[G★2005#053]R-18指定の新作MMORPG「Shaiya」
G★会場でSONOKONGが発表していた新作MMORPGが「Shaiya」だ。 ぶっちゃけていうと,18禁(あくまで韓国国内基準として)なリネージュIIテイストMMORPGという感じで,基本的なデザインや操作法などはかなりリネージュIIに準拠している。SONOKONGは玩具会社からオンラインゲームに参入した企業で,このゲームの開発はSONOVというチームで行われている。 ゲームエンジンには,Gamebryoが使用されている。これは「ダーク・エイジ・オブ・キャメロット」などで使われたNDLのNetimmerceの次の世代の製品である。グラフィックスのクオリティもそこそこで,無難にまとまっている印象を受ける。 まず,作品の世界観から解説しておこう。太古,善なる女神によって統治された平和な世界があった。女神の死後,その魂は二つに分かれ,光と闇の二人の女神を生み出し,地上も二つの国すなわち「Alliance of Light」と「Union of Fury」に分裂した。そうした舞台で展開されるRPGというわけだ。この世界の種族としては,ヒューマンとエルフがおり,それぞれの国で2種族からキャラクターを選択できる。 光の国では,
ヒューマン | エルフ
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ファイター | レンジャー
| ディフェンダー | アーチャー
| プリースト | メイジ
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の6種類,闇の国では,
ヒューマン | エルフ
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ウォーリアー | アサシン
| ガーディアン | ハンター
| ペイガン | オラクル
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の6種類のクラスが存在する(各国各種族で選択範囲は3個ずつ)。全体的なクラス構成は一般的なところといえるだろう。 一般的な狩りはパーティが中心となり,パーティ用のクエストもいろいろ揃えられているという。なお,パーティは最大8人までの構成となる。
この作品は,主にPvPに重点を置いたゲームとなっている。Extreme PvPと謳われており,最大で500人規模の大規模戦闘を前提としてシステムが作られている。 PvPというとネガティブなイメージの強い人もいるかもしれないが,この作品ではPvP用のゾーンも決まっており,PvPは敵国のプレイヤーとだけ可能となっているので,初心者を騙し討ちにするようなプレイは回避できるだろう。 PvP用のゾーンでは,ほかのゾーンでは手に入らないアイテム「ラピス」がドロップされる。ラピスはアイテムアップグレードに使われるので,このゾーンでの狩りは必須のものとなってくるのだが,敵種族がいればたちまちPvPも始まることになる。また,他国の兵士をたくさん殺せば,女神からの祝福としてアイテムなどがもらえることもあるという。 なお,最近の国対国レベルの戦争モノでは珍しいことだが,他国の国民とも普通に会話できる模様だ。そして,敵種族を倒すと,その持ち物がランダムに落ちることになる(普通のモンスター相手なら,殺されてもアイテムは無事)。つまり普通のアイテムキャンプとしてもPvPが推奨されるわけで,ゲームの方向性としてPvPを徹底的に主軸に置いていることが分かるだろう。 ちなみに韓国では,プレイヤーを倒したときに持ち物がドロップ品として出るようにすると規制の対象となるため,本作品はR-18指定のゲームとして開発されている。 ほかにも18歳以上向けでないと血の色を白くしなければならないなど,規制がいろいろあるようだが,本作品はそういった規制から無縁なところにある。公式サイトにあるデモムービーなどを見ると,(赤い血は出ないが)残酷表現の面などで,ある程度R-18指定と割り切って開発されている様子も分かるだろう。 デモ機をちょっと触っているだけでも,きわめて露出度の高い女性型モンスターが見受けられたので聞いてみると,そういうモンスターもけっこういるとのこと。まあ,女神様からしてあれだけの露出度なのだから,推して知るべしというところか。
本作品は,リネージュIIの作りを下敷きとしつつ,独自のアイデアを盛り込んだものといってよいだろう。大規模戦闘で重くなりすぎるところは最新エンジンで軽くし,露出度の高いところはもっと高く(余談だが,下着のデザインはかなり負けてる),理不尽なPvPは洗練された形にし,いらないと思う種族はばっさり削り,そのままでもよい部分はできるだけ残し,といったところだろうか。そういった方針がゲーマーの支持を得られるどうかは,間もなく開始されるというオープンβテストで明らかになるだろう。韓国では11月16日からオープンβテストが始まる予定だ。(aueki)
追記:SONOKONGブースでは,Shaiyaと「龍天氣」以外に2本の作品の発表が行われていた。一つは「Life Online」,もう一つが「魂Zenon Online」だ。 「Life Online」は過去のニュースでもあったように,シールオンラインを作成したGABA TeamがSONOKONGに移ってから作り始めたタイトルだ。今回はデモムービーしか流れていなかったので詳細はまだまだ分からない。一応,進捗は50%程度と説明されたが,公開時期などはまったく未定である。 「魂Zenon Online」は,社長の肝煎りでプロジェクトチームが作られたばかりだという。どのようなゲームになるのかも未定。もともと玩具メーカーとして,ロボットものなどを長く扱っている同社の社長は,ロボットに対する思い入れが強くあり,どうしてもロボットもののゲームを作りたいということで話が始まっているようだ。 内容も未定ではあるが,ロボットのデザインだけは上がってきているようで(同社の得意分野?),イラストが2点展示されており,とりあえず意気込みは感じられる。ロボットの玩具を作っている会社だからといって,ロボットものオンラインゲームをうまく作れるとは限らないが,ちょっと期待してみたいタイトルである。
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シャイヤ |
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(C)SONOV Corporation / GONZO ROSSO K.K. |
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