーションゲームの始祖とも言われている同作は,当時,光栄マイコンシステム(現:コーエーテクモゲームス)の社長であったシブサワ・コウこと襟川陽一氏が開発した。

 PC向けの作品で,NECのPC-6001/6601シリーズやPC-8001/8801シリーズ,富士通のFM-7シリーズ,シャープのMZ-1500/2500などに向けて発売。1986年には“日本全国50ヶ国モード”を搭載した続編の「信長の野望・全国版」が登場した。
 その後もシリーズは続いていき,2022年には第16作となる「信長の野望・新生」のリリースが予定されている。

 外伝やスピンオフ,オンラインゲームなども数多く発売され,ゲーム外でも漫画やミュージカル作品などを展開するなど,一大シリーズへと成長した「信長の野望」は,来年40周年を迎える。

画像集#002のサムネイル/3月30日は“信長の野望の日”。Steamで懐かしの初代「信長の野望」をプレイしてみた
2003年にPS2向けのMMORPGとして発売された「信長の野望 Online」。翌年以降,ほかのプラットフォーム向けにもリリースされ,現在でもPC/PS4版がプレイ可能

 そこで本稿では,記念すべきこの日に,Steamで配信されている初代「信長の野望」のプレイインプレッションをお届けする。


国内の政策で富国強兵を目指し

他国に攻めて支配地を拡大


 今回プレイしたSteam版は,1983年に発売されたオリジナル版を再現したものとなっている。

 操作はキーボード入力のみで,マウスにすら対応していない。コマンドも画面に表示される選択肢から選ぶのではなく,対応する数字を入力する形だ。戦闘時のユニットの移動や攻撃先も,テンキーで指定する(上なら8,下なら2といった具合)。
 BGMはなく,サウンドは操作時の「ピー」や「ピッ」といった電子音のみ。1人で遊ぶ場合は,織田信長しか選ぶことができず,武将の顔グラフィックスなども用意されていない。そもそも“グラフィックス”と呼べるようなものは,全体マップとヘックス形式の戦闘画面くらいで,基本的に文字と数値を睨みながら進めていくゲームになっているのだ。

 そんな本作の目的は,内政で国力を上げつつ,戦(いくさ)で他国を奪い,中部地方と畿内にある17か国を統一すること。

画像集#003のサムネイル/3月30日は“信長の野望の日”。Steamで懐かしの初代「信長の野望」をプレイしてみた
とてもシンプルなタイトル画面。当時は標準的だったモニタの解像度(640×400ピクセル※枠線が1ピクセルあるので,キャプチャした画像は642×402)にあわせた作りなので,1920×1080のモニタで見るとかなり小さく感じる

初めに,使用しているモニタ(カラーかモノクロ)の指定やプレイする人数,大名の能力設定を行なう。1人で遊ぶ場合は織田信長で,2人で遊ぶ場合は,それぞれが織田信長と武田信玄を担当する
画像集#006のサムネイル/3月30日は“信長の野望の日”。Steamで懐かしの初代「信長の野望」をプレイしてみた 画像集#005のサムネイル/3月30日は“信長の野望の日”。Steamで懐かしの初代「信長の野望」をプレイしてみた

画像集#007のサムネイル/3月30日は“信長の野望の日”。Steamで懐かしの初代「信長の野望」をプレイしてみた
大名の能力はルーレット形式で決める。何度でもやり直せるので,できるだけ高い数値を目指したい

 グラフィックスが簡素なため,「ゲームシステムも超シンプルなのでは……」と思う人がいるかもしれないが,内政では,収入に関係する“年貢率改正”や,国内経済の発展や安定のために行う“治水工事”“開墾”,戦闘に影響する“兵を雇う”といったコマンドが用意されており,しっかりと「信長の野望」している。

 ターン制で,1年に4回(春・夏・秋・冬)の命令が可能。命令は,支配している国ごとに行えるのだが,プレイ開始時の領土は“尾張”のみなので,最初はあまりすることがない。
 序盤はかなりの速度で季節が流れていくので,このまま“本能寺の変”で信長が死んでしまうのではないかと心配になる。

画像集#008のサムネイル/3月30日は“信長の野望の日”。Steamで懐かしの初代「信長の野望」をプレイしてみた
命令はコマンドに対応した数字を入力して行う。命令に対応した数字は,リターンキーを押すと表示される。操作を学ぶチュートリアルや実行した際の効果説明などはないので,ランチャーにある「マニュアル」から操作ガイドのPDFを確認しておく必要がある

