[GC 2005#40]C&Cの元開発者達が作るSW RTS「Empire at War」
LucasArtsの新作2本「Star Wars Battlefront II」と「Star Wars:Empire at War」は,GCではActivisionのブースで展示されていた。LucasArts作品の流通は,北米および日本では主にElectronic Arts(エレクトロニック・アーツ)が行っているが,ヨーロッパ方面ではActivisionなのである。
Empire at Warは,かつて「コマンド&コンカー」を生み出したメンバー達が結集している開発スタジオ"Petroglyph Games"が現在制作中のRTSだ。 ゲームの舞台となるのは,映画「スター・ウォーズ エピソードIV 新たなる希望」の10年前。圧政を銀河の隅々にまで行き渡らせようとする帝国の軍勢と,それに対して抵抗を試みる反乱同盟軍の活躍を描いている。
今回いろいろと話を聞かせてもらったUllrich Kroemer氏
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ActivisionのUllrich Kroemer氏によれば,GC会場でプレイアブル展示されているのは,まだα版であるとのこと。見た感じでは,E3で動いていたものとそれほど変わりないバージョンであるように思われる。 ただ,E3では自分で操作することはできなかったが,今回はできる。早速キャンペーンの様子を見てみようとメニューをクリックすると,(こういった展示では珍しくないことだが)ソフトが落ちてしまった。聞けばこのバージョンには,キャンペーンが含まれていないらしい。
気を取り直してSkirmishモードをプレイ開始。早速「おや?」と思ったのは,建築可能な建物の中に,マイニング・ファクトリーが含まれていたからだ。確かこの作品は,プレイヤーが戦闘のみを楽しめるようにリソース収集の要素をかなり簡略化していたと記憶している。質問してみると,依然としてワーカーユニットは存在せず,操作が複雑になることはないが,工場を使ってリソースを集めるという要素自体をなくしてしまうことはないとのことだった。 E3のときには,キャンペーンでは惑星の支配状況に合わせて軍の財政状況も変化し,投入可能なユニットにも影響がおよぶという話だった。今回キャンペーンがプレイできないことも合わせて考えると,このあたりはまさにいま試行錯誤を繰り返している部分なのだろう。
システム関連では"ランディングポイント"というものの存在が確認できた。 生産の指定をしたユニットは,基本的に宇宙から送られてくる(つまり正確には生産ではなく召喚している)のだが,ランディングポイントにしか着陸できない。また地上のマップ上には初めからランディングポイントが設定されており,これは移動させられない。つまり,敵に先んじてランディングポイントを確保できるかどうかが,戦術上とても重要になる。 見方を変えると,ランディングを妨害すれば,敵の動きを大きく制限することが可能だろう。敵のランディングポイントに大軍を派遣して敵の降下を封じるのは,とても有効な作戦であるとのことだった。
ジェダイに関してもより詳しいことが分かった。このバージョンでは通常のユニットと同じようにルーク,オビ=ワンといったジェダイが作れるようになっていたので,「プレイヤーは資金や資源を使ってジェダイを買えるのか」と質問してみたところ,Kroemer氏は一瞬考えた後にゆっくり「イエス」と答えた。そのためにはテクノロジのアップグレードと特定の建築物の建設が必要になると解説していたが,おそらくこの部分も試行錯誤の最中なのだろう。
Empire at Warのジェダイ達は,それぞれ固有のフォースパワーを持っている。オビ=ワンであれば,フォースによるヒーリングが可能,といった具合だ。 さらに本作では,ジェダイ以外の有名キャラクターもユニットとして登場する。ハン・ソロは爆破能力を持ち,チューバッカはAT-STをキャプチャーする技能を持っている。マニアックなところでは,カイル・カターンも登場する。フォースを自ら封じていたころの彼の能力は,サーマルボムの使用であるとのことだ。
今回の展示はプレイアブルな状態ではあったものの,作品の方向性はまだ完全には固まっておらず,まさにいま"開発中"なのだろうなと思わせるものであった。
スター・ウォーズを題材としたRTSとしては久しぶりの作品なので,期待しているファンも多いことだろう。彼らがその期待に応えるような,素晴らしい作品を作り上げることを願ってやまない。(ライター:星原昭典)
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スター・ウォーズ エンパイア・アット・ウォー |
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