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「グラナド・エスパダ」体験レポート番外編(ムービー付き)
2005/10/26 20:44
 「グラナド・エスパダ」(以下GE)を古くから追いかけている4Gamer.netだが,なぜか第一次クローズドβテストのレビューは掲載していない(その責任をとって,どこぞの誰だかが党首に任命されたというのは,また別の話)。そういうこともあり,ゲーム全体を網羅的に説明する記事というのは実はあまりなく,これまでの記事を見ても,MCCとかスタンスとか,実際のところどう動くのかよく分からないという人も多いのではないだろうか。
 第二次クローズドβテスト「Alliance」のレポート記事はすでに掲載しており,また党同士の戦いをメインとした記事も近日中に掲載予定だが,ここでは,「そもそもGEというゲームはどんなものか」ということについて,軽くまとめておきたい。

 まずはキャラクターを作成しなければならない。GEでは,

剣や短銃などを主に使うファイター
なぜかヒーラーのスカウト
長距離専門の銃使いマスケッティア
念動力・弱体化魔法のウィザード
火・氷・雷系の魔法を使うウォーロック

から最大3人を選んでチームを組み,そのチームを操ってプレイを進める。

 筆者は「体力回復はスカウトが担当らしい」といった大まかな予備知識しかなかったので,最初はファイターとスカウト中心でチームを組んだのだが,結局スカウトの使い方がよく分からず(実はテスター専用ページに用意されたマニュアルの存在を知らないままプレイしていた),シンプルそうなウィザード3人という構成でプレイすることにした。

垂れ乳疑惑のウォーロック嬢。いや,男にしとけば問題はないんだけど。なぜかこの人だけ胸が揺れる(MPEG-1:2.5MB)
 まあ,普通に考えれば無茶な構成ではあるんだけど,火力で押しきるということで。当然「え,ウォーロックじゃないの?」という意見もあるだろうが,キャラクター選択画面で一目見たときの「垂れてる……」という印象が強すぎたので(?),ウィザード砲3門に決定した。以下の解説は,このチームに特有な場合もあるので,注意してほしい。

 さて,ウィザードばかりでチームを組んで体力回復は大丈夫なのかという心配もあるだろう。遠隔攻撃主体なので,殴られる前に倒すのが基本。全体に被ダメージ量は少なめで,身分相応の場所で狩りをする限りは,なんの問題もない(スカウトがいると,もっと敵の強いところでも大丈夫なのだろうけど)。
 ある程度危険なエリアに行くようになると,モンスターが体力回復アイテムをドロップするようになる。赤いドロップ品を見たら必ず拾うようにしていけば,そうそう死ぬことはなかった。もっとも,モンスターのAIは弱っているキャラを集中的に攻撃してくるようなので,油断はできないが。私なりの結論としては,どんなクラス構成だとしても,それなりにやっていけるという感じだ。

 なおGEでは,通常魔法ならば打ちっぱなしでもMPは減らない。コマンドでスキル(特殊攻撃)を発動すればMPを消費するが,通常魔法は使い放題だ。
 一人目の特殊攻撃を発動させるキーは「Q」「W」「E」……と順に並んでおり,二人目が「A」「S」「D」……,三人目が「Z」「X」「C」……と,キーボードの配列を見てもらえれば分かるように,実にすっきり並んでいる。



 しかし,実際にプレイしてみるとたいていチャット窓に"食われてしまう"ので,コマンド自体の使い方は非常に難しい。(今のところ)パーティを組むことのないゲームなのだが,チャット窓が常にアクティブだったのである。結局,ゲーム中ではほとんどスキルは使ってないが,とくに支障はなかった。
 確かX-Meetingのときの発表では,チャット系はエンターチャット方式になるということだったのだが,一体どういうことだろうか……(編注:後日,日本語入力ソフトで「ATOK」を使用している場合特有の問題と判明。第二次テストの段階でも,MS-IMEなどではエンターチャット方式となっていたようだ。このあたり,次のテストでは修正されることを強く望む)。

■ハーベストモードとアサルトモード

 細かく説明するよりも,実際のプレイを見てもらうのが一番分かりやすいだろうということで,レベル23〜24のチームがバラックを出てから,ダンジョンのアルケルト・モレッツァに突っ込んで地下2階で全滅するまでを,3本合計で31分40秒のムービーに丸ごと収録した。

バラックからアルケルト・モレッツァ入り口まで (MPEG-1:72.6MB)
アルケルト・モレッツァ地下1階 (MPEG-1:190MB)
アルケルト・モレッツァ地下2階 (MPEG-1:94.8MB)


