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何もかもが快適! 「大航海時代 Online」プレオープンレポート
2005/03/02 20:49
正式サービス開始までは,時折発生する臨時メンテナンスも致し方ない。もうしばらくの我慢である
 コーエーが贈る海洋冒険MMORPG「大航海時代 Online」(以下,DOL)のプレオープンサービスが,2月23日に始まった。とはいえ,本作に関しては,これまでインプレッション記事(「こちら」)や連載記事(「こちら」)などで紹介してきているので,今回は"プレオープンではどうなのか",ということに絞ってレポートしよう。(ライター:大路政志)

■プレオープン初日から人気沸騰!

 プレオープンサービスは,3月16日からの正式サービス前のお披露目期間ということで,誰もが無料で遊べる。そのため初日から多くのプレイヤーが集まっていたようで,あまりの人気ぶりにダウンロードサーバーが混雑し,クライアントのダウンロードがスムースにいかなかった人も多かったようである。
 もっとも,コーエーでは,プレオープン開始の1週間前にクライアントのダウンロードを開始しており,少なくとも2月22日まではさほど混雑していなかった。つまり,前々から準備していた人は,なんの問題もなくプレイできたわけだ。

 ……非常にお恥ずかしい話だが,かくいう筆者も,混雑に巻き込まれてクライアントをダウンロードできなかった一人だったりする。2日間もダウンロードし続けたにも関わらず,毎回50%程度しかダウンロードが進まず,非常に焦らされたものだ。
 結局25日の夕方にダウンロードが終了し,どうにかプレイを開始できた。その後4Gamerにもクライアントがアップされたので,同じような境遇にいた人達も,土日はDOLを満喫できたのではないだろうか。
 なお4Gamerでは,(少なくとも)3月18日までの間はクライアントを掲載しておく予定だ。もしまだダウンロードが済んでおらず,公式サイトからのダウンロードがうまくいかないという人がいたら,早めに「こちら」から手に入れよう。

 このように,人気MMOの洗礼を受けてしまったDOLではあるが,ひとたびゲームが開始されれば,実に快適なプレイが可能である。
 サーバ数が三つに増え,プレイヤー数を分散できるようになったにも関わらず,クローズドβの初日や最終日以上のプレイヤーがゲーム世界で活動しているのは間違いなさそうだ。しかしゲームの動作は快適そのもの。マシンパワーや回線の問題,オプション設定での最大キャラクター描画数などの問題も絡み合うが,それにしても「無料期間中」にここまで動作が軽いMMORPGなど,少なくとも筆者はお目にかかったことがない
 DOLのディレクターを務める渥美氏へのインタビュー(記事は「こちら」)で「ナンバーワンの信頼性を目指す」との言葉が聞けたが,ダウンロードサーバー混雑の一件を鑑みても,この快適なゲームプレイは十分評価に値するのではないだろうか。

写真左:開始直後からしばらく,ゲーム進行のヒントがポップアップ表示される。新規プレイヤーにはありがたい 写真中央:プレイヤーは3サーバーに分散されているのに,見渡す限り人,人,人。それでも動作は軽く,快適だ 写真右:どのサーバーも「混雑」。まさに大盛況だが,ゲーム自体は驚くほど動作が軽いので,驚かされた


■予想外の混雑にも耐えうるサービスだと実感できる

海へ初めの一歩を踏み出したときにも,ポップアップヒントは表示される。マニュアル不読派(?)でも安心だ
 「こちら」「こちら」でもお伝えしたように,プレオープンサービスから正式サービスにかけて,多くの追加・変更要素が用意されている。しかし現状では,それらの要素を楽しめるほどは筆者のキャラクターが育っていないため,すべてを調査/報告できる段階には至っていない。DOLの世界は広く,またMMORPGの常として,キャラクターを高速育成させることが難しいからだ。
 もっとも,まったりと自分のペースで交易や航海,冒険や発見を楽しむのも本作のプレイスタイルの一つなのだから,あまり情報に貪欲になってしまっては「もったいない」のかもしれない。なので,クライアントがうまくダウンロードできずに出遅れてしまった人も,あまり焦らずに,じっくりとDOLの世界を味わうといいだろう。

