[G★2005#005]オンラインFPS「WarRock」念入りなバランス調整を実施中
5月6日からオープンβテストを開始したNEXONのオンラインFPS「WarRock」だが,韓国内外でのFPS人気とは裏腹に,少々暗雲が立ち込めているようだ。
本作は,Dream Executionが開発した独自エンジンのJindo Game Engineにより表現される,リアル感と各種エフェクトが特徴。戦闘兵, 衛生兵, 工兵,重火器兵,狙撃兵という5種類のスタイルのキャラクターのいずれかを操って,オンライン対戦を行う。 単に個人戦で腕を競うのではなく,部隊戦が楽しめること,K1A1戦車やK200装甲車などに搭乗して戦えることなどが大きな魅力だ。また,戦歴によって,17段階に昇進(最初は2等兵)していく点などは,オンラインゲームらしい要素といえるかもしれない。
本作での対戦は,二つのチームに分かれて行い,マップにある中立陣地を取り合いながら戦線を進めていき,時間内に多くの陣地を獲得しているチームまたは,すべての相手陣地を占領したチームの勝利になる。中立陣地はマップによって1個から3個まで存在するが,占領して自陣とすれば,倒されたときの復活地点となって前線への復帰が早くなるというメリットがある。
このようなゲームシステム/ゲームの進め方から,エレクトロニック・アーツの「バトルフィールド2」となにかと比較される本作だが,火器13種類,戦車1種類しかないために,バトルフィールド2よりも少しバリエーションで見劣りしてしまう。しかし,現在はクラン単位のラダーシステムによって,白熱した戦いが日夜行われているし,オンラインゲームのメリットの一つであるアップデートによって,順次要素が追加されていくのは期待できる部分といえよう。
さらに,10月27日にはアイテムショップがオープン。Stinger Missile,SSG Sniper Gun,M4A1 Carbine,Desert Eagleも追加されたり,オープンβテストが開始された5月から約1か月ごとのペースで,着実に戦闘マップが追加されていたりする。だが,暗雲は別のところにある。このように精力的なアップデートがなされてはいるが,完成度ではまだまだといったところで,同社広報のKoo Gi-hyang氏によると,ゲームバランス調整という大きな問題が残っており,現在はその修正を行っている段階とのことだ。
オープンβテストから1か月で同時接続者2万人,会員数54万人を超える会員を獲得したにも関わらず,現在でも同時接続者数2万人程度に留まっていることから,さらなる会員獲得に向けてのバランス調整に力を注いでいるといったところだろう。一応,正式サービスの時期と日本展開について聞いてみたが,予想どおり「未定です」と回答された。
実際,その回答が示唆するように,戦車や装甲車についてはオープンβテスト開始時から新規追加がない。このような戦況を一変させる兵器がどんどん追加されるようになれば,ゲームバランス調整が一段落して,本作独自の色を出していくステップへ進んでいるということなのだろう。 また,本作の課金スタイルは未発表ながら,公式サイトやゲームシステムからは,アイテム課金モデルを採用する可能性が高い。個人のプレイスキルに依存する傾向が高いオンラインFPSにおいては,非常に難しい問題ともいえそうだが,どうにかうまく解決してくれることを望みたい。(Seal)
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