ニュース
サードウェーブ,独自新型PCケースを採用したクリエイター向けPC「raytrek 4C」を発表
サードウェーブが発表会で披露したラインナップと,BTO標準構成の仕様,および税込の直販価格は以下のとおり。
- raytrek 4CZZ:CPU Core i9-13900K,GPU GeForce RTX 4090,ミドルタワー,61万9980円
- raytrek 4CXF:CPU Core i7-13700K,GPU GeForce RTX 3070,ミドルタワー,32万9980円
- raytrek 4CXE:CPU Core i7-12700,GPU Intel UHD Graphics 770(CPU内蔵を使用),ミドルタワー,15万4980円
raytrekは,2016年にスタートしたブランドであるが,サードウェーブによると,これまでの製品は一般消費者向けPCとデザインがそれほど変わらなかったという。また,搭載するCPUやGPUの高性能化が進んだことで,重量級グラフィックスカードへの対応やより高い冷却性能が求められるようになり,これまでのPCケースでは,能力的に物足らない面も出てきた。そこで同社は,PCケースの刷新に取り組み始めたそうだ。
raytrek 4Cの新PCケースは,デザインと機能,冷却性能という3つのポイントに重点を置き,開発を進めたという。
raytrek 4Cのデザインは,LEDイルミネーションにより派手に彩られたゲーマー向けPCとは対象的に,シルバーをベースとした落ち着いたカラーリングとなっている。サードウェーブによると「存在感はありつつも,圧迫感がなく空間に馴染むデザインを目指した」そうだ。
機能面では,クリエイターの作業を考慮した使い勝手や拡張性の高さ,メンテナンスのしやすさといった点がポイントだ。まず,前面上部を斜めにして,ボタンやUSBポートへアクセスしやすくしている。
前面のインタフェースは,USB 3.0×2と4極3.5mmヘッドセット端子とシンプルだ。クリエイターとしては,たとえばThunderboltポートや,SDカードリーダーなどが欲しくなるかもしれない。サードウェーブによると,5インチベイスロットを使った機能拡張も想定しているという。今のところ5インチベイには,既存製品でオプションとして選択可能なマルチカードリーダと小物入れを追加できる。Thunderboltポートの増設なども検討しているそうだ。
前面と左サイドパネル,上面パネル,底面には,それぞれ大型の開口部を設けており,それぞれに筐体内へのゴミの侵入を防ぐ目の細かいフィルターを備える。このフィルターは簡単に着脱可能で,手軽に掃除可能だ。
前面のフィルターは,開口部から手を入れて簡単に取り外せる |
左側面のフィルター。筐体側のメッシュが見てとれる |
天面全体もメッシュになっており,その上にフィルターが覆っている |
底面のフィルター |
一般的なPCケースの場合,前面のフィルターにアクセスするには,前面パネルを外さなければならないことが多い。しかし,raytrek 4Cでは,開口部に手を入れてそのまま外せる構造となっている。
3つめの冷却性能は,前面の大きな吸気孔に140mm径の大きめな空冷ファンを2基搭載することで,取り込む空気の量を増やした。また,最大280mmサイズのラジエータを備えた簡易液冷クーラーの取り付けにも対応している。
これにより,ハイエンド市場向けCPUやGPUを搭載した場合でも,安定した動作を実現するという。なお,「GeForce RTX 3070」以上を搭載する上位モデルの場合,グラフィックスカードを支えるステーをあらかじめケースに組み込み,マザーボードのたわみを防ぐとのことだ。
サードウェーブでは,ゲーマー向けPC「GALLERIA」を展開しているので,ゲーマーがあえてraytrek 4Cを選ぶメリットはあまりない。ただ,落ち着いたデザインや5インチベイといった,この製品ならではのユニークな特徴も備えており,こうした点に惹かれる人は,製品をチェックするといいだろう。
サードウェーブのraytrek製品情報ページ
- この記事のURL: