HUE,韓国産3D MMORPG「WITH YOUR DESTINY II」のサービス提供を発表 11月中にオープンβテスト開始
韓国HanbitSoftと日立製作所との合弁会社ハンビットユビキタスエンターテインメント(以下,HUE)は本日10月13日,新たなサービスタイトルを発表した。そのタイトルとは,韓国のJoyImpact社が開発した「WITH YOUR DESTINY II」(以下,WYD2)で,日本では11月中にオープンβテストが開始される予定になっている。
HUEの国内サービスタイトルといえば,「グラナド・エスパダ」と「Neo Steam」の2タイトルが発表されているが,どちらもまだ,日本でのオープンβテストの予定は明らかになっていない。それもそのはずで,この両タイトルは,韓国でさえ正式サービスが始まっていない状況だ。 しかしWYD2,およびそのベースとなっている「WITH YOUR DESTINY」(以下,WYD1)は,韓国をはじめ,中国,ブラジル,フィリピン,マレーシアでサービスされており,各国で好評を博しているタイトル。そのためすでに完成度は十分高く,ローカライズのノウハウも蓄積されていることから,日本語版のサービス開始まで,それほど時間はかからないはず。11月中にオープンβということだから,早ければ年内の正式サービス開始もあり得るだろう。
■韓国産フル3D MMORPG「WITH YOUR DESTINY」とは
攻城戦の模様
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では,WYD2について紹介していこう。しかしその前に,日本ではまだ知名度が高くないと思われるWYD1について,おさらいを。 WYD1は,JoyImpactが韓国で2002年8月にオープンβテストを開始したMMORPG。当時の韓国では,すでに「Lineage」(リネージュ)が大ヒットしており,また同じく日韓で大ヒットとなる「MU Online」(ミュー 〜奇蹟の大地〜)の正式サービスも,その前年に開始されている。この2大タイトルがしのぎを削る中で生まれたWYD1だったが,当時まだ珍しかったフル3DのMMORPGということもあり,着実に人気を獲得していく。韓国での累計会員数は200万を,同時接続者数は2万をそれぞれ突破しており,また中国では同時接続者10万人を記録しているほどだ。
WYD1(もちろんWYD2も同じだが)は,北欧神話の世界観が採用されている。なんでも,WITH YOUR DESTINYの省略形"WYD"というのは,北欧神話の女神"Urd"(ウルド)の英語表記「Wyrd」に由来しているとのことだ。といっても,HUEからのプレスリリースには, プレイヤーはこの「Urd」と共に、自らの運命を切り開いていきます と書かれており,単に名前の由来だけではないことが分かるだろう。
グラフィックスは先述したようにフル3Dで,風に揺れる草まで表現するそのクオリティは,「Lineage II」リリース前の韓国では十分評判になっていた。 ゲームシステムは,簡単にいえば,「Diablo」タイプである。Lineageやミューの例を挙げるまでもなく,この時期に出た韓国産MMORPGは,すべからくDiabloタイプといっていいだろう。裏を返せば,これは誰にでも親しみやすいゲームシステムといえる。韓国では現在(つまりWYD2だが)レベルは355まであるとのことだが,これは大きく4段階に分かれており,レベル上げに"ダレない"ようになっているなど,独自のシステムも採用されている。
しかし,韓国の激しい競争の中で,サービス料金が定額制だったWYD1は,次第に人気に陰りが差してきた。そこで2004年7月に投入されたのが,新バージョンとなるWYD2である。こちらは基本プレイが無料で,人気は復活。WYD2を始めたばかりのプレイヤーでも,ギルドに加入し,戦争などに参加できる"チャンピオンシップモード"が搭載されたことも,人気維持に貢献したようだ。 ちなみに,WYD1の頃は何かとミューと比較され,似ているとも言われていたようだが,WYD2になって個性が増し,比較されることは少なくなったとのことである。
WYD2では,馬や獣に乗れるだけでなく,ドラゴンなど飛行する生物に乗ることもできる。こういったマウント(乗り物)は,アイテムとして取り引きされている
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そのほかの詳細は,以下のとおり。
#####以下,リリースより#####
