Interfax Chinaのニュース記事「こちら」によれば,中国で,日本の中国侵略を描いたMMORPG「Anti-Japan War Online」が,2005年末の正式サービス開始を目指して開発されている。 このゲームは,第二次世界大戦当時の日本軍による中国侵略から祖国を守るという内容で,プレイヤーは17人の中国人キャラクターから一人を選択し,日本軍と戦う。日本側のキャラクターは用意されておらず,また中国人キャラクター同士が戦うことになるためか,PvPの要素も入っていない。
開発元は中国のゲーム会社PowerNet Technologiesで,中国共産主義青年団(CCYL:China Communist Youth League)という政府組織も開発に関与している。 CCYLでは,本作を中国国民のとくに若い人達に,歴史を知るためにもプレイしてもらいたいとコメントしており,中国が国を挙げて開発と宣伝に務めている様子がうかがえる。現在は8月末に開始されたばかりのβテストの最中で,2005年末頃の正式サービス開始を予定しているということだ。
開発意図や目的にとやかく文句を言うものではないのだが,楽しいものであるはずのゲームにおいて,そのように多分に政治的意図の含まれた作品を作ることは,編集部として賛同しかねる。中国人がその作品をどう捉えるのか,今後の動向には注目しておきたい。(朝倉哲也)
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