[TGS2005#04]PC版「フロントミッションオンライン」11月2日発売
スクウェア・エニックスのブースでは,例年のようにコンシューマ系タイトルを中心とした展示が行われていた。PC関連では「エバークエストII」のアドベンチャーパック/拡張パックのムービーが流れていたほか,「フロントミッションオンライン」(以下,FMO)のコーナーが設けられ,2台のPCによってプレイアブルで展示されていた。
FMOのプレイステーション2(以下,PS2)版は,2005年5月12日にすでに発売されており,現在サービス中だ。後発となるPC版は,現在専用サーバーにおいてβテストが行われている最中である。今回展示されたのはこのβバージョンで,PCは2台ともβサーバーにつながった状態で置かれていた。 東京ゲームショウ2005のタイミングで明らかになった最も重要な情報は,ついに発売日が決定したことだろう。PC版FMOは,2005年11月2日に発売されることになった。
さて今回の展示は,ただ単に試遊が可能なだけでなく,「フロントミッションオンライン サバイバルバトル」と名付けられたイベントに参加できるようになっていた。これは,ゲーム開始直後に用意された,NPCを相手とした戦闘訓練ができる場所で,敵を何機倒せるかを競うものだ。0〜6機倒せた場合にはマウスパッドが,7〜12機倒せた場合にはプレイオンライン タオルが,13機以上倒せた場合にはオリジナルUSBメモリが記念品として贈られる。13機以上撃墜するのはプレイに慣れていないとかなり難しいらしい。 ちなみに,会場後数時間経った段階で,最高撃墜記録は10機となっていた。もちろんこのイベントは一般公開日である17日,18日にも実施されているので,腕に覚えがあるプレイヤーは足を運んでみてはいかがだろうか。
ブースにおいて,本作宣伝部の坂本幸一郎氏および和田明子氏に話を伺えたので,その内容を紹介しよう。なんでもFMOは,プレイステーション2版の立ち上げ時に,通信関連で若干手こずった部分があったそうだ。 本作は,ロビーのような場所で仲間を募り,戦闘に出かけていくタイプのゲームである。仲間を募る部分はMMORPGに近いが,実際の戦場は10人のプレイヤーのみで戦い合うという,MassiveのMのない"MO"仕立てとなっている。すでにネットワーク関連のノウハウのあった「ファイナルファンタジーXI」とはこの部分が大きく異なるために,その部分の調整に思いのほか時間がかかったとのこと。開発のちょっとした裏話である。
βテストは,現在PC版β専用のサーバーで行われているが,製品版はプレイステーション2版と同じサーバーを使用して遊べるようになる。そしてそのときPC版でもPS2版のアカウントが使用可能であるとのことだ。もちろんキャラクターもPS2版のものがそのまま使える。 では,PC版とPS2版に違いがないのかというと,そうではない。まずPC版では,解像度の調節が可能だ。まぁこれは,コンシューマからPCへの移植では当然の処置だろう。さらにPC版では,フォントサイズの調整も可能になる。解像度変更とフォントサイズが自由に設定できるのであれば,インタフェースをかなり自分好みに最適化できるだろう。PS2版よりも快適なプレイが期待できそうだ。
グラフィックス関連では,テクスチャが,PS2版のものより高解像度になっているとのこと。FMOの戦闘中は自機を後ろから眺めてプレイする時間が長い。より精細なテクスチャで描かれた自機の姿は,プレイへの没入感をより高めてくれることだろう。 さらに嬉しいことに,高解像度テクスチャ以外にも,PS2版ではハードウェア的な限界のために実現できなかった要素が,いくつかPC版には盛り込まれるようだ。分かりやすい部分では,イベント部分の演出/カメラワークが改良されているとのことである。PS2版では,カメラを大きくひいて多数のキャラクターを描こうとすると,フレームレートの低下が発生してしまう。逆に一定以上近くに寄せてしまうと,グラフィックスのアラが目立ってしまう。このような心配のないPC版では,同じイベントでも,よりダイナミックなカメラワークを使って描かれているとのことである。 諸々の向上部分を含めて考えれば,すでにPS2版をプレイしている人が,新たにPC版を購入する価値も十分にあるのではないだろうか。
本作のバックストーリーなどについては,当サイトでもすでに何度か紹介しているので,そちらもぜひチェックしてほしい。 βテストが順調で発売日も決まった本作は,いよいよ開発の最終段階に入っているようである。以前からフロントミッションシリーズのファンだった人も,オンラインゲームである今作から興味を持った人も,11月2日の発売日を期待して待とう。(ライター:星原昭典)
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