SSアルファー発表会後編,「大戦略VIII」「現代大戦略2005」
■今回も過激なシナリオが満載「現代大戦略2005」
今回も過激なシナリオが満載。もしもの世界とはいえ,なんだか現実味がありすぎて怖い
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現代大戦略シリーズといえば,国際情勢に関するタイムリーなトピックスをテーマにした,過激なシナリオが楽しめるターン制ストラテジーだ。 同社では,自分でプレイの目標が見いだせるボードゲーム出身のファンやコア層を意識した「大戦略パーフェクト」シリーズ,親しみやすい(?)目的を設定してドラマ性を持たせることで,初心者でも楽しめる「現代大戦略」シリーズ,そして,新機軸を打ち出すナンバーシリーズと位置づけを分けており,今回の現代大戦略2005では,日本 vs. 韓国,日本 vs. 北朝鮮,日本 vs. 中国を中心に,アメリカ本土での戦闘や,フォークランド紛争なども収録する。軍事ジャーナリストの清谷信一氏監修の下に,過激なシナリオが21本も収録されている。「過激」といってもピンと来ない人もいるだろうから,シナリオタイトルだけでも掲載してみると以下のようになる。
1.日韓攻防戦:襲来!反日漁船団 2.日韓攻防戦:竹島を死守せよ 3.日韓攻防戦:済州島制圧戦 4.日韓攻防戦:対馬奪還戦 5.落日の金王国:核施設掃討作戦 6.落日の金王国:報復の応酬 7.落日の金王国:正男VS正哲・正雲 8.中華帝国の暴走:波高し!東シナ海 9.中華帝国の暴走:邦人大脱出 10.中華帝国の暴走:沖之鳥島/尖閣諸島攻防戦 11.中華帝国の暴走:元寇再来!! 12.地獄のイラク撤退 13.中央アジア紛争:常任理事国への試金石 14.中央アジア紛争:泥沼 15.EU崩壊の序曲:水戦争勃発 16.EU崩壊の序曲:第3次欧州大戦 17.米国東西戦争:ネオコンVSリベラル 18.米国東西戦争:中西部の戦い 19.米国東西戦争:決着のとき 20.フォークランド紛争:サウスジョージア島奪還 21.フォークランド紛争:諸島攻防戦
時事ネタ好きにはたまらないような単語のオンパレードで,これらを軍事で解決してしまうのだから,ある意味痛快ではある。
また,今回は「大戦略パーフェクト2.0DX」のシステムをベースにしており,実際の地図のようなCGマップを用いたリアルマップモードの追加,画像ラベルの追加などにより,都市の表現もバリエーションが豊富になったほか,今回は国境線のシステムが見直され,複数の中立国が存在可能になった。さらに開発ツールも進化し,結果として兵器同士が戦うリアルファイトシーンのバリエーションもより豊富になる予定とか。 もちろん,従来作品で好評だった,簡単な操作で初心者でも楽しめる「シンプルモード」,兵器の「3D図鑑」,生き残った部隊を次の戦場に持ち越せる「マイ部隊」,地雷/機雷/自爆などの要素も健在で,より過激な戦闘が楽しめそうだ。なお,この作品の発売日と価格は,今のところ未定だ。
画面左:リアルマップモードを選択すると,背景のCGはこのようなものに切り替わるようになっている
画面中:デモンストレーションでの画面。従来のヘクス画面も健在で,これまでのファンもすんなり遊べる
画面右:リアルマップモードを使うと,非常にすっきりとした画面でゲームをプレイできる(画面はイメージ)
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■グラフィックス一新,リアルタイムの「大戦略VIII」
マップ選択画面。今回は最大8陣営が覇権をかけて戦うことになる。同盟なども可能だ
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"ナンバーシリーズ"最新作として開発が進められている「大戦略VIII」。毎回大幅な改良が盛り込まれ,よい意味で賛否両論を巻き起こす本作だが,今回は画面レイアウトなども一新されていた。 「VIII」のテーマは「フル3D表現によるリアルタイムの大戦略」とのことで,登場する兵器は,すべて3D化。命令を出してユニットを指定すれば,そのユニットの行軍/戦闘の様子を3Dで楽しめる。 視点変更なども可能となっていて,切り替え式の数種類のカメラビューが用意されていた(グリグリ回すことはできないようだ)。 3D表示画面にしていると,俯瞰でユニットを管理しているときと異なり,ほかのユニットの状況が確認しづらいわけだが,これについては画面下にテロップが流れて報告され,それをまとめて見る機能も用意されていた。普段は俯瞰画面でユニットに命令を出して管理し,これは熱い! と思われる戦況のみを3D画面で堪能するというプレイスタイルになるのだろう。
本作には日本/アメリカ/ロシア/ドイツ/イギリス/フランス/イスラエル/中国といった8種類の生産タイプが登場し,登場する兵器は約280種類にも及ぶという。また,以前「こちら」の記事でも触れたが,ヘックス制をやめて,今回は「ブロック制」が採用された点も目新しい。 今回聞けた新要素としては「部隊長システム」が挙げられる。部隊長を指定すると,「従属部隊」は部隊長を追従するようになっている。また,細かいところでは,高度階層が従来の6段階(高空/中空/低空/地上/海上/海中)に最高度の「成層」が加わって,7段階になった。成層圏が追加されたことで,新しく登場するユニットなどもあるのだろうか。少々気になるところである。
取締役の宮迫氏いわく,「これまでの大戦略ではユニットに命令を出すと,行軍などはプレイヤーが"脳内補完"をして楽しんでいたが,3Dにすることでユニットの行動を視覚的に楽しめるようになるはず。高低差のあるマップで丘の向こうの敵と遭遇するときなどの臨場感には,かなりのものがありますよ!」とのこと。 なお今回のデモンストレーションでは,戦闘シーンなどもダミーであり,発売は少々先になるのではないかと思われた。大戦略シリーズでも伝統あるナンバーシリーズだけに,開発もかなり慎重な様子。今後の続報に期待したいところだ。なお本作の発売日/価格はともに未定となっている。
画面上段左:右上のユニットは3Dモデルなので,自由に回転,拡大/縮小して楽しめる
画面上段中:大戦略ファンには定番の「アイランドキャンペーン」。初心者向きのお手軽なマップだ
画面上段右:ヘックス制を廃止してボックス制に。マップデザインも大幅に変わり,まったく別のゲームのよう
画面下段左:ユニットの移動などを3D描画で楽しめる。新しい大戦略はユニットの移動も楽しめる
画面下段中:もちろん艦船ユニットなども3D化。カメラ切り替えによって数パターンのビューが楽しめる
画面下段右:戦闘シーンは,まだきちんと動作するものではなかったが,移動シーン同様,3D化されていた
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沈黙の艦隊2 |
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