【Mac】アップルがIntel製CPUを搭載したMacintoshを発表
アップルコンピュータは本日(1月11日),IntelのCore Duoプロセッサを搭載したデスクトップ「iMac」シリーズと,ノート「MacBook Pro」シリーズを発表した。iMacは本日より,MacBook Proは2月より出荷される。
MacBook Proと新型iMacの主な仕様は下記のとおり。両シリーズともに2機種ずつの構成だが,Apple StoreではBTOにも対応している。
MacBook Pro(15.4インチ:1.83GHz) ・CPU:Core Duo/1.83GHz ・メインメモリ:1GB(PC2-5300 DDR2 SDRAM) ・HDD:100GB(Serial ATA) ・光学ドライブ:SuperDrive(DVD±RW) ・グラフィックスチップ:Mobility Radeon X1600(グラフィックスメモリ256MB) ・ディスプレイ:15.4インチワイド液晶(1440×900ドット) ・iSightカメラ内蔵 ・Front Row対応 ・30万9800円(税込)
MacBook Pro(15.4インチ:1.67GHz) ・CPU:Core Duo/1.67GHz ・メインメモリ:512MB(PC2-5300 DDR2 SDRAM) ・HDD:80GB(Serial ATA) ・光学ドライブ:SuperDrive(DVD±RW) ・グラフィックスチップ:Mobility Radeon X1600(グラフィックスメモリ128MB) ・ディスプレイ:15.4インチワイド液晶(1440×900ドット) ・iSightカメラ内蔵 ・Front Row対応 ・24万9800円(税込)
iMac(20インチ:2GHz) ・CPU:Core Duo/2GHz ・メインメモリ:512MB(PC2-5300 DDR2 SDRAM) ・HDD:250GB(Serial ATA) ・光学ドライブ:SuperDrive(DVD±RW) ・グラフィックスチップ:Radeon X1600(グラフィックスメモリ128MB) ・ディスプレイ:20インチワイド液晶(1680×1050ドット) ・iSightカメラ内蔵 ・Front Row対応 ・20万9900円(税込)
iMac(17インチ:1.83GHz) ・CPU:Core Duo/1.83GHz ・メインメモリ:512MB(PC2-5300 DDR2 SDRAM) ・HDD:160GB(Serial ATA) ・光学ドライブ:SuperDrive(DVD±RW) ・グラフィックスチップ:Radeon X1600(グラフィックスメモリ128MB) ・ディスプレイ:17インチワイド液晶(1440×900ドット) ・iSightカメラ内蔵 ・Front Row対応 ・15万9800円(税込)
MacBook Proは,厚さ約1インチ(2.59cm),重量2.45kgのノート型で,CPUにCore Duo/1.83GHz(下位モデルは1.67GHz),グラフィックスチップにATI TechnologiesのMobility Radeon X1600(上位モデルは256MB,下位モデルは128MBのグラフィックスメモリ),SupreDrive(DVD±/RWドライブ),iSightカメラを搭載している。 またMacBook Proには,同社が特許を出願している「MagSafe(マグセーフ)」と呼ばれるマグネット着脱式の電源コネクタが搭載される。これは,磁力を使って電源コネクタをMacBook Pro本体に軽く固定できるもので,例えば電源ケーブルに足を引っかけてしまったときなどに簡単に外れ,本体の落下を防ぐという。
一方,新型のiMacには,20インチ(下位モデルは17インチ)の液晶ディスプレイを搭載したデスクトップ型で,MacBook Proと同じくIntelのCoreDuo/2GHz(下位モデルは1.83GHz),Radeon X1600(グラフィックスメモリ128MB),SuperDrive,iSightカメラを搭載している。
MacBook Proと新型iMacのすべてのモデルに,デジタル写真,ムービー,音楽,DVD,Webページに関するクリエイティブワークをシームレスに行える,同社のアプリケーションスイート「iLife '06」が付属する。
なお,IntelのCore Duoプロセッサには,動作クロックごとにプロセッサナンバーが付けられているが,MacBook ProとiMacでは動作クロックのみが公表されている。これは,米Apple Computerの製品担当者によると「動作クロックのみの表記のほうが,エンドユーザーにとって分かりやすいから」という判断に基づいているそうだ。
2006年は,米Apple Computer創設から30年目という大きな節目の年。同社史上初めてIntel製のCPUを採用した今回の発表は,1994年のPowerPC採用,2001年のクライアント向けMac OS Xリリースに続く,プラットフォームの大きな転換点になる(細かい転換点はほかにも多いが,ここでは割愛させてもらう)。 ハードウェアプラットフォームが大きく変わるということは,それに対応するOS,およびゲームを含むアプリケーションの開発も必須。本日リリースされたMac OS X 10.4.4でCore Duoへの正式対応を果たしたほか,iLife'06などのアップル製ソフトウェアもCore Duo対応となっている。 だが,サードパーティ製のソフト(およびアップルのプロクリエータ向けソフト群)が今回発表された新製品に対応するまでには,まだ少し時間が必要なようだ。
ほとんどのソフトに関しては,PowerPC向けに開発されたソフトをIntel製CPU上で動作させる,一種のエミュレーション環境「Rosetta(ロゼッタ)」を使用することで,互換性はある程度確保されているが,本来のパフォーマンスを発揮するには至らない。事実,「Macworld Conference&Expo/San Francisco 2006」で現地時間10日に行われた米Apple Computerのスティーブ・ジョブズCEOによる基調講演でも,Rosetta上でまだIntel製CPUに対応していないPhotoshopを操作するデモが行われたが,「プロにとって十分なパフォーマンスではない」と語られていた。
4Gamerの読者としては,Intel製CPUを搭載したMacでのゲームのパフォーマンスがどの程度かが,大いに気になるところだろう。 ただし前述のとおり,(ゲーム)ソフト自体がIntel製CPUに最適化されていない限り,パフォーマンスはむしろ低下すると考えて間違いはないだろう。今後リリースされるタイトルに関しては,PowerPCとIntel製CPUの両方に対応した形になることが予想されるが,リリース済みのタイトルの場合は大規模なアップデートなどが行われない限り,パフォーマンスの低下は避けられないと思われる。 このあたりの対応がどうなっていくのか,しばらく注目していきたい。(山)
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MacBook Pro |
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iMac |
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