 だがそれは杞憂だった。2年目に美濃(斎藤)が攻めてきて,あっという間に敗北&ゲームオーバー。2度目のプレイも,早々に攻めてきた三河(徳川)に敵わず,やはり討ち死に。5段階ある難度のうち,一番やさしい“1”でこの始末だ。
 このように,本作ではかなり敵が手強い。治水工事や開墾など,経済に関わる命令よりも,まずは“兵力を上げる”ことが重要になると感じた戦国の世であった。

画像集#009のサムネイル/3月30日は“信長の野望の日”。Steamで懐かしの初代「信長の野望」をプレイしてみた
画像集#010のサムネイル/3月30日は“信長の野望の日”。Steamで懐かしの初代「信長の野望」をプレイしてみた
1582年の本能寺の変を待たずに織田信長が死亡……

 なお他国との戦は,相手が攻めてくるかこちらから攻め込むことで発生する。部隊は,国の兵力を元に自動的に編成・配置されるので,プレイヤーはターンごとに,“移動”“攻撃”“何もしない”などを選んで戦いを進めていく。
 戦に勝利するには,敵の大将がいる第1部隊を全滅か退却させる必要がある。また,先に兵糧が底をついた方が負けになるほか,攻められた側は30日間耐えれば勝ちに。序盤はとにかくお金がないので,出費は“兵を雇う”に集中し,あとはお金のかからない“兵士訓練”を進めていくと,よさそうである。

画像集#011のサムネイル/3月30日は“信長の野望の日”。Steamで懐かしの初代「信長の野望」をプレイしてみた
ユニットに“騎馬”や“足軽”“鉄砲隊”などの種類はない。武器の違いなどによ三すくみといった要素もないので,単純に“兵力”という数値だけで殴り合うのだ

 他国に攻め込み戦に勝つと,その国を支配したことになり,内政が可能になる。経済や兵力などは国ごとで独立しているので,ターン毎に命令を出して,初期国の尾張と同様に富国強兵を目指していくのだ。
 また,支配国間では,兵力や金,米の移動が行える。他国に隣接している支配国に,兵力などを送り込んで,戦に備えることもできる。

画像集#012のサムネイル/3月30日は“信長の野望の日”。Steamで懐かしの初代「信長の野望」をプレイしてみた
伊勢・美濃・三河を支配下に置いた場合,尾張は敵対する国に隣接しなくなる。いきなり攻め込まれる心配はなくなるので,米の生産量を上げる“開墾”や,税収量をアップさせられる“町を作る”などにも集中しやすくなる

 なお,本作に登場する大名たちは,老いにより70歳で死んでしまう(“人間五十年”の時代にしては長生き)。織田信長は,ゲーム開始時の1560年には26歳なので,44年後の1604年までに17国の支配を達成できないと,これまたゲームオーバーになるので,時間との勝負でもあるのだ。
 また,信長より年上の大名は,先に亡くなってしまう。その大名が支配していた国は,周辺国でもっとも強い大名の領地になるので,それを活用した戦略もありかもしれない。
 
 先にも書いたが,このような大事な情報であっても,ゲーム内では確認できず,操作ガイドにのみ記載されている。本作が発売された時代は,ゲームを遊ぶ前にまず取説を読むことが必須だったのだ。プレイを考えている人は全ページに目を通しておいた方がいいだろう。

画像集#014のサムネイル/3月30日は“信長の野望の日”。Steamで懐かしの初代「信長の野望」をプレイしてみた

 39年前に発売された初代「信長の野望」。美しいグラフィックスやド派手な演出,多彩なシステムを持つ最近の作品と比べると,いろいろと寂しいのは否めないが,やはり人気シリーズの原点だけあって,ピリ辛な難度も含めて,今プレイしても歯ごたえのある面白さを感じさせてくれる。
 ゲームファン,特に歴史シミュレーションファンで,本作を未プレイなのであれば,「信長の野望の日」にプレイしてみてもいいのではないだろうか。

画像集#013のサムネイル/3月30日は“信長の野望の日”。Steamで懐かしの初代「信長の野望」をプレイしてみた
「信長の野望」の価格は1320円。「信長の野望」「信長の野望・全国版」「信長の野望・戦国群雄伝」「信長の野望・武将風雲録」の4本がセットになった「信長の野望アーカイブス Vol.1」(4198円)も用意されている

「信長の野望」Steamストアページ

  • 関連タイトル:

    信長の野望(Steam版)

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