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エレクトロニック・アーツが名画「ゴッドファーザー」をゲーム化
2005/02/03 18:02
 マリオ・プーゾ原作,フランシス・フォード・コッポラ監督,1972年度アカデミー作品賞,主演男優賞,脚色賞を受賞した不朽の名作「ゴッドファーザー」が,エレクトロニック・アーツによってゲーム化されることが決定した。海外での発売は2005年秋の予定で,日本語版の発売時期は未定。

 1940年代〜50年代のアメリカを舞台にした,血で血を洗うマフィア同士の抗争劇を,過激な暴力描写を交えつつも高級感溢れる名画に仕立て上げた,「ゴッドファーザー」。マフィアの非情な暗黒社会を,安っぽい犯罪映画や暴力映画ではなく,まるで歴史映画のように重厚かつ繊細に描いているのだ。

 イタリア系移民のヴィト・コルレオーネ(マーロン・ブランド)は,ニューヨークで強大なマフィアファミリーを築き上げるが,やがてほかのファミリーとの抗争が激化していく。そんな中,父ヴィトのマフィアという商売を軽蔑して堅気の道を歩んでいた三男のマイケル(アル・パチーノ)が,いつしか父以上に非情なマフィアのドンとなっていくという物語だ。

 気になるゲーム内容は,プレイヤーがオリジナルキャラクターとしてコルレオーネファミリーに加わり,映画の登場人物と関わりつつ,マフィア世界で数々のミッションを体験していくという,三人称視点のクライムアクションゲーム。最終的にはニューヨークを牛耳るゴッドファーザーの座に君臨するのが目的らしく,映画とはだいぶ異なる結末が待っていそうだ。

 ステージクリアー型ではなく,オープンワールドで自由に動き回れるシステムを採用しており,クライムアクションとして大成功を収めたGTAシリーズを彷彿とさせるゲームとなりそうだ。主人公は暴力や恐喝などを駆使してファミリーの抱える問題を解決し,暗黒社会の中でのし上がっていくことになる。

 本作において何より凄いのが,登場人物の声優およびモデルとして,映画の登場キャストがそのまま起用されている点である。すでに故人となったマーロン・ブランドが,本作のためのアフレコを生前に終えているほか,長男ソニー役のジェームズ・カーン,相談役トムを演じたロバート・デュバルといった主要メンバーが当時の配役のまま出演する。残念ながらマイケル役のアル・パチーノの名前は,キャストに上がっていないようだが。

 映画界屈指の名作「ゴッドファーザー」に,三人称視点クライムアクションという人気ジャンル,さらに「ロード・オブ・ザ・リング」などのゲーム化を成功させているエレクトロニック・アーツとくれば,これはもう期待するなというほうが無理というもの。ゲーム業界のみならず,世界的な話題作となりそうな本作,まずは映画を繰り返し観つつ,秋までマフィア気分を高めていこう。(Kawamura)




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http://www.4gamer.net/news/history/2005.02/20050203180226detail.html