「Lineage：The Blood Pledge」のリリース発表があったのは，オースティン市内でリチャード・ギャリオット氏やクリス・ロバーツ氏が共同経営するCopper Tankという地ビールをウリにするバーレストラン。NC Soft社長のTJキム（TJ Kim）氏が韓国から訪問したほか，ギャリオット兄弟やリネージュのリードデザイナーであるジェイク・ソン（Jake Song）氏を始めとする，開発者や地元のファンを中心に100人近くの関係者が集まった。

　リネージュは，アジアを中心に300万人というアカウント保持者を誇る世界最大のMMORPGとして広く認知されており，現在でも平均して25万人のプレイヤーが同時間帯にアクセスしている。キム氏が当サイトに語ったところによると，ここ最近では日本でも週単位でユーザー数が倍増しているという（*1）。北米では，100万枚にものぼるCD-ROMを雑誌などに付録して無料配布し，月額15ドルのアクセス料を徴収するという"サブスクリプションシステム"を採用することになる。

＊1　管理人注：なるほど，道理でダウンロード数が衰えないわけだ……

　さて，日本のPCゲームファンにとってはリチャード・ギャリオット氏の動向が気になるところだろう。先日当サイトが報じた「こちら」の噂どおり，今回のパーティーにおいて彼は，
　「ロード・ブリティッシュ」としてリネージュの世界"アデン"に登場することを明言した。
Ultima Onlineのとき以上に，プレイヤーとの交流を大切にしたいとのことだ。なお，彼が創設したDestination Gamesは実質的にはNC Softに吸収された形となっており，E3以降は会社名は使用されていない。

　今年初めまで世界中を旅していた"陛下"の最近のお気に入りは，意外なことにボクシング。スーパーフェザーウェイト級のチャンピオンで"エル・マタドール"という異名で知られるへスース・チャヴェスなど，オースティン近辺のボクサーたちのスポンサーにもなっている。実はチャヴェスは，Ultima Onlineのガウンを着てリングに登場したこともあるのだ。11月10日には，チャヴェスのタイトル防衛戦がラスベガスで行なわれる予定で，会社をあげての応援に出るらしい。

　ともあれ，日本でもプレイヤー数の増えてきたリネージュに"陛下"が正式に関わることになるのは嬉しい限りだ。彼がアデンの世界をどのように変えていってくれるのか，期待を持って見守ることにしよう。
　なお，E3時に特別に許してもらえたギャリオット氏のインタビュー記事は「こちら」をどうぞ。（Okutani）