MCJは,同社のゲーム向けPCブランドG-Tuneシリーズの最新モデルとして,発表されたばかりのAMDのAthlon 64 FX-60を搭載した「MASTER PIECE-F8001A-WS」を発売した。 Athlon 64 FX-60は,Athlon 64 FXシリーズとしては初めてのデュアルコアプロセッサ。そのパフォーマンスについてはすでにレビュー記事が掲載されているので詳細はそちらをご覧いただくとして,結論から言えば,ゲーム用では現状で最強クラスのCPUであることは間違いない。 正直に言って,現状のゲームだとデュアルコアCPUはさして有効とはいえないのだが,Windows自体の動作をはじめ,一般的なアプリケーションの操作環境は確実に改善されるので,ゲーム以外でもPCをよく使う人にとって,デュアルコアCPUは悪い選択肢ではない。現在は各社のグラフィックスドライバがマルチスレッドに対応してきていることから,ようやくゲームにおけるデュアルコアの価値が出てきはじめたところだが,今後,ゲーム自体がマルチスレッドに対応してくると,有効性は格段に上がってくるだろう。
CPU以外の部分を見ても,G-Tuneの最高峰といえる装備が採用されている。メインメモリは2GB,HDDは250GB,グラフィックスカードには,GeForce 7800 GTXをNVIDIA SLI構成で,サウンドカードとしてはCreative Technologyの「Sound Blaster X-Fi Digital Audio」が搭載されている。ほぼフル装備状態なので,NVIDIA SLIの構成でハマりやすい電源周りなどの部分が確実にクリアされているのは嬉しいところだ。 現状で考えられる,ほぼ最高スペックのゲーム用PCの構成だけあって,価格は41万7900円(税込)。だが,考えてみればCPUとグラフィックスカードの価格だけで25万円くらいは突破しそうなので,同等スペックのマシンを自分で組んでも,さして安く上がるわけではない。 グラフィックスカードのNVIDIA SLI動作では,CPUが速くないと潜在的な描画性能を表に出すことはできない。期待の最強CPUで確実にNVIDIA SLIを使いたい人にはよい製品かもしれない。(aueki)
|