[E3 2005#115]Webzenの次期主力MMORPG「SUN」がプレイアブル出展
全世界で約4000万人ものプレイヤーを有する「Mu Online」(邦題 「ミュー 〜奇蹟の大地〜」)のデベロッパとしておなじみのWebzen。2005年2月に新たなコーポレート・アイデンティティと6本の新作を発表(詳しくは「こちら」)したばかりだが,E3のWebzenブースでは,「一騎当千」以外の5作+Mu Onlineが出展されていた。 ここで気になるのは,なんといってもMu Onlineの市場を受け継ぐ作品と見られている新作MMORPG「Soul of the Ultimate Nation」(以下,SUN)だ。本作に関してはプレイアブルなものが展示されており,実際に触れてゲームの雰囲気を確認できた。
不老不死の魔王・シュバルツが統治する国,ガイスト帝国は,エーテルと呼ばれる自然の力を利用し,領土拡大の力の源泉としていた。しかし,エーテルの乱用は大地を蝕み,さらなるエーテルを求めるシュバルツは近隣の弱小国家に対し,武力でその統治権を要求した。シュバルツの暴虐に反発した民は,イグニスというリーダーを担いで反乱軍"ガイダンス"を組織。シュバルツ率いる帝国軍との激しい戦いが始まった……。 というのが,SUNの導入ストーリーである。今回のバージョンでは,選べるキャラクターはパワフルな重戦士タイプ,身のこなしの軽そうな剣士タイプ,拳銃のような武器を持つ女性の3種が用意されていた。 ゲームをプレイしてみてまず思うのが,グラフィックスの美しさ。特別描き込まれているわけではないし,デッサン的にやや苦しいモンスターもいたのだが,オリジナルのグラフィックスエンジンのグロー効果や環境マッピング周辺の機能がうまく作られているのだろうか,金属の質感や背景の美しさが目立っていた。 操作系統はいわゆる「Diablo」系で,マウスのみでも軽快に遊べた。スキルは各キャラ1種類ずつしか用意されていなかったものの,ジャンプが組み込まれた攻撃や,高速移動しながらの攻撃など,見栄えのする必殺技を繰り出すことができた。攻撃モーションも悪くなく,これがWebzenの目指す"スタイリッシュな戦闘システム"の具体的な形なのかもしれない。 以前当サイトの「こちら」の記事でお伝えした,BattleZoneシステム,アイテムシステムなどの全貌は確認できなかったわけだが,キャラクター選択後にフィールド選択画面が表示され,好きなエリアで遊べるようになっていた。このあたりのインタフェースはBattleZoneシステムの一環なのかもしれない。
正式な製品になるまでにはかなり間がありそうな開発段階に見えたものの,水準を上回るグラフィックスや戦闘システムの軽快さは確かに伝わってきた。Mu Onlineの市場を引き継ぐ作品がなかなか提示されないことで,内外のプレッシャーは決して小さくないだろうが,あまり焦らず,確実に,この意欲作を完成させてもらいたいものである。(大路政志)
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