[TGS2004番外編#03]PCゲーム以外のオンランゲーム関連情報をピックアップ
2004/09/27 15:19
 基本的にはPCゲームの情報をメインに取り扱う4Gamerだが,今回は特別に,東京ゲームショウ 2004(TGS2004)で見かけたPC向け以外のタイトルもピックアップ。オンラインゲームを中心に,気になったいくつかのタイトルを紹介していきたい。(TAITAI)

■着実に増えるXbox Live対応ゲーム

 大がかりな宣伝の割にはいまいち浸透が進まないコンシューマ機のオンラインゲーム。だがXboxのブースを見回す限りでは,そういった雰囲気もここ1〜2年ほどで完全に払拭されるのかもしれないと感じた。
 というのも,2004年のE3,そして今回のTGS2004を見る限り,Xbox Live対応のタイトルが明らかに増加傾向にあるからだ。いや,増えているというより,もはやオンライン対戦などは特別な要素ではなく,普通に備えるべき機能の一つである……といった認識に近い。TGS2004で出展されたXbox関連のタイトルは,全部で38タイトル。その過半数にあたる27タイトルが,Xbox Liveに対応しているほど。もちろん,すべてがオンラインプレイモードというワケではなく,簡単なオンラインランキングだけを実装しているタイトルもあるだろうが,このあたり,オンライン対応タイトルがほとんど見受けられなかったプレイステーション2とは非常に対照的だといえる。

「GUNGRIFFON Allied Strike」
 主にテクモのブースにて出展されていたのが,ゲームアーツが放つ人気ロボットゲームの最新作「GUNGRIFFON Allied Strike」。世界観やゲーム設定などが近い作品には,カプコンから発売されている「鉄騎」があるが,こちらはよりスピード感や手軽さを重視した内容だ。
 本作は,人型機動兵器である「HIGH-MACS」のパイロットとして戦闘に参加。ガトリングガンやキャノン砲などといった重火器で敵を倒しながら,数々の任務をこなしていくことになる。
 基本的には,ゲームはすべて主観視点(コックピット視点)で展開していき,重厚なHIGH-MACSの操作感と,戦場の雰囲気を楽しめるのが本作の特徴。ローラーダッシュやブーストジャンプといったアクションこそ用意されているものの,動き自体はどちらかといえば緩慢としており,挙動に兵器らしい"重み"を表現しているところも大きなポイントだといえるだろう。
 近未来が舞台の設定になっていることなど,SF的な内容ではない,現代戦指向のロボットゲームを探している人には,要チェックのタイトルだろう。Xbox Liveにも対応し,オンラインによるデスマッチ戦やチーム戦が楽しめるという話だ。2004年冬発売を予定しており,価格は未定。



「メタルウルフカオス」
 爽快&スピーディなゲームプレイが売りのアクションゲーム。ぱっと見だとロボットもののゲームかと思ったが,説明を聞く限りでは,ロボットというよりはパワードスーツに近い兵器のよう。世界観も破天荒かつユニークなものとなっており,並み居る敵を倒しまくるタイプの遊び方がメインになるという。2004年12月発売予定で,価格は未定。

(C)2004 TECMO,LTD./GAME ARTS/KAMA DIGITAL ENTERTAINMENT
(C)2004 FromSoftWare, Inc. All rights reserved.





■SNKタイトル独占供給を発表。タイトルの充実を図るKDDIのマルチマッチングBB
 2004年3月に発売された「モンスターハンター」のスマッシュヒットで,再び注目されつつあるKDDIのオンラインゲームサービス「マルチマッチングBB」。9月24日,その好調ぶりを後押しするかのように,SNKプレイモアのタイトルの独占供給が発表された。
 SNKプレイモアといえば,言わずとしれた人気格闘ゲームを抱えるゲーム会社。今回の提携によって,「THE KING OF FIGHTERS」シリーズを始めとしたNEO-GEO関連の人気タイトル群などが,マルチマッチングBB上で遊べるようになる。
 現時点で発表されているタイトルは,

「THE KING OF FIGHTERS '94 RE-BOUT」
「THE KING OF FIGHTERS '95-97(3in1)」
「THE KING OF FIGHTERS '98-00(3in1)」
「餓狼 MAKE OF THE WOLVES」
「幕末浪漫 月華の剣士(2in1)」
「ティンクルスタースプライツ」


