[韓国ゲーム事情#369]PC BangスタッフがNEXON本社前で抗議デモ
Kimの韓国最新PCゲーム事情#369
NEXONの新課金方式にPC Bang店主らが激しい抗議デモ(2005/6/27)
Text by Kim Dong Wook特派員
6月23日,ソウル江南のNEXON本社前に,約500人の韓国インターネットPC文化協会の会員達(主にPC Bangの店主)が集結し,戦闘警察隊(韓国の対デモ警察組職)100人あまりと約5時間にわたって対峙。一部軽傷者が出る騒ぎとなった。
この騒動は,6月7日にNEXONが,自社ゲームの新しいPC Bang課金モデルである"プレミアム従量制"を発表したことがきっかけだった。 既存のPC Bangの課金モデルは,多くの種類のNEXON製ゲームの中から,店側が客の嗜好に合ったゲームを選択し,月額で支払う方式だった。一方新しく発表されたプレミアム従量制は,NEXONが提供するすべてのタイトルを使った時間単位課金方式で,1タイトルずつ個別に課金するより,NEXON製ゲームを複数タイトルまとめて課金するほうが安価となる。 しかしPC Bang側は,この新課金方式に激しく反発。この日デモに参加したある店主は,「Kart Raiderみたいに人気のあるゲームであれば,客がプレイした時間に応じた金額を,NEXONへ支払うことは,もちろん異論ありません。しかし,あまり人気のないゲームまでひとまとめに課金しなければならないのでは,結果的にPC Bangの運営に大きな負担がかかります。とはいえ,Kart Raiderだけ従量制として選択すれば,お話にならないような高い料金を支払う必要があります。もし新課金方式が本格導入されるなら,韓国のPC Bangは衰退の一途をたどるでしょう」と,不満をあらわにした。 また,同団体の関係者は,「プレミアム従量制は,Kart Raiderの人気に便乗して,今後の自社の新作をパッケージ化して販売していきたいというNEXONの意志の現れでしょう。優位な立場を利用して,不公正な取り引きを強要しているとしか考えられません」とコメントした。
その一方でNEXON側は,「プレミアム従量制の課金方式に切り替えれば,全国60%以上のPC Bangが,当社のタイトルを従来より安い金額でサービスできるはずです」と,PC Bang側に配慮した課金システムであることを強調している。 両者は2回にわたって協議を行ったが,どちらもが満足のいく結果を出すことはできなかった。同団体は,6月28日にもう一度大規模なデモを行うと予告している。韓国オンラインゲームの発展に大きく寄与したNEXONとPC Bangの争いが,円満に解決することを望む。
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