 クローズドβからの変更要素でまず気づかされるのが,新規プレイヤーへの気配りだ。ゲームを開始すると,移動方法や会話するための操作,見習い職業を卒業するための手順などが,ポップアップ方式で表示される。また初めて利用する施設では,そこのサービス内容の説明を受けられる。現状,紙メディアでのマニュアルが存在しない本作にとって,これは何よりの初心者サポートだろう。
 この原稿を執筆するにあたってプレイしたのが土日ということもあり,スタート地点であるギルド内にも,その外にも,そして海上にも,実に多くのキャラクターが存在した。しかし,移動時にほかのキャラクターが邪魔になることはないし(キャラクター同士がぶつかることはなく,すり抜けられる),キャラクター達に囲まれたNPC周辺をクリックすればキャラクター選択メニューが表示されるので,人混みの中から特定の人物を選択することもたやすい。クライアントダウンロードの件での若干のマイナスイメージは,筆者の中では開始数十分で払拭されたと明言できる。

写真左:操作だけではなく,NPCに関する説明もポップアップ。クローズドβ未経験者もスムースに遊べる 写真中央:人が多いのは海上も同じ。システム的に「狩り場争い」の要素がないので,賑やかなのは大いに結構だ 写真右:NPCが人混みに紛れるのはよくあることだが,アバウトにクリックするだけで対象を選択できるのでありがたい


■「航海」の魅力と快適性が格段にアップ!

新たなイベントとして,特定の拠点への到着タイムを競う競技が追加された。まだランクインした者はいないようだ
 クローズドβを楽しんでいた人間からしてみれば,実に久しぶりの航海となるわけだが,基本的なシステムはすでに完成されていたので,戸惑うことなく操作できた。帆を広げ,風向きに合わせて帆の角度を調整し,スピードアップを図る。航路上はまるでかつての大海戦イベントのような賑わいであったが,動作は実にスムース。グラフィックス関連のオプションを最高にしているからかもしれないが,海の美しさもより増したように思えた。

 また,インタビューなどでもお伝えした「船の速度向上」についてだが,確かに,クローズドβのときよりも船の速度差が大きいように感じられた。具体的な船速を計ることは難しいが,筆者の初期船が,より大きい船にもの凄い勢いで追い抜かれることがザラにあるのだ。
 ハンザ・コグを購入してもさほどのスピードアップは望めなかったので,おそらく軽ガレー級以上の船に乗るか,帆の張り替えや増設によるスピードアップ効果が大きいのだろう。速い船を手に入れるにはそれなりにお金を稼がなければならないが,お金が貯まる頃には航海がややマンネリ化してくるはず。そんなタイミングで船速がアップするのは,効率の面でもモチベーションの面でも,実に健全なバランスである。
 リアリティとゲームとしての楽しさは常に天秤にかけられる要素だろうが,このように絶妙な調整を見ると,今後もコーエーのバランス調整能力には期待が持てそうだ。

 そのほかにも,各拠点のNPCの配置や,交易所の品揃えなどに変更が見られ,新たなレシピやアイテムなども発見されているようだ。出航所役人に話しかけると,街によっては「レースに参戦」するかどうかのメニューも現れる。今回確認できたのはケープまでのレースだったが,このようなイベントがシステム化されたのは嬉しい限りだ。
 ほかのMMORPGと比べて「競争」要素が少ない本作だが,このようなイベントや大海戦などが定期的に行われていけば,従来のMMORPGに慣れ親しんだ人も満足できそうである。このように,ゲーム内容・サービス面においてより一層の情熱が注がれていくのなら,DOLは多くのゲーマーにとって無視できない「大作」となるだろう。

 艦隊システムの強化や発見物の増加などは今回お伝えできなかったが,それらに関しては今後,また何らかの形で紹介する機会があると思う。それまではちまちまと,ある程度自由な行動力を発揮できるだけの資金を稼いでおくとしよう。では,また次の機会に。

昼,夜,夕暮れと,さまざまな表情を見せる海の美しさに,思わず見とれてしまうことも。やや退屈になることもある航海だが,釣りや艦隊システム,戦闘システムの強化などにより,クローズドβよりも楽しく過ごせそうだ。より船が速くなったことも,プレイヤーのやる気を維持/向上させることに大きく貢献しているといえる


「大航海時代 Online」
 →公式サイトは「こちら」
 →クライアントは「こちら」(3月18日まで)
 →紹介ページは「こちら」

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【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2005.03/20050302204909detail.html