の6タイトル。「THE KING OF FIGHTERS '94 RE-BOUT」の2004年12月のサービス開始を皮切りに,随時タイトルを対応させていく予定だという。SNKプレイモアおよびKDDIは,MMORPGのような大規模オンラインゲームとは一線を画す,ライトな感覚で楽しめるオンラインゲームサービスを目指す構えだ。

 また,マルチマッチングBBの現状における報告も行われた。2004年7月をもって累計会員数が10万人を突破し,今もなお順調に会員数が伸び続けている旨が発表された。
 聞くところによると,昨今の好調の背景には,やはりモンスターハンターの好調ぶりが大きく影響しているとのこと。最近はさすがに落ち着いてきたとの話だが,重厚長大な方向性ではなく,手軽な内容のオンラインゲームでも十分にヒットするという可能性を示したという意味で,モンスターハンターの成功は大きな意味を持つだろう。
 ちなみに筆者が確認できた限り(サーバー選択画面で確認)では,発売当初のピーク時で同時接続者数1万5000人前後,現在でも5000人前後の同時接続者数を記録しているようだ。
 そんなモンスターハンターだが,最新作となる「モンスターハンターG」の発売も発表されている。詳細,発売日ともに現時点では明らかにされていないが,発表当初は当然無名だった前作に比べ,最初から大きな注目を集める作品になりそうだ。



■プレイステーション2のオンライン対応ゲームの期待作? 「S.L.A.I 〜PHANTOM CRASH〜」

 コナミブースの一角で展示されていた「S.L.A.I 〜PHANTOM CRASH〜」は,近未来の世界を舞台にしたロボット対戦アクション。本作は,Xboxで発売され好評を博した「PHANTOM CRASH」の続編にあたる作品で,今回はオンライン対戦にも対応。シングルプレイで育てた(パーツを集めた)ロボットを使っての対人戦が可能になるという。2005年2月発売予定で,価格は未定。

 ロボットゲームといえば,目まぐるしい速度で動き回る「アーマードコア」や,逆に重みのある挙動が特徴的な「メックウォーリア」あたりが有名だろうが,本作の立ち位置は,ちょうどその中間という雰囲気。ガシャガシャとした重量感によって表現される"ロボットらしさ"を適度に残しながら,軽快なアクション性を実現している。
 対戦モードは,最大4人によるバトルロイヤル/チーム戦方式。ゲーム中に敵を倒すとポイントが加算され,時間内でそのポイントを競い合うことになる。舞台設定的には,実戦ではなく"未来の競技"(モータースポーツのようなものか)という設定ということで,ゲーム中には,弾薬のほかいろいろな効果を持つアイテムも出現。テンポの良いスムースなゲームプレイを楽しむことができる。
 ちなみに本作では,FPSに慣れている人向けの操作方法(Xbox版Haloのような)を導入しているほか,初心者向けに簡易操作モードも用意しているなど,複雑でマニア向けになりがちロボットゲームには珍しい細やかな配慮も嬉しいところだろう。
 また対戦サーバーは,地域ごと(アジアや北米など)で用意されているが,日本から北米のサーバーに参加することもできるという話。本作のプロデューサーである佐々木嘉則氏は,「北米のプレイヤーと日本のプレイヤーでガチンコ勝負してみたら面白いと思った」と話していた。
 また佐々木氏によれば,なんでも日本のプレイヤーは,LRボタンを駆使するアーマードコアタイプの操作に慣れており,北米のプレイヤーはFPSライクな操作に慣れ親しんでいるという。どっちが実戦で強いか? という部分に対して,どっちのトッププレイヤーも「負けない!」と豪語しているらしく,正式サービス後の日米対決(?)の行方が今から楽しみだという。
 これは筆者の経験則での話となるが,対戦ゲームとは,ある種の"帰属意識"というか,仲間意識があると非常に盛り上がるもの。サービス後はそういった対戦を盛り上げる工夫や活動をぜひ重視してもらいたいものである。

(C) 2004 KONAMI

→東京ゲームショウ2004の記事一覧は,「こちら」




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