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サントリー島で“最高のビールを作る冒険型RPG”BEER iLANDを,プレモル3種を飲みながらバーチャル体験
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印刷2021/03/04 18:07

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サントリー島で“最高のビールを作る冒険型RPG”BEER iLANDを,プレモル3種を飲みながらバーチャル体験



※注意:本稿は酒類に関する取材記事となります。また,20歳未満の方々の飲酒は法律で固く禁じられています。




 プレモルこと,サントリーのプレミアムビール(※)「ザ・プレミアム・モルツ」と聞いたら,人はなにを想起するのか。

※品質や値段など,ちょっとお高級(志向)なビール類のこと。

 「美味」「余韻」「神泡。」だのと一言つぶやくビール・マイスター。お酒は飲めない知らない成人ゲーマー。なかには「七福神のぽっちゃり担当と並んで少々お高い」と気が合う人もいるだろう。

 しかし「プレモルといったら,サントリーが送り出した“ビールを楽しむ新世界感RPGゲーム”だよね」と思った人はいないはず。

「つくろう。この世界を冒険して,僕だけの最高のビールを」
画像集#001のサムネイル/サントリー島で“最高のビールを作る冒険型RPG”BEER iLANDを,プレモル3種を飲みながらバーチャル体験


プレモル飲みながら,RPGでビール作り


 注釈がすでに遅いが,本件は4Gamerに(ギリギリ)掲載されてしかるべき内容のため,飲めないゲーム好きもまだ帰らないでほしい。飲めるゲーム好きは,ビールと発泡酒の違いくらいに味わってほしい。
 未成年者に関しては問答無用で帰ってほしい。帰ってください。


 さて,本稿は飲料メーカーのサントリーホールディングスが催した(そっちの意味ではない),ビール作りをゲーム風に楽しむオンライン発表会「ビールを楽しむ新世界感RPGゲーム」の取材記事となる。

 編集の観点からすると“ロール・プレイング・ゲーム・ゲーム”の意となることから削りたくて仕方のない熟語だが,「酔ってんのさ。賢いふりしてRPGのように生きてるリアルゲームってやつに。俺も,お前も」という強い意志の表れだろうと解釈し,案内文のまま載せている。

 それは置いといて,取材の申し込みにあわせてサントリー(グループの総称,かつブランド名)から,試飲用として「プレミアムモルツの試飲セット」が贈られてきた。
 平日日中のテレワーク中とあって会社の目は厳しいが,背に腹は代えられぬと,取材開始に向けてアルコールを摂取している。

ゲームの正式名称は「BEER iLAND ―ビアアイランド― 世界最高峰のビールをつくろう」
画像集#002のサムネイル/サントリー島で“最高のビールを作る冒険型RPG”BEER iLANDを,プレモル3種を飲みながらバーチャル体験

期待感を煽ってくるボードゲームのパッケージのような「BEER iLAND ザ・プレミアム・モルツ特別試飲キット」。内容物は,プレモル2種類が計3本,手軽に神泡を作れる「神泡サーバー」,プレモルのオリジナルグラス
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“つまり、ビールは、神泡。”こと「ザ・プレミアム・モルツ」2本と「ザ・プレミアム・モルツ〈香る〉エール」1本のセット。普段は30円くらい高くて手が伸びないからうれしい
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缶にあてると神泡が作れるアイテム。残念なことに電池が必要なことに気づかず使えなかった。ビールの泡は苦みの軽減や舌触りの楽しさのみならず,「味落ちや炭酸抜けを防ぐ」という酸化防止の役割があるため,ビールが苦手な人ほどうってつけ。一方で,酸化デバフが回りきる前の“辛み苦みの強い状態”をバフと捉えるスキル「ビール泡なしで」を習得していれば,こういった危機的状況においてもプレモルを違う側面から攻略できる
画像集#005のサムネイル/サントリー島で“最高のビールを作る冒険型RPG”BEER iLANDを,プレモル3種を飲みながらバーチャル体験

 某日の定刻。オンライン発表会の冒頭では,同社広報グループによるマーケティングおよびプロモーションの説明が行われた。
 正直,大手企業らしく立てつけのしっかりした,ちゃんとした説明会であったため,どう考えても「飲みながら対応させていただくのは失礼すぎるかも」という空気感であったが,仕方ないので飲んでいる。

 商品に関しては酒類とあり「まずは1本ね。ね?」以上の説明は割愛するが,本コンテンツの役割は,年間約26万人が来場していた「サントリーの工場見学」が,2020年2月29日以降は休止せざるを得なかった事情から,オンラインコンテンツの考案にたどり着いたらしい。

 そして件のビールを楽しむ新世界感RPGゲームこと「BEER iLAND」は,“従来のビール工場のオンライン見学とは一線を画す”の謳い文句のもと,スマートフォンおよびPCで提供中のオンラインゲームである。
 その内容は「○○まれ○○ぶつの森」のようなバーチャル空間でビール作りを学んでいく,冒険型ビール工場体験になるらしい。

公式サイトにアクセスすれば遊べる。もちろん,20歳未満はアクセスしないように
画像集#006のサムネイル/サントリー島で“最高のビールを作る冒険型RPG”BEER iLANDを,プレモル3種を飲みながらバーチャル体験

 プレイヤーは自身のアバターを操り,ビール好きの人々が暮らす「サントリー島」で,気合いの入った醸造家たちと切磋琢磨する。
 全9つのミッションをクリアして「ビアアイランドマスター」の称号を手に入れるのはもちろん,ビールのおいしい注ぎ方などの18のオトク話を収集する「こだわりコレクション」も存在している。

