この手の物語は,洋の東西を問わず世界中に溢れているわけだが,「Lemony Snicket's A Series of Unfortunate Events」は,そんなタイプの子供向け小説としてシリーズを重ねているアメリカの作品。「世にも不幸なできごと」シリーズとして,邦訳出版されているので,ご存じの人もいるのではないだろうか。
2004年末には映画化され(日本では「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」として2005年春に公開予定),ついでにゲームにまでなってしまった。
物語は,Violet,Klaus,Sunnyという三兄弟が砂浜で廃屋を破壊したりカニを屠ったりして遊んでいるところから始まる。そこに突然,屋敷で火事が起こり,両親が亡くなってしまったという報せが! オラフ伯爵という意地の悪い親戚の家に預けられることになるのだが,そこに待ちかまえるのは情け容赦ないトラップと凶悪な住人達。三兄弟は力を合わせてこの困難に立ち向かっていく
……。まったくもって不幸せなお話である。
この物語をなぞる形で,ゲームは進んでいく。
基本操作は,カーソルキーによる移動と,マウスの左クリックによるさまざまなアクション,右クリックでのジャンプと,複雑なことは何もない。時折現れる謎解き要素も,怪しい部位が光っていたりするので,詰まることはないだろう。
プレイヤーは,それぞれ得意とするシチュエーションの異なる三兄弟を,代わる代わる操ることになるのだが,自動的に適材適所な人選を行ってくれるのも親切だ。小説同様,お子様に優しい作りを目指しているのだろう。
とはいえ,4Gamerの読者諸兄のような凄腕ゲーマー達にとって,遊んでみる価値がないかと問われれば,そういうわけでもない。
何しろ,グラフィックスが凄い。この三兄弟,確かに不幸な目にばかり遭って可哀想なのだが,あまりにも同情を引かないルックスの持ち主。なんというか,楳図かずおのキャラクターを西洋人風にアレンジして3Dにリデザインしたらこうなりました! ぐらいの不気味さだ。
中でも秀逸なのは,末妹のSanny。まだハイハイしかできないような赤ちゃんなのだが,可愛さのかけらもない。しかもSannyができるアクションというのが,ロープなどに噛みついて高速回転しながらそれを引きちぎるという尋常じゃないもの。
これを見るためだけに,このデモ版を遊んでみる価値があるはずだ。
なお,このデモ版では,屋敷の書庫に辿り着くまでを遊ぶことができる。総プレイ時間は初回で1時間程度,2度めなら30分程度なので,気楽に試してみてほしい。
■キー操作
■動作環境
|
<<免責事項>> ■本記事の内容および攻略,インストール,操作方法などについての質問は,一切お受けしておりません ■体験版ファイルを使用したことによる損害やトラブルに関しては,一切責任を負いません。取り扱いは,自己の責任の範囲内で行ってください ■当サイトに掲載したゲーム画面および文章の,無許諾での転載は固くお断りいたします |