というわけで，本日開催されたのは，日本国内でガンホー・オンライン・エンターテインメント（以下，ガンホー）が運営する韓国産MMORPG「ラグナロクオンライン」（以下，ラグナロク）のプレスカンファレンス。βテスト中ながらも，これまで同人系イベント「RAG-FES」を始めとした多くのイベントが開催されているラグナロク。今回のイベントは，有料課金を中心とした"大本営発表"および，正式サービスインと同時に実装されるラグナロクの最新エピソード1.5「Attack of the Ancient」の詳細内容についてのプレス向けカンファレンスだ。
　渋谷センター街隣のビル「QFRONT」にて行われた本日のカンファレンスでは，ガンホー代表取締役社長（CEO）の孫泰蔵氏と同社最高執行責任者の森下氏，ラグナロク開発元の本家グラヴィティ会長の金正律氏が来賓として出席。渋谷のド真ん中での開催だということで，QFRONT正面の巨大スクリーンにもカンファレンスの模様が流されるなど，かなり大規模な会となった。ちなみに，カンファレンス模様が流れた15:00には，会場前に200人のファン（野次馬含む）が詰め掛け，会場関係者を唸らせていたそうだ（ラグナロク人気恐るべし，である）。

　カンファレンスは，孫泰蔵CEOのスピーチで開幕。「実際にプレイしてみた」と語る孫氏は，初めて触れたオンラインゲームに衝撃を受けたこと，結婚イベントに招かれるなどのエピソードを披露。「（映画）「アメリ」を見た後のような幸せな気持ちになった」と語り，来場者に本作への思いを熱く語る共に，本作の魅力は従来のRPGで得られないものであることを強調した。
　……とまぁ，その後はお偉いさん向けのお決まりの（？）スピーチが続いたので，割愛させていただこう。

　さて，この日業界関係者が注目していたのが，課金/正式サービスイン/エピソード1.5の詳細についてだ。有料サービスを来月に控えているだけあって，どちらもかなり詳しく聞けた。順を追ってお伝えしていこう。

＜＜正式サービスインと課金について＞＞
　当サイトの読者ならご存知かと思うが，ラグナロクオンラインは2002年8月から続いたβテスト期間を終了し，2002年12月1日より有料サービスとなる。したがって，オープンβサービスは，サービスインひと足手前の2002年11月20日（15:00）をもって終了。残りの十日でエピソード1.5の実装やサーバの最終調整を行うとのことだ。

　ガンホーでは，有料サービスに伴って個人情報管理/課金管理の一元化，コンテンツの効率的な利用を目的とした2つのIDを発行する形をとる。ちょっと分かりづらいので，以下にまとめて説明しよう。

・GungHo-ID
　個人情報管理や課金管理を行うためのID。ガンホーのコンテンツを利用するために必要。
・アトラクションID
　ガンホーが提供するコンテンツ毎に発行されるID。指定されたアトラクションIDを購入することで，ラグナロクオンラインを含む各種コンテンツにアクセス可能。

　簡単に説明すると，ガンホーがネット上に構築した遊園地に入るための入場券が「GungHo-ID」，そこにあるジェットコースターに乗るときに必要なのがアトラクションIDといった感じだ。スクウェアが提唱する「プレイオンライン構想」にも似たシステムで，ユーザーの囲い込みとスムーズな課金が主な目的となっている。
　ちなみに，現在βテストに参加しているプレイヤーは，βアカウントをGungHo-IDに変換することで，ガンホーコンテンツにアクセスできるようになる（アトラクションIDは必要だが）。

　新規加入者の場合は，以下のプロセスを経てラグナロクオンラインがプレイ可能になる。

1．GungHo-IDを登録
2．アトラクションIDを取得
3．チケットを購入（ここで実際の時間単位での課金が発生する）
4．ラグナロクオンラインをプレイ
（まったくもって余談だが，ID体系にはプラネットコード（太陽系惑星の略字3文字の意）などが利用される予定とのこと）。

　さて，ファンが最も気になる課金についてはひと足先に告知がなされていたので，簡単に列挙しておくに留めよう。

■料金体系
・通常
　クレジットカード：1500円（月額）
　WebMoney：1500円（30日）
・サンキュープライス（β感謝期間 2002年12月1〜2003年2月28日まで）
　クレジットカード：900円（月額）
　WebMoney：900円（30日）
※どちらも3か月限定の低額サービス
※βテスター/新規加入者の両者が対象

■決済方法
・クレジットカード
・プリペイドカード

　ラグナロクプレイヤーの平均的な年齢層は，16〜20歳の層である。ガンホーは今後も，随時若年層向けの決済方法を導入するとのことだが，現状の決済方法がプレイヤーの足を止めてしまわないか，ちょっぴり不安だ。

　また，ラグナロクを中心にガンホーとガッチリ組んでいるビー・ビー・テクノロジー（Yahoo！BBの運営元）より，Yahoo！BB新規加入者に対して以下のような特典が付加されるとの発表もあったぞ。

■ラグナロクBBサービス内容
・通常のADSLサービス（Yahoo！BB/BBフォン）
・ragnarokonline.jpドメインの利用
（メールアカウント，Webサイト用ディスクスペースに適用）
・ラグナロクBB特製キャラクターシール
・ラグナロクBB特製モデムパッケージ

■2002年12月25日までの申し込み者限定キャンペーン
特典1：ラグナロクオンライン90日間無料チケット（前述した"チケット"だ）
特典2：Yahoo！BBの月額固定料無料（最大2か月間）
特典3：BBフォンの通話料無料（最大2か月間）

　まぁ，ほかにもネットカフェ展開の話やCS放送（SKY PerfecTV！　CH755）でのラグナロク専用番組「ラグナロクStyle」の紹介などが続いたが，その辺りはとりあえずバッサリ割愛しよう。

　……と，いうわけでカンファレンスの内容はここまで。実は，カンファレンスの中盤では，テクニカルディレクター堀氏によるβテスト中に起こったチート騒動やサーバー増強のハナシ，エピソード1.5を始めとした今後の展開などが発表されたが，そちらは別のNewsに分けてお届けすることにしよう（なにせ，RAG-FES2以降初の公式な追加データ情報なので，量も多いのだ）。
　後発のNewsでは，エピソード1.5「Attack of the Ancient」，正式サービスイン後のシステム増強などについてお伝えする予定なので，お楽しみに。（Gueed）