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「MU ワールドトーナメント」の日本代表が決定! MMORPG「ミュー」の日本代表決定戦
2004/12/06 18:40
お店の前で客(?)を呼び込む,ミューのキャラクター
 2004年12月4日,オンラインゲームパブリッシャのゲームオンは,秋葉原のインターネットカフェ「Necca 秋葉原」で,アジアの6地域(韓国/中国/日本/タイ/台湾/フィリピン)が参加するMMORPG「ミュー 〜奇蹟の大地〜」(以下,ミュー)の世界イベント「MU ワールドトーナメント」の日本代表決定戦を開催。ミュー独自のイベントシステムである「バトルサッカー」を競技種目として,チームバトルを行った。

 「MU ワールドトーナメント」は,ミューのバトルサッカーシステムを用いた4名チームという団体戦の6地域対抗トーナメント(詳細な内容は「こちら」)。優勝賞金はなんと2万USドル,そして6地域の代表が集結するという国境をまたいだ決勝大会は,2004年12月25日より開発本家の韓国で開催される予定。現在,参加予定の各地域で代表決定戦が繰り広げられている。
 この日開催されたのは,日本代表決定戦。11月中旬から各地で行われていた予選大会を勝ち残った8チームが集って,代表の座をかけて戦った。
 出場した8チームは,「WTバトルサッカーシード選抜の部」2チーム,「WTオンライン選抜の部」2チーム,そして「WTネットカフェ選抜の部」が4チームという構成。オンライン選抜vs.ネットカフェ選抜という角度で勝負を見ていた人も多いはずだ。
 またこの日のネットカフェ選抜チームは,福岡,大阪,名古屋,東京といった"地域の代表"としての看板を背負っての出場のため,一体どの地域が強いのか(ミューが根付いているのか)を確認する場としても,大変興味深いものとなった。

ご覧の通り,ギャラリーの数もハンパじゃない。プレイヤー同士の交流も盛んだった


この日のMCを務めた,ゲームオンの小野山氏。社内では"王子"と呼ばれているとか。理由は知らないけど
 対戦が始まってまず目(耳?)についたのは,オンライン選抜とオフライン選抜のコミュニケーション方法の違いである。前者はチャット,後者はオフラインならではの"口"を使っての意思疎通という具合に,ハッキリとプレイスタイルが異なっていた。
 実は,オフライン選抜を選出するためのネットカフェ予選は個人参加も認められていて,飛び入りのメンバーでチームを構成することも可能だった。ただ,代表決定戦まで勝ち上がったオフライン選抜は,それぞれがギルドメンバーで構成されていたらしい。"ギルドメンバー"+"ネットカフェでの練習"という,最も良い環境のチームが集まったわけだ。

 ところで,ネットカフェでのイベントというと,タイトルによって賑やかだったり寂しかったりと,盛り上がり方に大きな差がある。だが,今回のイベントは完全に前者だ。
 出場チーム,ギャラリー,そしてゲームオンとWebZenのスタッフと,狭い(失礼)店内にかなりの人数がひしめいていた。同じくゲームオンのMMORPGタイトル「眠らない大陸 クロノス」でも,国境を越えた国/地域別イベントが大盛況となっていたが,やはり国のプライドをかけての戦いは盛り上がる。イベントの合間に,チームの勝敗を予想してWeb Moneyやグッズを狙う「日本代表戦totoカルチョ」などのギャラリー向けイベントを頻繁に開催していたのも,成功の理由だろう。

【写真左】プレイの合間に行われた,勝利チーム予想クイズ。賞品はゲーム内アイテムだ。【写真右】店内の一番奥に掲げられた,日の丸の国旗。プレイヤーとギャラリーの寄せ書きが書き込まれていた


 さて気になる大会の結果だが,優勝したのはチーム「宇宙」の4名。予選のあとに「ぜひウチのギルドに入ってください」と勧誘を繰り広げていた,饒舌なメンバーで構成された賑やかなチームだ。ちなみに準優勝はチーム「BLUS」となっており,驚いたことに決勝戦まで勝ち上がったのは,両チーム共にオンライン選抜のチームとなった。人材が地域に限定されるオフライン選抜よりも,強者同士がなんの隔たりもなく集まれるオンライン選抜に軍配が上がったというところだろうか。個人的には,"開店の初イベントが「ミュー」"というミューに馴染みの深い「サイバック天神店」の福岡代表あたりが本命かなとも思っていたが,オフライン/オンラインでキレイに明暗の分かれる結果となった。
 せっかくなので,出場全チームとギルド名,トーナメントの様子を以下に掲載しておこう。



 優勝したチーム「宇宙」には,韓国で開催される「MU ワールドトーナメント」決勝戦への参加資格,また副賞として,サムスン社製のMP3プレイヤーがチーム4人それぞれに(これには,獲得した本人達が一番驚いていた),さらにミューオリジナルグッズなどが贈られた。チームメンバーの何名かは,海外へは何度か足を運んでいるとのことなので,それなりにいいコンディションで,決勝大会に臨めそうだ。



