「SealOnline」はポストROとなれるか!? その魅力に迫る - 2003/12/11 23:01


「シールオンライン」の基本的なコンセプト

 先日のNews「こちら」でもお伝えしたが,ついに日本でのグランドオープンを高らかに宣言した「SealOnline」(シールオンライン)。MMORPGで初めてカートゥーンレンダリングを使用し,とにかく明るく,可愛く,そしてよく動く作品となっている。
 シールオンラインについては当サイトで連載中の「Kimの韓国最新PCゲーム事情」でも以前何度か取り上げたことがあり,計4本のムービーを掲載している(ムービーのダウンロードは,「こちら」からどうぞ)。いかに動き回るかを知るには,このムービーをチェックしてもらいたい。キャラクターがいろいろなアクションを取るのはもちろんのこと,家などのオブジェクトもやたらハデに動いているのが分かるだろう。

 元々シールオンラインの世界設定は,「Seal」(日本では「SEAL 〜運命の旅人〜」というタイトルでメディアクエストから発売中)というシングルプレイRPGがベースとなっている。もちろん,この作品を知らないとシールオンラインの魅力半減といった心配はない。
 空中の大陸シィルツという場所が,シールオンラインの舞台だ。シィルツ暦330年の世界にいた主人公が,歴史の秘密を解き明かすため過去の世界へタイムトラベルしたところから物語は始まる。もちろんプレイヤー全員が主人公であり,どのような目的を持つかはプレイヤー次第だ。
 通常のMMORPGは一つのサーバーに対する同時アクセスは5000人程度がいいところだが,シールオンラインでは特殊なサーバーを導入することにより,同一サーバー内で数万人単位でのアクセスが可能となっている。
 シールオンラインは,"我慢に我慢を重ねる"という,従来のMMORPGのプレイスタイルを打開することをテーマの一つとしている。これは,せっせと敵を倒し,何百時間もかけてレベルを上げ,コツコツとお金を貯めてギルドを作り,そういった苦労の果てにようやくその作品の本当の面白い部分に足を踏み込めるという,これまでのMMORPGでは当然だったセオリーを打ち破ることである。
 つまりシールオンラインでは,ゲーム開始直後からあれこれ自由に遊べるように構築されている。これはMMORPGの間口を広げる意味で,大きなメリットとなってくれるのではなかろうか。期待したいところだ。

「シールオンライン」のゲーム性を解剖する

 「シールオンライン」が,ROのようにまったりコミュニケーションを楽しみたい人から,冒険に戦闘にアイテム集めにとアクティブに遊びたい人までを視野に入れているのは間違いない。全体的な雰囲気としては,PvPや攻城戦を中心とする殺伐とした作品よりは,どちらかというと"まったり"に寄っているようである。

 キャラクターモデルのカスタマイズ機能では,いわゆる流行りの"アバターシステム"を採用し,しかもデータを相当充実させている。これはカートゥーンレンダリングを採用した最大の理由だと思われるが,とにかく可愛くてバリエーション豊富なコスチュームを大量に用意。ウサ耳を付けても似合う男キャラ,トイレが詰まったときの吸盤を持って走る女の子など,プレイヤーの好みのままのファッションを反映させられるような作りだ。
 プレイヤーの間で妙な人気を誇っているのが"釣り"システムだ。釣りといえば,MMORPGとしては当たり前の要素というイメージもある。釣れるのは魚だけではなく,ときにはレアアイテムを釣り上げるというのも,よくある話だ。
 ただ,専用の釣竿はもちろん,さまざまな武器,または手を使って釣りを行うのがシールオンラインのユニークなところ。現在韓国で稼動している最新バージョンのクライアントでは,釣りモードもかなりパワーアップ。パワーバーのタイミングによって糸を遠くまで飛ばしたり,レアアイテムの釣り上げに成功したりといったゲーム性が追加されている。このへんが,本作における釣りの人気の秘密だろう。

 "クエスト"は数千種類ほど用意され,キャラクターの職業や知名度によってさまざまなクエストが発生する。なかにはキャラクターの運命を左右するようなクエストや,大勢の冒険者が参加しないと解決できないものも存在する。
 MMORPGでは割と軽んじられがちなNPCとの会話だが,シールオンラインはメニュー選択式による複雑な会話が可能となっている。これが数千のクエストを可能にした理由の一つだろう。
 また,プレイヤーはありとあらゆる行動をスキルによって行う。アイテム生産などはもちろん,銀行にお金を預けたり,眠るのにもスキルを使用する。こうしたスキルはすべてNPCから学ぶわけだ。眠るスキルが低いと新聞紙にくるまって眠ることになり,スキルを上げると豪華な布団で眠れるようになるという。うーむ,どんな人間なんだ。
 話に出たところで,アイテム生産についても少し触れておこう。世界に存在するほとんどのアイテムは,プレイヤーが生産することになる。これは単なる"アイテム生産"という行為のみに留まらず,経済システムそのものに関わってくる要素となっているのだ。プレイヤーの生産と取り引きの傾向によって,世界の経済にも影響が出てくる仕組みとなっている。希少価値の高いアイテムや需要の高いアイテムを作り出せるキャラクターなら,冒険に出なくても職人として世界で成功することもできるだろう。

 シールオンラインの大きな魅力となっているのが,戦闘だ。中でも一番の特徴が,"コンボシステム"である。攻撃がヒットしているときに,タイミングよくキーボードのA,S,Dキーのいずれかを(または同時に)組み合わせて押すことで,さまざまなコンボ攻撃が飛び出す。これを駆使すれば,見た目がハデで楽しいのみならず,能力値ではかなわないような敵にも立ち向かうことが可能になる。
 もともと前作「Seal」にもあった,コンボ攻撃の要素(形式は異なるが)。このコンボ攻撃は現時点でも発展途上らしく,今後アップデートを重ねることによって格闘ゲーム並の戦闘を実現するという。街でまったりチャットに興じるだけの人もいるだろうが,敵と激しくバトりたい人にとっても面白い作品となってくれそうである。

 先日のNewsでもお伝えしたとおり,シールオンラインのオープンβは2003年12月23日からスタートする予定。そして現在,公式サイト「こちら」においてオープンβの参加者を募集している。
 一つの文化を作り上げることに成功したROに,この作品は取って代わることができるだろうか? まずはオープンβに参加し,その目で確かめてみよう。(Kawamura)

※2003年12月19日,記事内容を一部修正いたしました。

「SealOnline」発表会に関するNewsは,「こちら」

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