[TGS2004#08]アトラス「真・女神転生オンライン IMAGINElをプレイアブルで出展
2004/09/25 00:33
 TGS 2004にてアトラスがとくに力を入れていた感があったのが,期待の新作オンラインゲームである「真・女神転生オンライン IMAGINE」。展示ブースには,いち早く"噂のオンラインゲーム"を体験しようという多くのプレイヤーが訪れ,常に試遊台が埋まる状況となった。

 今回展示されたのは,クローズドβテストを間近に控えていることもあって,ゲームの骨格となる基本的な部分はほぼ完成した状態。簡単なキャラクターメイキングから始まり,序盤と思われるエリア周辺(中野など)を散策できるバージョンが公開されていた。
 は,まだβということもあってか選べる容姿の選択肢は非常に少なく,顔や髪型などといった簡単な部分パーツのグラフィックスを数パターン選択できたのみ。後は色味の変更によって個性を演出するという形式であった。
 ちなみに完成版では,プレイヤーキャラクターの戦闘スタイル(職業)には,前衛タイプ(剣など),後衛タイプ(銃など),除霊タイプ(術士系)の三つがあるとのことだが,展示されていたバージョンでは,前衛と後衛が選択できるに止まり,除霊タイプの能力は確認することができなかったのが残念。ただキャラクターメイキングの最後には,自分が最初に保有するX.T.(エクステリア:いわゆる悪魔のこと)を選ぶことができ,簡単に戦闘スタイルの方向性を決められる仕組みになっているようであった。
 確認できたX.P.は,ハーピー,キンナリー,ケットシー,ピクシー,アズミなどといった,女神転生シリーズではお馴染み的な悪魔たち。強さ(Lv)自体はどれも一緒なので,選択自体は,自分の戦略,あるいは好み次第で決定してしまってよさそうな雰囲気だ。




 さて,キャラクターメイキングが終わり,いざゲーム内に入ってみると,広い倉庫のような場所にキャラクターが出現。他人の進む先に自キャラを進めていくと,簡単なハンティングポイントに到達し,そこで多くのプレイヤー(会場にいる人たち)でにぎわっていた。移動などのインタフェースは,ほぼ完全にリアルタイムストラテジーゲーム(以下,RTS)のそれを踏襲しており,キャラクターをクリック(あるいはドラッグ)して選択してから,進みたい目的地をクリックするという形。ただ通常のRTSに近い操作感かと言われればそういうわけでもなく,どちらかといえば,過去マイクロソフトから発売された「ダンジョンシージ」に近いスタイルのインタフェースを搭載している。
 ただ全般的にAIが稚拙なためもあってか,総じて操作感が悪く,戦闘や移動に不便を感じたのが正直な印象。キャラクター(ユニット)にはそれぞれスキルが用意されており,選択してそれをクリックすることで発動したりもするワケだが,お世辞にもそれがスムーズに行えるインタフェースとは現状言い難い。
 現状のバージョンを遊んだだけでは,"戦闘時の操作"を楽しむタイプのゲームなのか,あるいはある程度優秀なAIでもって操作を簡略化し,ユニットの編成の妙を楽しむタイプなのか分からないが,ともかくインタフェースに関しては改善の余地あり。せめて,敵にカーソルを合わせると"ポインタが変わる"(攻撃アイコンなどに)くらいは,βテスト開始までに実装してほしいところだろう。



 また,本シリーズの売りの一つである"交渉"に関しても,若干不備が目立つ雰囲気だ。例えば,会話中にどこかに歩いていってしまう敵(自分は会話中は動けない)などは,まだまだ開発途中といった雰囲気が感じられる部分だといえる。クローズドβということで,完成品でないことは分かるが,今少しブラッシュアップが必要なのではないかと感じられるところである。
 少なくとも現状のバージョンを見る限り,グラフィックスクオリティにしても2004年末に出す作品としては"一線級"とはいえないものに思えるし,前述のインタフェース,キャラクターのアニメーションなど,まだまだ未完成であることを感じさせる作品であった。



 ともあれ,本作が国内のオンラインゲームの中でもとくに注目されている作品であることは間違いない。スタッフによれば,「正式な数は言えないが,2〜3日で集まったテスターへの応募者数は,日本では過去最高なのではないか?」とのこと。ほかの作品の数値を知っているのかどうかはさておき,本作へ向けれられる期待がいかに大きいものであるか,想像に難くないというもの。なればこそ細かいブラッシュアップ重ね,より高品質な内容を目指してほしいと思う。10月1日開始と,間近に迫ったクローズドβテスト。ユーザーから得られるフィードバックを,ぜひ積極的に取り入れてほしいところ。今後の大きな"進化"に期待したい。(TAITAI)

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(C)ATLUS 2004




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