 端的に言って,ウイスキー派が仕掛けてくる劇的なストーリーも,キメ細かな神泡が表現されるグラフィックスも,ビールモンスターを狩るアクション性もない。ただ親しみやすそうな3Dデザインと,牧歌的なキャラクターやサウンドの雰囲気で,そう悪いものでもない。

アバターは名前,衣装,色を選べる。己の分をわきまえて「金麦」スタイルを選択
画像集#007のサムネイル/サントリー島で“最高のビールを作る冒険型RPG”BEER iLANDを,プレモル3種を飲みながらバーチャル体験
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操作方法はPCならWASD方式,スマートフォンならバーチャルパッド方式
画像集#009のサムネイル/サントリー島で“最高のビールを作る冒険型RPG”BEER iLANDを,プレモル3種を飲みながらバーチャル体験

 ゲーム内ではキャラクターを走らせ,ジャンプさせ,天然水の森を中心とするサントリー島のさまざまなロケーションを冒険しつつ,登場人物たちと話してビールを作りながら物語を進めていく。

 登場人物たちからは「君はビールが好きかい?」などと質問され,アドベンチャーゲームのように選択肢で答えるシーンもある。
 ここの悪い点は,こんな致命的な質問をされて,誰かに決められたたった一言の選択肢に気持ちを凝縮できる者はいるはずない,という点か。少なくともメーカーへの感想分くらいのセリフ量は用意するべきだ。

 さすがに攻略要素というほどのものはないが,早くて20分,じっくりで小一時間は軽く潰れるくらい,わりとボリューミーではある。
 とはいえゲームの内容が内容だけに,素面で遊ぶ気分になれるかはゲーマーほど怪しいため,とりあえず1本キメながらがいいだろう。

オープンワールドのサントリー島。なにをもってオープンとするかは議論の余地があるが,ここまで世間体を気にせず大っぴらに「私たちビール大好き!」を公言する者しかいないとくれば,これ以上にオープンな世界などどこにあるというのだ
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 パブブルワリーや麦畑を周り,ちょっとしたミニゲームをこなしていくと,いずれ自分の手で作り上げた「ザ・プレミアム・モルツ」と出会える。実際のプレモルの味の感想はここではしづらいが,安さがウリの居酒屋で値段50円上乗せだろうと頼むならプレモル,くらいの味である。

 一方で,本作ではノーマルなプレモル以外の完成品は作れない。そのため補足しておくが,〈香る〉エールはその名のとおり,喉に入れた瞬間に華やかな香りが鼻孔をくすぐる逸品だ。いわゆる香味でバカ受けなIPA(インディア・ペール・エール)に近いアプローチであるため,ビールが苦手な人にも好まれやすい傾向にある,と言っても間違いではない。

 しかし,サントリー島のコダワリ村に住むこの住人たちよ。そこかしこでビールの話しかしない。どんだけビールが好きなんだ? おまえらの母さんはビールの酵母だとでも言うのか? 俺の継母はそうだった。
 気持ちは分かるが,この〈香る〉エールを喉に越すと,思わず果実のような甘みが舌を包み込み,とろけるハチミツのような滑らかさが口内にハーモニーを奏でる「サントリーウイスキー響」を思い出してしまう。琥珀色の民としては,響12年の休売以降は高嶺の花になりすぎて難民と化し,ミニボトルで舐める程度の薄れた記憶しかないっていうのに,それを思い出させるおまえが憎たらしい。それで,なんの話だっただろうか。

 そうだ。本作はどうも決まった予定こそないが,コンテンツ自体の拡張性を加味すると,バージョンアップの可能性もないわけではないという。つまるところ「人気が出れば考えるかもね?」ということだ。
 このお高くとまった感。なんともプレモルらしい。ニクたらしい。ニクたらしいが居酒屋なら頼んでしまう。コンビニだと1分は考える。こんな自分の手でどれだけ丁寧に作られているのかを無償で労働させられたうえで実感するのだ。こんなもの見せられて,飲み残すなんて不義理はできない。残り一滴,神宿す泡の沫,そこまで呑み込みたくさせられる。

 そういうプレモルのこだわりを知れるのが,本作というわけだ。

自分でビールを作る過程。子供には記事を見せず,親御さんの情操教育に役立てよう
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きちんとRPGしているサントリー島
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 こちらはエンディングまで到達したのち,公式サイトの応募フォームで必要事項を記入すると,毎月抽選で100名に「BEER iLAND ザ・プレミアム・モルツ特別試飲キット」が贈呈されるとのこと。
 ゲームだけで完結させず,リアルまで,もっと言えば飲むところまで充実感を与える。ここがオンライン工場見学ならではの試みのようだ。

 この記事が掲載されるかどうかはいまだ判断できない状況にあるが,それでも無事に載せられていたのなら,とりあえずカンパイ。


 と,ここまで書き終わってからすこしして。プレモルがなぜこんな飛び道具に走ったのか? 施策にGOした判断を知りたくなってきた。
 本来,それらは途中で説明されていたはずなのだが,不思議なことに紹介されていた内容をなぜか覚えていない。

 手がかりと言えば,サントリーの公式サイトくらいのものであったが,プレモルの詳細ページにはこんな一文が載せられていた。

■プレモルのこだわり(公式サイトの紹介文を抜粋)■

世界最高峰のビールは、サントリーがつくれ。

ひとりの醸造家が、ビールの本場ヨーロッパに渡った。
「世界最高峰のビールをつくる。」
そんな少年のような、途方もない夢に突き動かされて。
「ザ・プレミアム・モルツ」という、とてつもない挑戦が、はじまる。

 少なくとも言えるのは,ザ・プレミアム・モルツのとてつもない挑戦は,まだまだ止まりそうにないってことくらいか。

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「冒険型ビール工場体験 BEER iLAND」公式サイト

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