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[DICE 2006]大物開発者が一堂に介したテーブルテニス大会?
2006/02/15 19:44
 今回のD.I.C.E.では,Valve SoftwareのGabe Newell(ゲイブ・ニューウェル)氏が風邪をこじらせたり,Lionhead Studiosを率いるPeter Molyneux(ピーター・モリニュー)の渡米がかなわなかったりと,少し残念な変更がいくつかあった。セッションの一つ「The Battle of Bunker Hill」(バンカーヒルの戦い)も,もともとは饒舌で知られるモリニュー氏とWill Wright(ウィル・ライト)氏が激しいやり取りをする予定だったそうだが,急遽業界古参の開発者が集ってのゲーム大会となってしまった。

 The Battle of Bunker Hillは,「Family Feud」(日本では,「クイズ100人に聞きました」として知られていた形式のクイズショー番組)のようなルールで行い,ベルの早押しのかわりに,二手に分かれたチームの代表者がプレイする「Pong」の結果によって,片方のチームがクイズに答えていくというもの。3回間違えば,もう一方のチームのメンバーが相談して一つの答えを出してどんでん返しを狙うことができる。クイズの内容は,「最も有名なゲームキャラクターは?」とか「最高のアーケードゲームは?」などという他愛のないものだが,観客側の開発者達が大声で自分の思う答えを叫び合うなど,誰もが和気あいあいとしたひとときを過ごしていたようだ。



 モリニュー氏が参加していなかったとはいえ,チームレッドとチームブルーに分かれた8人のメンツはそうそうたるものだ。チームレッドを率いる「The Sims」や「SimCity」シリーズでお馴染みのライト氏の横に座るのは,今回の地元ラスベガスで「Star Wars: Empire at War」を制作するPetroglyph Gamesの社長Mike Legg(マイク・レッグ)氏,「Ultima Underworld」や「Deus Ex」シリーズで有名なJunction Point StudiosのWarren Spector(ウォーレン・スペクター)氏,そしてSony Computer Entertainment of Americaで「God of War」を開発したDavid Jaffe(デイビッド・ジャッフェ)氏。
 対するチームブルーのリーダーは「Civilization」シリーズなどで知られる,“ストラテジーゲームの父”ことSid Meier(シド・マイヤー)氏が務め,メンバーには「Command & Conquer」シリーズの生みの親Louis Castle(ルイス・キャッスル)氏,最近ではPSP用「Daxter」のリード・デザイナーなど古くから前線で活躍してきたMichael John(マイケル・ジョン)氏,そして「Age of Empires」で知られるEnsemble StudiosのBruce Shelly(ブルース・シェリー)氏が選ばれていた。さらに司会として,アメリカンジョークの才能が素晴らしい「Dungeon Siege」の元カナダ人Chris Taylor(クリス・テイラー)氏がマイクを取った。

 ほかのセッションとは毛並みの異なるほのぼのとした内容で,あっという間に時間が過ぎていった。初戦のリーダー対決は11-9,最終決定戦も5-1でマイヤー氏がライト氏を下しており,マイヤー氏は昔のゲームにもずいぶんと慣れているように感じた。ゲームの結果はマイヤー氏のチームレッドがPong戦を4対1と主導権を握っていたものの,クイズではチームブルーが優勢となって勝利をもぎ取った。ファイナルスコアは252対100。最後に,所属の会社の垣根を越えて和やかに肩を叩き合う姿が印象的だった。(奥谷海人)


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