【左】WebZen社広報のハン氏【右】WebZen社海外ビジネスマネージャのジョン氏
 さて最後に,この日韓国から日本の代表戦の様子を見に来ていた,ミューの開発元WebZenの広報担当ハン氏(来日するのは初めてだそうな)へのショートインタビューを掲載しておこう。写真撮影やメモにお忙しいなか,ありがとうございました。(Gueed)

4G:
 休憩時間にどうもすみません(笑) よろしくお願いします。
 まず,韓国におけるミューの現状を聞かせてください。

ハン氏:
 まずシステムの話をすると,韓国では決勝大会が開催される12月25日に攻城戦を発表して,12月末には実装する予定です。2005年の半ばあたりには,韓国以外のミューのサービス国にも実装しようと考えています。ちなみに,そのほかのマップやスキルといったアップデートの情報は,25日の大会開催時に発表する予定です。

4G:
 なるほど。では,別の角度から。韓国内でのミューの盛り上がり方はどうでしょう? 日本と同様,ワールドトーナメントへ向けて,みんなプレイに励んでいることでしょうね。

ハン氏:
 そうですね。中国,台湾,フィリピンでは,もう予選は終了しました。韓国では12日に予選開催が予定されていたのですが,19日に延期になってしまいました。それでも韓国では,現在公開されているテストサーバーでかなり練習されているようですよ。

4G:
 やっぱり"PC-Bang泊り込み組"なんて人達もいるんでしょうね。なんせ賞金2万ドルですし。

ハン氏:
 報告では,どうやらいるみたいですよ。

4G:
 韓国で,ミューは今もネットカフェ(PC-Bang)を中心に遊ばれているんですか? トーナメントのことを考えると,やっぱり文化としてネットカフェでのプレイが根付いている韓国が有利かなぁとか思っちゃうんですけど。

ハン氏:
 私達のデータを見ると,一昔前とはちょっと様子が変わってきたようですね。というのも,ミューでいうと,以前家庭とPC-Bangのプレイの比率が5:5だったのに対して,最近では3:7ぐらいにまで変化してきています。韓国国内のインフラが整備されてきた証拠でしょう。元々,ネットカフェメインの運営というのは,インフラの点にのみ関していえば"後進国向け"なんですよね。タイやフィリピンがそうであるように。
 また日本は,映画なり漫画/アニメなり,ゲーム以外のエンターテイメントが選択肢として豊富です。それに比べると,ほかの国は選択肢が少ない。そうなると,必然的にネットカフェで遊ぶ人が多くなるわけです。これはもう文化の違いとしか言いようがないですね。

4G:
 ふむふむ。
 ちなみに今回,失礼を承知でいうと"少し古い"システムである「バトルサッカー」を競技種目に選んだのはなぜですか? このシステムは,元々2年前(2002年)に開催されたサッカーのワールドカップを記念して実装されたものですし。タイミング的に,そういったイベントとは関わりがありませんよね?

ハン氏:
 これはズバリ,"国によるバージョンの違い"を意識しなくて済むようにという配慮です。実際,韓国と日本はそれなりに近いバージョンで,アップデートの時期もできるだけ合わせているのですが,そうでない国もあります。
 しかし「バトルサッカー」は,ミューのサービスを行っているほぼすべての地域に実装されているんですよね。イコールコンディションをうまく作ろうということです。

4G:
 それは分かりやすい理由ですね(笑)

ハン氏:
 もちろん,目標はすべての国で同じバージョンのミューが遊ばれることです。その努力は惜しまないつもりです。

4G:
 分かりました。ちなみに,優勝するのはどこだと予想されてます?

ハン氏:
 本来は,開発本家の韓国が勝つべき(?)かもしれませんが,日本はゲーム王国ですし,今日見たところでもみんな強そうですね。あと,中国が要注意です。なにせ人が多い!(笑) タイやフィリピンも強敵のようだし,やっぱり分からないですよ。

4G:
 そうですか。では最後に,日本のミュティズン(ミュープレイヤーの意)に向けて一言お願いします。

ハン氏:
 今回初めて日本を訪れて,日本のミュティズンがみんな楽しみながらミューをプレイしていることを非常に嬉しく感じています。今年でミューは3周年,長いですね(笑) を迎えますが,これからもどんどんアップデートを行って,ミューの世界を広げていくつもりです。アップデートはミューの重要な要素ですからね。攻城戦や,25日に発表するアップデートもかなり大きなものとなるので,ぜひ楽しみにしていてほしいです。これからもミューを愛してプレイしてくださいね。あ,ぜんぜん一言じゃないや(笑)

4G:
 ありがとうございました。

「ミュー 〜奇蹟の大地〜」
 →公式サイトは「こちら」
 →紹介ページは「こちら」
 →「MU ワールドトーナメント」特設ページは「こちら」


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http://www.4gamer.net/news/history/2004.12/20041206184041detail.html