[ECTS総力レポート#20]「Broken Sword」シリーズ第3弾が公開 - 2003/09/01 18:40

 イギリスのRevolution Studios社によって開発中のアドベンチャーゲーム「Broken Sword:The Sleeping Dragon」のプレイアブル版が,ECTSにて公開されていた。

 本作は,アメリカ人旅行者のジョージ・ストボードがコンゴで飛行機墜落事故に巻き込まれたところから物語が始まる。気を失ったパイロットを救出し,生き残った乗客達と会話をするというのが序盤の展開。その後フランスのジャーナリストであるニコ・コラードと出会い,プレイヤーはジョージとニコの2人を使い分けながら,パズルを解いたり事件の真相に迫っていく。ゲームでつまずいてもヒントが出されるようになっているなど,ライトユーザーを意識したゲーム作りも行われている。
 顔のアニメーションが豊富なのが特徴的で,見ていた限りでは無限にあるように思えるほど。リップシンク(声と口の動きの同期を取る技術)ともうまくマッチしているが,この声を担当しているのは,7年前にリリースされた前作「Broken Sword 2:The Smoking Mirror」と同じ声優だというから,前作を知るファンにとっては憎いまでの気遣いだといえる。
 デモをチェックしていた範囲での感触だが,ゲーム中に用意されているアニメーションの量は非常に豊富な様子だ。例えば先述のパイロットにはボトルの水(ビールかも)をかけて目覚めてもらう必要があるのだが,そのボトルを開けるにはボトルオープナーというアイテムが必要になる。しかしそこへ試しにほかのオブジェクトを使用してみると,そのオブジェクトで試行錯誤するアニメーションが用意されているといった具合。開発元のRevolution Software社は,このゲームエンジンをVirtual Actorエンジンと名付けているほどなので,アニメーションや表情による表現には,よほどの自信があるのだろう。
 ゲーム自体は,古典的なアドベンチャーゲームの真髄を見せつけるかのように,歩いて場所を探索するほか,時にはぶら下がったり箱を動かして高いところ登ったり,あるいはガードマンの気をそらすように仕向けるなど,パズル的な要素を絡めながら進行していく。探索システムはアイテムにカーソルを合わせて複数のアイコンを引き出す方式で,聞いたところゲームパッドでの操作を念頭においているらしいが,キーボードとマウスでも難なくプレイできるのは好感触。決して新しい要素が満載された作品とは言えないものの,この手のジャンルのファンでにとって期待できる作品になるのは間違いないだろう。(奥谷海人)



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