会場では開始前からテーブルにクリームソーダが並べられ，多くの報道陣および関係者はなんの疑いもなく，思いがけぬデザートに喜んだ。だが実は，これは今回の発表に関連する仕掛けだったのである。
まずはエキサイト代表取締役社長，山村幸広氏の勇ましい挨拶に続き，いよいよオンラインゲーム部部長の黒田英二氏が壇上にて今回の主題を語った。その語られた内容は，オンラインゲームポータルサイト「Game.excite」のオープンと，初心者向けカジュアルゲーム「Creamsoda」（クリームソーダ）のサービス開始というもの。とくにオンラインゲームポータルサイト「Game.excite」のオープンは，我々forGamerにとってなかなか聞き捨てならない話である。
■Game.excite
「Game.excite」（http://game.excite.co.jp/）は，一般のオンラインゲームに関する情報の提供と，エキサイトが運営するオンラインゲームのサポートやコミュニティ機能を連動させた，エキサイトのオンラインゲームポータルサイト。エキサイトがサービスを行っている「シールオンライン」 「プリストンテール」 「ユニバーサルコマンド」などの新情報やサポートをメインに，さらには他社の運営するタイトルも含めた情報やニュースを取り扱っていく。
■Creamsoda（クリームソーダ）
カジュアルゲームサイト「Creamsoda」（http://www.creamsoda.jp/）は，従来のオンラインゲームが持つ"推奨スペックの高さ" "ゲームとしての複雑さ" "プレイ時間の長さ"などの問題をすべて排除した，新感覚のオンラインゲームが楽しめるサイト。傍聴者に配られたクリームソーダの意味は，これであった。
アバターシステムを主軸に，参加者同士のコミュニケーションと「お手軽ゲーム」を楽しめる。クリームソーダにログインすると，そこにはアバターの仲間達がワイワイガヤガヤと集まっている（はず）。アバターは，日本では最大級の300×150ドットで描かれ，豊富な容姿やファッションのパターンが用意されている。なお，サイトの利用やゲームのプレイには一切お金がかからず，アバターやゲームに使える有料アイテムを購入する場合にのみ課金されるシステム。
クリームソーダ内で楽しめるオンラインゲームの第1弾は「パフェカフェ」。参加者はまずどこかのルーム（最大8人まで）に入り，そこで自己紹介をして，みんなでビンゴやクイズといったミニゲームを楽しむ。男女はそれぞれ，自己紹介やゲームを通して気になるアバターに目をつけ，カップルになりたい相手を選択。もし選択した相手が自分を選んでくれたらカップルが成立し，今度は二人っきりでミニゲームを楽しめるというもの。うーむ，まるでお見合いゲームだ。
「パフェカフェ」のような，アバターを利用したゲームコンテンツは今後も増えていく模様だ。
■MMORPGの拡充
現在エキサイトがサービス（βテストを含む）を行っている「シールオンライン」「プリストンテール」「ユニバーサルコマンド」に加えて，2004年5月以降さらに新規2タイトル「フリフオンライン」 「ショットオンライン」の運営を開始する。
「フリフオンライン」（Flyff Online）は，キャラクターが空を飛べるMMORPG。「フライングシステム」により，地上のみならず3次元的な空間を移動できる。今のところ空中戦ができる唯一のMMORPGで，巨大な飛行艇をめぐる攻城戦レベルの戦いを空で繰り広げられる。2004年4月15日に公式サイトオープン，5月上旬にβテスト開始予定。
「ショットオンライン」は，オンラインでマッチが楽しめる3Dゴルフゲーム。まぁオンラインのゴルフゲームなんて今どき珍しくもないが，本作は試合中以外はフィールド上でほかのプレイヤーと交流したり，アイテムの取引をしたりといった，MMORPGタイプのシステムが基盤となっている。アニメライクなキャラクターを採用するといったキャッチーさと，現役プロゴルファーのモーションをキャプチャーするなどリアルさにこだわった部分とが同居した，なかなか興味深いゴルフゲームだ。5月中旬に公式サイトオープン，6月上旬からβテスト開始予定。
エキサイトは今後「Game.excite」を中心に，初心者向けの「Creamsoda」と，中級・上級者向けMMORPGの二本柱でオンラインゲーム事業を進めていくということである。なお，クリームソーダはおいしかった。こういう説明会は大歓迎だ。（Kawamura）
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