 近くにあるドロップ品を拾いまくるという"ハーベストモード"をようやく覚えた頃のプレイなので,手動攻撃で多少冗長になっているが,お金のない時期には,とにかく拾いまくるハーベストモードは重宝する。
 なお,指示を一人に与えるか全員に与えるかという指定が,鍵状のアイコンで設定できる。とりあえずここをロックしておいたほうが,なにかとうまく動くように感じた。ハーベストモードでも,このロックを行わないと,プレイヤーが操作するキャラクターしか拾いにいってくれないので注意。ロックしておけば,周りに落ちているものを拾いたい場合に足元をクリックすれば,各自がそれぞれ動き回って拾い集めてくれる。モンスターをクリックすると全員で攻撃してくれる。
 なお,ロックした状態でも,プレイヤーが指示するキャラクター(リーダー)というのは決まっていて,それ以外の二人のキャラクターは基本的に自動攻撃を行う。実はこの自動攻撃が強力で,ポップ寸前の,まだ画面に見えてないモンスターに対して攻撃態勢に入ったり,壁の向こう側のモンスターを狙い撃ちしたり,視界内にいようがいまいが,絶えず効率の良い攻撃を繰り返すようになっている。
 その点リーダーは,クリックで指示を出さないと攻撃をしない。また指示を出しても攻撃してくれないことも多く,かなりうまく動かさないと,戦力を有効活用しているとは言い難い状況となってしまう。はっきりいって,現状では手動戦闘で自動戦闘以上の効率は出せない。攻撃要員は自動戦闘で2名,メインキャラクターはヒーラーに徹するというのも,チーム構成の一つのアイデアだろう。

 ついでに,近くにいる敵を攻撃しまくるという"アサルトモード"を覚えた頃のムービーも,ちょっとだけ付け加えておく。レベル的には,アル・ケルト・モレッツァ地下3階はちょっときついが,アサルトモードの攻撃力には無駄がないので,少しずつなら戦えるという感じだ。

アサルトモードの例 (MPEG-1:33.1MB)

 このアサルトモードでは,クリックで指示した目的地点に着くまでは,リーダーも完全に自動戦闘を行うようになる。自動戦闘はかなりよくできていて,5発で倒せるモンスターであれば,最初の3発は全員で同時撃ちし,続く2発は二人で受け持ち,残る一人は次のモンスターを攻撃し始める。ウィザードは連射の利く魔法使いなので,攻撃力を無駄なく使用できる。
 ムービーを見れば,ルートする(アイテムを拾う)間もないくらいの高速リポップの様子が分かるだろう。ゲームプレイの主力はアサルトモードというのが基本で,ハーベストモードを織り交ぜて,手早く拾うという操作になると思われる。

 操作としては,

  地面クリック→そこに移動
  Shift+地面クリック→ハーベストモードでそこに移動
  Ctrl+地面クリック→アサルトモードでそこに移動

となる。ゲーム内のUIのボタンでモード選択して……などというのは,現実的ではないだろう(移動のたびに選択が必要)。

 アサルトモードを使って戦闘することで,操作系は一般的なMMORPGとは少し違った感じとなる。進軍時はCtrlキーを押しながらのクリック移動で,できるだけ遠くの場所をクリックしておけば,あとはたいていうまく処理しながら進んでくれる。
 固定位置でドロップ品を拾いつつキャンプを行う場合には,モンスターの手前を(ほかのモンスターまで来てしまわないよう,うまく見極めて)クリックすると,攻撃範囲まで近づいて,効率良く戦闘を始めてくれる。モンスターをクリックするのではなく,その近くをクリックするわけだ。
 戦闘が始まったら,さらに少し手前をクリックし直しておくと,戦闘終了後に前進しすぎて(所定のクリック位置まで移動して)ほかのモンスターを呼び寄せる危険が少ない。連続的に攻撃する場合は,次のモンスターの近くをクリックしておくと,最大限の効率で攻撃を継続してくれる(安全度は別として)。
 注意すべきなのは,アサルトモードで,キャラクター達がクリック位置まで移動してしまうと,リーダーが"指示待ち"となり,近くに敵が来ても攻撃しなくなってしまうことだ(ほかの2体のキャラは自動攻撃する)。それゆえ,多くのモンスターに囲まれたときなどはときどき周りをクリックして,絶えず移動の途中状態にしておくことが重要である。
 アサルトモード主体にすると,モンスターのクリックですらなくなって,いま一つ直接戦闘している感覚が薄くなってしまうが,RTSのように戦闘の指揮を執っているといったイメージで考えるとよいのだろう。肉弾戦クラスのキャラクターがいると,感じも違ってくるのだろうか。



街にいるNPCをチームに加えることができるのもGEの特徴の一つだ
 全体的な印象としては,まだ完成は遠いという感じだ(もちろんクローズドβだから当然である)。とくに,スキル関係。AIが割と優秀なこのゲームでは,スキルを滑らかにつないでいくことができなければ,プレイヤーのすることなどほとんどなくなってしまう。おそらく,何かコツがあるんだろうと思うのだが,パッと見てうまく使えなければ,使えないのと同じだ。
 アクション性が高いかと思えば,RTSのようなコマンド戦闘でもあり,ゲーム自体の性格もまだ固まっていないように思われる。今後どういった方向に転がっていくのか,非常に興味深い。(aueki)


グラナド・エスパダ
■開発元:IMC Games
■発売元:ハンビットユビキタスエンターテインメント
■発売日:2006/07/21
■価格:基本プレイ料金無料,アイテム課金
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2005.10/20051026204415detail.html