[韓国ゲーム事情#309]Webzen社の新作6タイトルの詳細情報
Kimの韓国最新PCゲーム事情#309
Webzen社の新作6タイトルの詳細情報(2005/2/28)
先日[韓国ゲーム事情#306]でお伝えした,「MU Online」(邦題 ミュー 〜奇蹟の大地〜)の開発元であるWebzen社の新作タイトルの詳細が判明したので,お伝えしよう。
Webzen社内の開発スタジオの4タイトル,中国のR&D(研究開発)センターであるWebzen CHINAの1タイトル,そして"GTAシリーズの父"ことDavid Jones氏による1タイトルの計6タイトルが発表されているが,とくに注目すべきは,MU Onlineの後継作といえる「SUN Online」と,Jones氏による"ハイブリッドMMO"「All Points Bulletin」(APB)だ。また4Gamer読者なら,日本市場をターゲットにした「Parfait Station」や,"問題作"の「Wiki」も気になるところだろう。 なおご存じの人もいるだろうが,Wikiについて,任天堂が公式にコメントを出している。これについてはのちほど別途記事として掲載するので,しばらくお待ち頂きたい。
韓国の枠を超えて,海外オンラインゲーム市場に本格的なパブリッシャとして打って出ることを明確にしたWebzen社。その新作を,とくとご覧あれ。
■SUN Online
開発:Webzen ジャンル:ファンタジーMMORPG スケジュール:2005年6月にクローズドβテスト
●ストーリー 不老不死の魔力を持つ不滅の帝王"シュバルツ"が統治する国,「ガイスト帝国」。この帝国が長きにわたって大陸を支配できた原動力は"エーテル"と呼ばれる自然の力で,シュバルツは万物からエーテルを抽出して,力強い闇の力に変えることができた。 しかしエーテルの過度の使用は着実に大地をむしばんでいき,帝国はエーテルの力を維持するため,支配下にある弱小国達に対し領土を要求。その結果,これに反発した反乱が起きる。反乱軍のリーダー,イグニスは,歴史上最も優秀とされる軍隊"ガイダンス"を組織し,帝国と戦っていく……。
●特徴 ・Battle Zoneシステム Battle Zoneとは,プレイヤーが任意で生成できる,一種のプライベートエリアを指すようだ。プレイヤーは,マップ,難度,参加可能なプレイヤー数,出現可能なモンスタータイプなどを自由に設定して,自分の目的にあったBattle Zoneを構成できる。
・スタイリッシュ戦闘システム 戦闘に特化したエリアとなるBattle Zone内では,簡単な操作で,アクションゲーム並みのスピーディでド派手な戦闘を体験できる。滑らかなキャラクターの動き,にぎやかなエフェクト,迫力溢れるサウンド……。こういった演出を駆使することで,戦闘でスタイリッシュさを表現しているという。 またここでは,ディアブロに代表される"ハック&スラッシュ"のような戦闘も可能だ。
・アイテムシステム アイテムには,"強化" "ソケット"などさまざまなアップデートのための概念が存在する。これにより,もっと優れたアイテムが欲しいというプレイヤーの要求を常に刺激するだろう。
■All Points Bulletin(APB)
開発:Real Time World ジャンル:Hybrid MMO スケジュール:2007年初頭に正式サービス開始
●ゲームの紹介 GTAシリーズを生み出したDavid Jones氏が指揮を執って開発中のオンラインゲーム。"完全開放型オンラインゲーム"を標榜していることもあり,GTA並の自由度の高さが期待される。 プレイヤーは,法の秩序を身をもって守る勢力"Law Enforcement"か,逆に法律を無視して自由気ままに生きる勢力"The Gang"のどちらかに属して,現実に似た架空の世界での生活を楽しむ。
●特徴 ・完全開放型オンラインゲーム APBは,プレイヤーに"完璧な自由度"を与えることを目標に開発されている。(ひたすらモンスターを倒してレベルアップを続けていく)一般的なMMOとは一線を画した内容で,現実の世界に似せて作られた舞台で,プレイヤーなりの生活を通じてキャラクターを成長させていくという。
・地域争奪戦 基本的には何をするのも自由だが,あえて目標を挙げるならば,所属勢力の拡大だ。Gangであれば,自勢力が占拠している地域で各種活動を行える。またほかのGangの攻撃からの攻撃に備えるのも,重要な任務となるようだ。一方Law Enforcementは,不法に地域を占拠しているGang達を倒すのが任務となる。 ただし具体的に何をするかは自由で,自勢力が占拠している地域を活性化するために生産を行ってもいいし,ほかの勢力の地域を攻めるために戦闘してもいい。
・自分だけのアイテムを作成可能 APBでもう一つ忘れてはいけない特徴は,さまざまなものをカスタマイズできるということだ。プレイヤーは,自動車,武器などの所有物を,好きなロゴを入れたりパーツを交換したりして自由にデザインできるし,また体型や服装,入れ墨などで,プレイヤーキャラクター自身もかなり細かい部分で個性を出せるようだ。 ロゴのデザインやカスタマイズできるアイテムは,今後各種有名ブランドや人気タレントなどと契約することで,魅力的なものを増やしていくという。
■HUXLEY
開発:Webzen H-STUDIO ジャンル:MMOFPS スケジュール:2006年中にオープンβテスト
