「プロ・フィッツ for e-SPORTS 新製品発表会」をレポート。eスポーツプレイヤーの腰への負担を緩和するギア「ウエストアーマー」が登場

　ピップは本日（2021年3月11日），「プロ・フィッツ for e-SPORTS 新製品発表会」を実施し，同社のスポーツ向けブランド「プロ・フィッツ」にて，eスポーツ向けの新製品「ウエストアーマー」を発表した。
　創業113年の老舗医療メーカーが手がける，eスポーツプレイヤーの疲労や体の痛みをケアする新製品。その発表会の模様をお届けする。

※画像はオンライン会見のスクリーンをキャプチャしたものを使用

ピップ株式会社 商品開発事業本部 ブランド戦略本部 スポーツライフブランド 杉山正雄氏

　「プロ・フィッツ」は2年前に生まれたピップの新しいブランド。スポーツをする全ての人からケガや疲労の不安を取り除くことを目的に，健やかに生きる，未来に寄り添うことを理念としている。


　「ピップエレキバン」などの磁気治療器で知られるピップだが，サポーターやテーピングなどの商品も20年以上にわたって製造販売していて，このプロ・フィッツでは，そのノウハウを用いたスポーツ実施者の体にフィットする製品を提供し，怪我の予防や痛みの緩和，疲労の軽減といったサポートをしている。

　eスポーツが認知されつつある昨今だが，競技人口の増加と共に，長時間のゲームプレイで怪我や故障に悩む人も多く，事実，そうした理由で引退したeスポーツプレイヤーもいるという。同社が展開する「プロ・フィッツ for e-SPORTS」は，eスポーツを含むスポーツをする全ての人々から怪我や疲労をの不安を取り除くという理念から，eスポーツに参入する。


　他社からも怪我や疲労の不安を取り除くというコンセプトの商品はリリースされているが，「プロ・フィッツ for e-SPORTS」では同社が現在まで培ってきた技術を生かして，他社とは違うアプローチでプレイヤーの体に直接装着するサポートギアを販売する。
　その第1弾として2020年8月に，eスポーツプレイヤーの手首をサポートする「リストアーマー」が発売。そして今回，新製品として，プレイ中の腰をサポートするウエストアーマーが発表された。

手首をサポートするリストアーマー（左）と，腰をサポートするウエストアーマー（右）

　主に座った状態で長時間ゲームプレイをするeスポーツプレイヤーは，常に腰への負荷がかかっている。立っているときの腰にかかる負荷を100とすると，座っているときは140，前傾で座っているときは185にもなるそうだ。


　前屈み，いわゆる猫背になるほど腰への負担が高くなる。負担を軽減するための対処法は，ずばり「骨盤の立った正しい姿勢を取る」ということだ。
　今回発売されるウエストアーマーは，腰に当てる部分に背骨に沿った2本のボーンを内蔵し，正しい姿勢に導き，装着者の腰への負担を軽減するというもの。新形状の上下ダブルベルトは腰を包み込むように装着でき，おなか周りのベルト幅を腰部生地幅に対して50％にしていることで，装着してもおなかが苦しくない設計となっている。

腰を支える様々な機構が盛り込まれたウエストアーマー

ベルトを細く設計し，装着時のおなかへの負担も軽くする

腰の部分にはメッシュ生地を採用し，通気性をアップしている

　このウエストアーマーはMサイズとLサイズの展開で，価格は3823円（税込）。ピップウエルネス通販限定で，本日より発売となっている。

MとLの2サイズで，価格は3823円（税込）。本日より発売中だ

　一方発売中のリストアーマーは，手首に巻くタイプのサポートギアで，面ファスナーを使用せず，繊維同士がどこでもくっつく特許素材を採用し，圧迫力を無段階に調整できるようになっている。厚みがなく，はがす時に大きな音がしないのも特徴で，eスポーツの試合時などにも向いている。こちらはフリーサイズのみの展開で，価格は1958円（税込）。同様にピップウエルネス通販限定販売となる。

繊維同士がくっつく特殊素材を採用したリストアーマー

圧迫力を無段階に調整可能で，さらにずれにくい仕様に

はがす時にベリベリという音がしないので，試合時などでも調整ができる

薄型で快適な着け心地もアピール

価格は1枚入りで1958円（税込）。こちらも発売中だ

　ここで，「プロ・フィッツ for e-SPORTS」のアンバサダーに就任したeスポーツキャスター 岸 大河氏が登場した。
　岸氏はかつてeスポーツプレイヤーで，現在はキャスターの仕事に就き，常にプレイヤーに寄り添う仕事をしてきたことが今回の起用に繋がったという。

eスポーツキャスター 岸 大河氏（右）

　岸氏は現在も1日に平均5〜6時間のゲームプレイをすることがあり，それによる腰の痛み，眼精疲労，手首の痛みなどといった体への負担もあるという。
　岸氏も実際に商品を使ってみたそうだが，ウエストアーマーに関しては，これまでいくつか使ったことある製品よりも「軽やかで圧迫感がなく，背筋が保たれる」とのこと。荷物を持ったりするときや，かがんだりするときなどにもサポートしてくれるもので，「着けていて損はない」と語る。

　一方リストアーマーのほうは，キーボードでのゲームプレイ時，手首が上がってしまうことがあり負担が大きく，主に左腕に装着して使用しているとのこと。また最近はモバイルゲームをプレイする機会も多く，タブレットを使うときなどはさらに手首に負担がかかるので，そのときに装着するのもいいと述べた。
　また2製品の用途から，eスポーツだけでなく一般的なデスクワークをする人にも向いているのではないかとも付け加えている。

　会見後の質疑応答では，リストアーマーのサイズ展開やカラーバリエーションについて質問があったが，まだ検討段階とのこと。より多くのユーザーに届けたのちに，サイズやカラーの要望があった場合，随時応えていくとしている。なお，ウエストアーマーに関しては，一般的な腰の幅のカバー率を考慮してサイズが作られているため，MとLの2サイズでほぼ対応できるとのことだ。

　「プロ・フィッツ for e-SPORTS」の今後については，現在発売中のサポーター2製品を主軸に，eスポーツをするときにサポーターをするという文化を根付かせることに注力するとのこと。販売経路ついてもしばらくは通販のみとなるが，eスポーツ市場の拡大による需要が高まったときに改めて店頭での販売も検討するそうだ。

「プロ・フィッツ」公式サイト