「エミル・クロニクル・オンライン」秋葉原で課金前最後のお願い
12月1日の記事でお伝えしたとおり,MMORPG「エミル・クロニクル・オンライン」(以下,ECO)は12月9日(金)に正式サービスが開始される。正式サービス前の最後の休日となる12月4日,東京はJR秋葉原駅前にあるゲーマーズ本店の店頭で,同作品のPRイベント,企画/開発/運営各社代表による「秋葉原でごあいさつ」が実施された。 これは,ECOのキャラクターデザインと関連商品を手がけるブロッコリー,ゲームの開発を行うヘッドロック,そしてサービスを提供するガンホー・オンライン・エンターテイメント(以下,ガンホー)の代表者が集い,顧客に直接“最後のお願い”をするというイベントだ。 当日は小雨のパラつくあいにくの天気にもかかわらず,開始前から熱心なファンが集まり,店先の庇(ひさし)の下に入れないファンは,傘を差してステージを取り囲んでいた。
■元トリオ・ECOの代表者が順に課金のお願い演説
ギャラリーにアピールする,ガンホー 代表取締役社長 森下一喜氏
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音響周りのトラブルで,10分ほど遅れて開始されたイベントでは,ガンホー ECO宣伝担当の小島幸博氏が司会進行を務め,各社の代表が順に挨拶していく。トップバッターはガンホー 代表取締役社長の森下一喜氏だ。「みなさんのおかげで,ここまでこぎ着けることができました。本当にありがとうございます。国産オンラインゲームが日本の市場を変えていく,その第一弾としてECOが大成功できるよう,ここにいる人が10人ずつ誘ってください(笑)。で,誘われた人がまた10人連れてきて,というネズミ講方式でいこうかと(笑)。ぜひ課金をお願いします」という,いっそ気持ちのよい開き直りと,即物的なユーモアをちりばめたスピーチを披露した。
続いて登壇したのは,ブロッコリー 代表取締役会長兼最高開発責任者 木谷高明氏。ゲーマーズ本店という,いわばホームグラウンドで語ることとなる氏は,同社のカードゲーム「ディメンション・ゼロ」のTシャツを着,プレイステーション2用ゲーム「Galaxy Angel II」の紙製サンバイザーをかぶって現れ,「ついでだからいろいろ宣伝しちゃいます」と軽妙に話し始めた。「カードゲームについては6年半やっていますが,オンラインゲームは初めてで,いろいろ教わりながらやってきました。MMORPGの制作と運営は,本当に難しいです。それをここまでもってきたヘッドロックさん,ガンホーさんは一般に思われている以上にすごいと思います。ぜひECOを味わって,より大勢の方に教えてあげてください。よろしくお願いします」と,実に“ホスト側”らしく残りの両社を立てる発言をした。
元トリオ・ECOの代表者のうち,最後を飾るのがヘッドロック 代表取締役の岡田信之氏だ。「本日は雨の中,どうもありがとうございます。思えば2年前の今ごろ,ECOの企画を立てまして,(ブロッコリーの)木谷会長のところに持っていきましたところ,最初は門前払いされました(笑)。それからさまざまに手を入れまして,一緒にやっていくことに。いろいろ荊(いばら)の道でしたが,なんとかここまで来まして。今はガンホーさん,ブロッコリーさんを交え,今後のアップデートについて話し合っているところで,すでに1年分のアップデート計画まで出来ています。少しでも前倒ししたいところですが,やはり課金をいただかないと,それもなかなか。例えばECOには,今までに見たことのないような家のシステムを来年後半に導入します。早く実装したいと思いますが,それにはみなさんの応援が不可欠です。どうかよろしくお願いいたします」と,今後のアップデートに絡めたお願いがなされた。
写真左側:自社製品の販促グッズを着込んで現れた,ブロッコリー 代表取締役会長兼最高開発責任者 木谷高明氏
写真右側:開発会社の立場としては珍しく,直接ギャラリーに話しかける,ヘッドロック 代表取締役 岡田信之氏
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■レベル37シャーマンの榎本温子さんによるコアなトークも
さて,VIP3人に続いて登場したのは,スペシャルゲストの榎本温子さん。ブロッコリーが展開するカードゲーム「アクエリアンエイジ」の関連イベントなどではおなじみの声優さんだ。ECOの大ファンで,自らレベル37のシャーマンをプレイする彼女は,「私,雨女なんです,すみません」と,あいにくの天気に関連した話題から始めた。 その後はガンホー 小島氏との掛け合いで話題が進み,ECO「ビギナーズパッケージ」のブロッコリー予約特典である「でじこ」の衣装イラストが示されたときには「私,リンナっていう役で出てるんですよ」と,さりげなくゲームへの要望を話題に織り込んでいた。 小島氏によると,ECOの大規模なゲームリングを組んでおり,たくさんのパトロン(兼下僕?)を抱えているという榎本温子さん。「例えばまだ使ったことのないレベル40の杖を持っているんですけど,今,データ移行のタイミングでアイテムをどうやって持っていこうかと,みんなで話してます。終了前にギルド商人からすべて請け出して,そのまま落ちるしかないんですけど,すごく混雑すると思うんですよ。だから,東(のギルド商人)はやめて南(のギルド商人)にしようかな,とか」などと,プレイヤーならではの突っ込んだ話題を展開していた。ちなみにガンホー 小島氏の話によると,オープンβサービス終了間際には大勢のギルド商人が配置される予定だそうなので,プレイヤーのみなさんはひとまずご安心を。また「私はプレイヤー代表として来ましたので,プレイヤーの窓口になろうかと思います」という,榎本さんの力強い発言も飛び出した。 壇上ではそのほかに,インターネットカフェで購入/使用できるECOのプレイチケットもお披露目された。ちなみに実はこのイベント,ガンホー側開発担当者の岩田賢容氏を交えてQ&Aが行われる予定だったのだが,雨と寒さに配慮したのか,これは省略され,イベントは20分ほどで終了した。
締めくくりの挨拶でガンホー 森下氏が「課金,課金と連呼することで,流行語大賞を取りたいと思ってます」と冗談めかして述べたとおり,またガンホー 小島氏が「社長,会長,社長が直接課金のお願いをするオンラインゲームというのも,初めてだと思います」とコメントしたように,イベントの趣旨はいたって明確なものだった。 (元)トリオ・ECO代表者の語り口を素直に捉えれば,イベントに来てくれたコアなファンがエヴァンジェリスト役を果たして,周囲に話題を広めてくれることを期待している,というところだろうか。ともあれ,雨にもかかわらずゲーマーズ店頭に集まるだけあって,ギャラリーのノリも実に良い,今回のイベントであった。(Guevarista)
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エミル・クロニクル・オンライン |
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(C)2007 BROCCOLI/GungHo Online Entertainment,Inc./HEADLOCK Inc. |
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