[韓国ゲーム事情#455]Gravity,110億円規模のゲームファンド設立を発表
Kimの韓国最新PCゲーム事情#455
Gravity,110億円規模のゲームファンド設立を発表(2005/12/22)
Text by Kim Dong Wook特派員
Gravityは12月21日,1000億ウォン(約110億円)規模の国内ゲームファンド「Global Highway 1号」を2006年1月に設立するとともに,先日「こちら」でお伝えした,「On-line revolution fund NO.1 limited liability investment partnership」(以下,レボリューションファンド)にも出資することを決めたと発表した。このことにより,同社は国外でのゲーム販売で主導的な役割を担うことになるという。
同社は,Global Highway 1号とレボリューションファンドを通じて,優れたゲームの開発に持続的な投資を行い,今後5年間に国内外の100タイトル以上の販売権を獲得し,世界各地でリリースすることを目標にしている。 110億円規模のゲームファンドGlobal Highway 1号は,具体的な実行計画の確定後,2006年1月に設立が完了する予定だ。その後,Gravityが主導して,優れたゲームタイトルやゲーム関連技術を発掘し,その開発に対して投資を行う。
「RAGNAROK Online」(邦題 ラグナロクオンライン)のサービスを世界の65か国で展開し,すでにグローバルな販売ネットワークを構築している同社は,同ファンドの設立によって,自社タイトルや「Stylia」「Time・N・Tales」などの注目作を始めとする,100タイトル以上のゲームを販売できる基盤が整ったとしている。 とくにStyliaは,「オンラインゲーム機」という新しいコンセプトを持ったゲームポータルとして注目されている。同社は,このStyliaのサードパーティ各社も投資のターゲットにしているため,より多くの開発資金を得ることで,Styliaを完成度の高いゲームポータルに仕上げることが期待できそうだ。
同社長を務めるRyu Il Young氏は,同ファンドの設立とレボリューションファンドへの出資について,ゲーム関連技術の開発や,国外での販売力の強化を目指すと共に,M&Aなどのビジネスにも活用する狙いがあることを明かした。また,高い技術力を持ちながらも,資金不足に悩まされている国内のデベロッパに投資をすることで,ゲーム産業の発展と,世界各地におけるオンラインゲームの普及に寄与したい意向だ。
また,同社は,レボリューションファンドからの投資を受けたゲームタイトルについて,韓国と世界各地(日本を除く)での販売事業において,同社が主導的な役割を担うことも明らかにした。
同社は,ファンドの設立に合わせ,世界の各地域にある自社の販売組織を強化するため,アジア事業本部,EU事業本部,CIS事業本部,米国事業本部,韓国事業本部の五つの組織に再編するということだ。
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