第4回World Cyber Gamesがサンフランシスコで開催!
2004/10/08 20:55
Text&Photo by 奥谷海人

 今回で4回めとなるWorld Cyber Gamesは,"ゲーム界のオリンピック"と呼ぶにふさわしい世界最大規模の競技大会で,日本からも選手が選出されている「Counter-Strike:Condition Zero」カウンターストライク:コンディションゼロ)や「Unreal Tournament 2004」を含む8種類(うちPCは6種類)のゲームによるトーナメントが行われている。会場となったカリフォルニア州サンフランシスコ市のBill Graham Civic Auditoriumでは,現地時間の10月7日朝から予選が繰り広げられており,61地域より選りすぐりのゲーマー達約700人が腕を競い合っているのだ。
 2003年にソウルで開かれた第3回大会では参加地域は50だったから,今回は大幅に増えたといえる。「eスポーツ」は,その言葉自体まだまだ新しい概念であり,サンフランシスコの街全体を熱狂に包んでいるとは言い難いものの,本大会を主催するサムスンが本腰を入れてゲーム大会を定着させようとしているのはヒシヒシと伝わってくる。Bill Graham Civic Auditoriumは,サンフランシスコの市庁舎前の広場に面した敷地にあり,多くの車が行き交う平日から通りを封鎖してまでイベントを開催するのは非常に珍しい。6日の夕方に行われたオープニングセレモニーにおいても,ゲヴェン・ニューサム現市長や元49ersクォーターバックのスティーブ・ヤング氏らが出席し,すでに秋を迎えた霧の町を賑やかにした。

 今回の公式種目に選ばれたゲームソフトは以下の通り。

「Counter-Strike:Condition Zero」(PC)
「FIFA Soccer 2004」(PC)
「Halo」(Xbox)
「Need for Speed:Underground」(PC)
「Project Gotham Racing 2」(Xbox)
「StarCraft:Brood War」(PC)
「Unreal Tournament 2004」(PC)
「WarcraftIII:The Frozen Throne」(PC)


 さらに,Hanbit Soft社の「Pangya」スカッとゴルフ パンヤ)が特別種目になっており,現在サービスが行われている韓国と,βテスト中の日本,台湾の計3か地域からの代表選手が集まった。



 総勢約700人の出場選手は,それぞれの国の協賛元が開いた国内選抜大会を乗り越え,それこそ国の代表選手として選出された栄誉あるサイバーアスリート達である。プレイヤー達が着込んだ公式シャツにはそれぞれの国の国旗が印刷されており,最終日には全選手の得点を集計した結果から,最優秀国には大きなトロフィーが授与されることになっている。賞金総額もゲーム大会としては桁外れで,総額42万ドル(4600万円程度)が各種目で活躍した選手達に分配される予定なのだ。
 日本から選出されているのは,国内選抜を主催したテクノブラッド社が選び抜いた3種目の代表選手12人である。

・「Counter-Strike:Condition Zero」 (団体戦)
XRayN (4DimentioN)
ENZA (4DimentioN)
_KeNNy_ (4DimentioN)
PenZ (4DimentioN)
paranoiac (4DimentioN)


・「Unreal Tournament 2004 (個人戦)
fumi0
hanbei
vovovox


・「Pangya」(個人戦)
れいんまん
みつ葉
(あくま)pooh
有為(むふ)




 さて,初日の7日は「Unreal Tournament 2004」の試合が行われ,日本からは国内戦を2位通過したvovovox選手が出場した。グループAからPまで16ブロック4人ずつに分かれたグループの中で3試合を行い,トップ二人の選手が本選に出場できる。本日はグループHまで8グループによる予選が行われた。
 vovovox選手のグループEは,優勝候補に名を連ねるアメリカのinfinite選手,そしてstryfe_us選手のいる激戦組。実際vovovox選手は,もう一人のシンガポール代表X3RoE_選手には難なく勝つことができたものの,アメリカ代表の2選手には歯が立たずに惨敗し,本選への出場権を逃してしまった。前回のWCGで好成績を残しているイギリス代表のeVeNfLoW選手,そしてフランス代表のfnatic_Lauke選手はそれぞれのグループをトップで通過している。fumi0選手とhanbei選手は,明日(8日)のグループ選抜戦に出場予定だ。

 またPangyaでは日本,韓国,台湾から4人ずつの代表選手が2グループに分かれて対戦しており,7日,8日の二日間で,各グループで4位以内になった選手が,1対1のトーナメント本選へと進むことになっている。前夜のオープニングセレモニーで旗手も務めたれいんまん選手が,グループAで2位につけるなど好調だ。

 そのほかの見どころとしては,スウェーデンの有名プロチーム「SKGaming」が「Counter-Strike:Condition Zero」の予選で3連勝し,圧倒的な強さを見せつけている。「WarcraftIII:The Frozen Throne」予選では,韓国代表のwkdsog_kr選手やWelComeTo選手はもちろん,タイのDNAngel_indY選手やブルガリアのSK_Insomnia選手が順当に駒を進める一方,「StarCraft:Brood War」で本命と見なされていたGuillaume_Patry選手が脱落するなど,番狂わせもあるeスポーツの面白さが現れた1日だった。

→WCGの公式サイトは,「こちら」
→WCGの日本公式サイトは,「こちら」




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