●ゲームの紹介 FPS「Nitro Family」(邦題 ニトロファミリー)を開発したDelphieye社の元スタッフ達([韓国ゲーム事情#208]でお伝えしたように,同社はWebzen社に買収された)が,Unreal 3エンジンを使って制作中の,MMOFPS。 SFの世界観を採用していて,人類がSapiensとAlternativeの2種族に分かれて対立しているという未来が舞台となっている。FPSとはいえMMOなのも確かで,プレイヤーはこの世界上で生活を営んだり,大規模戦闘に参加したりなど,MMORPGのようなプレイスタイルも楽しめる。
●特徴 ・MMORPGのようなFPS 本作のシステムは,簡単にいえばMMORPGの戦闘部分のみFPSとしたものだ。ゲーム内で仲間のプレイヤーとの交流を楽しめるし,紛争地域に赴いて,FPSのシステムでPvPを楽しむこともできる。また後述するように戦闘の結果は自分の属する陣営の利益に直結するので,戦闘を通じて,陣営に対してより愛着が湧くだろう。
・陣営の利益のために戦うPvP 本作でのPvP戦の中心となる"Battle Zone"では,各陣営が必要とする資源を確保するために,約100人ものキャラクターが同時にFPSシステムでの戦闘を行うという。 当然戦闘の結果は,各キャラクターの成長だけでなく,各陣営の利益にも影響を与えるので,組織的な戦闘が必要となってくる。 Battle Zoneでの戦闘方式は,一般的なFPSでお馴染みのデスマッチから,まったく新しいものまで用意される予定だ。
・優秀なAIと魅力的なクエスト FPSでは,AIの賢さという点も非常に重要だが,本作の場合は問題なさそうだ。クエストではAIが操る敵と戦う場面もあるが,一般的なMMOの敵のように,むやみやたらと突進してくるのではなく,こちらを狙い撃ちしたあと物陰に隠れるといった人間的な動きをするという。 こういったクエストはサービス開始後も継続的に追加されるとのことなので,そのたびにプレイヤーは新たなFPSをプレイする気分で楽しめるだろう。
・成長するキャラクター 本作はFPSでありながら,一般的なMMORPGと同様に,キャラクターがプレイを通じて成長していく。 スキルを高め,より良い武器やアイテムを入手することで,キャラクターはより高い戦闘力を発揮できる。成長したキャラクターは,新たに身につけた能力や向上した能力によって,プレイヤーにそれまでとは違うプレイスタイルを要求するとのことで,そのため飽きることなくプレイできそうだ。
■Parfait Station
開発:Webzen P-STUDIO ジャンル:シューティングアクションMMORPG スケジュール:2005年中にオープンβテスト
●ゲーム紹介 Parfait Stationは,懐かしいトップビュータイプのシューティングゲームをMMORPG化したゲーム。地形やオブジェクトをうまく利用して,相手の攻撃を回避しながら攻撃するというアクションゲームの楽しさと,MMORPGの楽しさを融合したゲームになるという。 当然ゲームの中心となるのは迫力溢れる戦闘だが,ハウジングのシステムも搭載される予定。さすがに大規模戦闘は予定されていないようだが,逆にいえばかなり気軽に,アクション性の高い戦闘を楽しめそうだ。
■Wiki
開発:Webzen W-STUDIO ジャンル:ファンタジーMMORPG スケジュール:2005年12月にオープンβテスト
●ゲーム紹介 極端にデフォルメされた可愛いキャラクターデザインで,幅広い層にアピールするMMORPG(前回の記事でも触れたように,このデザインが波紋を呼んでいるのだが……。その波紋については,任天堂の公式コメントと共に,のちほど[韓国ゲーム事情#309]として掲載する)。独特の感情表現システムを実装しており,表情を見るだけで,まるでそのキャラクターが本当に生きているかのように思えるという。
●特徴 ・テイルズクエストで変わる未来 一般的なクエスト以外に,テイルズマップ(自動作成マップ)で発生するテイルズクエストが存在する。このテイルズクエストを通じて,キャラクターをさまざまなタイプに育成できるという。 またこのテイルズクエストの結果は相互作用を起こし,これによってゲーム内の未来が変わっていく。プレイヤーの望む未来にするには,同じ考えを持つほかのプレイヤー達の協力が必須だ。
■一騎当千
開発:Webzen STUDIO-I ジャンル:アクションMMORPG スケジュール:2006年中にサービス開始
●ゲーム紹介 三国志をモチーフにしたMMORPGで,プレイヤーは混乱する後漢末期の中国を平定するため英雄となり戦い,最終的には天下統一を目指す。 この設定から分かるように,領土争奪戦などの大規模戦闘が本作の特徴となっている。プレイヤーは単騎で敵地に乗り込み大勢の敵軍と戦い武功を立てられるし,大勢の仲間と一緒に攻城戦を行うこともできる。
●特徴 ・壮大な戦闘シーン&派手なコンボアクション 一騎当千,つまり"一人で千人の敵を相手にできる"というタイトル名から分かるように,まるでアクションゲームのように一人でガンガン敵を倒し,武功を立てられる。プレイフィールもアクションのそれに近く,敵を倒すというその行為自体を楽しめそうだ。 三国志時代に実在した人物,地域が登場し,十二分に三国志の雰囲気を味わえるという大規模戦闘は,優秀なAIや,派手なアクションコンボシステムを通じて,プレイヤーは新しい楽しさを体験できるという。
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