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ソニー,「ゲーマーにもおすすめ」の2chオーディオシステム「CAS-1」発表
今回は,新製品の概要を,ざっくりとお伝えしてみたい。
「ディスプレイの両サイドに設置すると絶妙の音場が得られる」とされるCAS-1
コントロールユニットはUSB 2.0のクライアント&ホストとBluetooth 3.0対応しており,USBクライアントとしてはUSB Audio Class 2準拠となるため,PCとの接続時には,最大サンプリングレート192kHzのいわゆるハイレゾサウンドを楽しめる。USBホスト側ではUSBストレージに保存した楽曲の再生が可能。一方のBluetooth接続時だと,Bluetoothで標準的なコーデックに対して3倍の情報量を転送できるソニー独自のコーデック「LDAC」に対応しており,対応機器との間をLDAC形式で伝送できるようになっている。
CAS-1において最大の特徴とされるのは,PC用ディスプレイの両サイドにスピーカーを配置した状態で最適なステレオの音場感が得られる点だ。スピーカーとリスナーの距離が75cmから2m程度の範囲で,かっちりした定位感や音像が得られるようにしているというソニーは,これを「ニアフィールドリスニング設計」と呼んでいる。
CAS-1ではソニーのハイエンドオーディオ製品に携わる開発者が設計にあたっているそうで,細部にこだわった作りも特徴とされている。
その最たるものがコントロールユニットの内部構成であり,CAS-1ではスピーカー用とヘッドフォン用がそれぞれ独立している。スピーカー用の回路は,マルチビットをアップサンプリングして1bitデジタルに変換し,新たに開発したというデジタルアンプで増幅するフルデジタル構成。対するヘッドフォン用回路は,定評あるソニー製のポータブルヘッドフォンアンプ「PHA-2」相当のD/Aコンバータとアナログアンプをほぼそのまま組み込んでいるそうだ。
両回路の相互干渉を排除するため,スピーカーを使うときはヘッドフォン用回路,ヘッドフォンを使うときはスピーカー用回路の電源をシャットダウンするという,手の込んだノイズ対策も施されている。
ソニーによると,スピーカーとリスナーの距離が近いときに定位感を際立たせるには,付帯音,つまり「音に混ざるノイズ」を抑えることが重要だそうだ。その目的で,ウーファのフレームにはあえて樹脂を採用したとのこと。樹脂だと見た目は安っぽくなるが,金属にすると,ボイスコイルの磁気による渦電流が発生して付帯音を生じさせるため,あえて樹脂を使用したという。
また,バスレフポートをスピーカー本体の下に配置することで,ニアフィールドにおける低音の位相差の影響を抑えているだけでなく,バスレフポート内側をエンボス加工することで空気抵抗を減らし,低音に付随するノイズを抑えるといった設計も採用しているとのことである。
●CAS-1の主なスペック
- スピーカー最大出力:24+24W
- スピーカー周波数特性:60Hz〜50kHz
- ヘッドフォン最大出力:250mW+250mW(インピーダンス8Ω時)
- 入力:USB 2.0(クライアント×1,ホスト×1),Bluetooth 3.0
- 出力:ヘッドフォン(3.5mmΦステレオミニ)×1,スピーカー×2(2chステレオ)
- Bluetooth対応プロファイル:A2DP,AVRCP
- Bluetooth対応コーデック:SBC,AAC,LDAC
- USBストレージ接続時の対応ファイルシステム:FAT,FAT32,exFAT
- 対応サンプリングレート:192
/ 176.4 / 96 / 88.2 / 48 / 44.1kHz(16bit),192 / 176.4 / 96 / 88.2kHz(24bit) - 対応ハイレゾフォーマット:WAV
/ AIFF / FLAC / ALAC / DSF(※LPCMに変換して再生) / DSDIFF_DST(※LPCMに変換して再生) - サイズ:約55(W)
× 210(D) × 178(H)mm(コントロールユニット),約95(W) × 172(D) × 178(H)mm(スピーカー1本) - 重量:約1.3kg(コントロールユニット),約1.5kg(スピーカー1本)
- 消費電力:約29W
ソニーストアのスピーカー製品販売ページ
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