<WITH YOUR DESTINY概要> 1. 正式名称: WITH YOUR DESTINY II 2. ジャンル: フル3D MMORPG 3. 開発元: ジョイインパクト社(韓国・ソウル) 4. Homepage : http://www.wyd2.co.kr (韓国公式) 5. システム最小仕様: (ア) CPU PentiumIII 600Mhz (イ) RAM 128MB (ウ) VGA Video RAM 16MB Video card (Direct 3D サポート) (エ) OS Microsoft Windows 98, Me, 2000, XP (オ) DirectX 8.0 6. システム推奨仕様: (ア) CPU PentiumIV 以上 (イ) RAM 512MB 以上 (ウ) VGA 128MB 3D Video card 以上(Direct 3D サポート) (エ) OS Microsoft Windows2000, XP (オ) DirectX 8.0 7. ゲームの特徴 (ア) 繊細で現実的なグラフィック (1) 独自開発の3D のグラフィックエンジンの技術力で、WYD に最適化された繊細で自然なグラフィックを提供します。 (2) 昼と夜の変化、風に揺れる草木、多様なスキル効果など、目の前にあるようなファンタジーワールドが繰り広げられます。 (イ) 最適化された戦闘システムとPvP.(Person vs Person)多人数戦闘システムとPvP はWYD の最大の魅力の1つです。この戦闘システムとPvP により、WYD は以下のような楽しみを提供します。 (1) 各キャラクター毎に設けられた多種多彩なスキル、および2 次転職システム (2) 4種類のクラスから展開される数百の武器と防具アイテム (3) マウントシステムによる迅速な移動 (4) 武器・防具の多様な精錬システム (5) PvP, guild war, guild ranking tournament, 国家戦、攻城戦など多彩な戦闘システム (ウ) 一緒にプレイできるコミュニティシステム 「WITH YOUR DESTINY」というタイトルに相応しく、「WYD」は以下のようゲームの中のコミュニティを提供します。 (1) 1 人でプレイできるクエストもあれば、仲間と一緒にクエストをクリアーすることでより楽しくゲームを楽しめます。 (2) ゲーム中でLucky destiny system やLOTO System などのアミューズメントシステムを楽しむことができます。これによりゲーム内の経済の安定や面白さを倍増させます。 (3) 攻城戦、国家戦、ギルド戦など、ゲーム内に様々な戦いを提供することでユーザ間のコミュニティが自発的に結成されます。 (4) パーティプレイに属することにより、更なる経験値やアイテムドロップ率が上がります。 (5) 多様なスキルで、みんなでプレイする時お互いを助け合うことができます。
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少し補足をしておくと,「Lucky destiny system」というのは,つまりカジノシステムのことだ。このシステムは,その性格上,国によっては実装されていない。実装されたとしても,年齢制限がついたりするようだ。 実際韓国では実装されておらず,その代わりに,もう少し博打的要素の低い「LOTO System」が導入されている。 なおHUEに問い合わせてみたものの,日本でこのどちらが実装されるのかは未定とのことだ。
ダンジョン
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■ノートPCでもサクサク遊べる,間口の広いタイトル
正直,最新のゲームと比べれば,グラフィックスなどで見劣りする部分があるのは事実だ。こればっかりは,2002年に作られたゲームをベースとしているのだから,仕方がないというもの。しかしこれは,裏を返せば,それだけ長命なゲームといえる。完成度の高さは折り紙付きなうえ,プログラム的に軽く(クライアントは,なんと200MBもないそうだ),ローディング時間も短くて済むという。また,上記のシステム仕様を見れば分かるように,ノートPCでもサクサク動く。 グラナド・エスパダなどの最新ゲームは,それはもちろん見栄えもいいが,手持ちのPCではスムースに遊べないという人も多いだろう。HUEとしては,間口を広げるという意味で,本作は重要な位置を占めるタイトルなのではないだろうか。
WYD2については,これからも随時情報をお伝えしておくことになるので,今回はここまで。11月にオープンβテストということだから,マーケティング的には,非常に短い期間で本作を宣伝しなければならず,今後ひっきりなしに新情報が出てくることだろう。 なお日本公式サイトも,11月にはオープンとなるようだ。
ちなみに,韓国と同様に,日本でも基本プレイ無料となるかは定かではないが,このあたりについては,近いうちに予定しているというプレスカンファレンスで明らかとなるはず。また,正式サービスの開始時期も同時に発表されるようだが,グラナド・エスパダおよびNeoSteamがなかなかローンチできないHUEとしては,このWYD2を早めに有料化して,収入源を確保しておきたいところではないだろうか。冒頭でも書いたが,可能性的には年内もあり得るし,遅くとも,2006年春頃には正式サービス開始となりそうだ。(Iwahama)
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With Your Destiny II |
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(C)2000-2006 JoyImpact Co.,Ltd / Published By Hanbit Ubiquitous Entertainment Inc. |
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