[台北ゲームショウ#16]嶺東科技大学数位媒体設計所その2:抗日義賊が主役のアクションRPG「侠盗外伝」のプレイムービーをUp
スタンドポップで見ると,絵柄がよく分かる。このゲームを市販する予定はないそうだが,学校のPRのためか,展示にはけっこう気合いが入っていた
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嶺東科技大学数位媒体設計所のブースでプレイアブル展示されていた,生徒グループ制作のゲームのうち,もう1本紹介しておきたいのが,アクションRPG「侠盗外伝」(きょうとうがいでん:The Taiwan's Chevalier)である。日清戦争で台湾が日本に併合されたのち,日本と手を結んだ有力者を選んで襲った実在の義賊,廖添丁(Liao Tian Ding)が主人公という,我々日本人にとっても,色んな意味でなかなかキャッチー(?)な設定の作品だ。「2005VR論剣」なる審査会で次点に入賞し,「2005年4C数位内容創作競賽遊戯創作PC組」では宇峻奥汀(Userjoy Technology)賛助奨を受賞しているという。
中身はいたってオーソドックスなステージ制のアクションRPG。日本軍に捕らわれた人々を救うなど,伝説の義賊にしてはダイレクトなミッションが多く,ステージとステージの合間にはミッション内容を示す会話シーンと説明画面が入る。 主人公が泥棒だけに,倒した相手からは道具が奪えるのが特徴で,奪うごとに「名声」パラメータが上がって,ますます奪いやすくなる。また,敵を倒す,もしくは敵の攻撃をかわすごとに「武器」パラメータも上がって,強くなっていく。 気合いをためて攻撃/防御すると効果が上がる,疲労が溜まると攻撃不能になって防御を強いられる,八卦陣とともに必殺技発動といった,アクションゲームらしい仕掛けのほかに,サポートキャラが登場するのも愛嬌のあるところだ。ハンチング帽の少年や,いかにもなヒロイン的キャラが銃で戦闘を支援してくれたりする。 マップ探索や基本攻撃に使うCキーを,ゲーム内のメニュー操作にも使うなど,操作方法にはややクセがあるものの,アクション戦闘自体は爽快かつ派手。難しいことを考えなくても,テンポ良く進められる。
台湾の人から見れば廖添丁は一種伝説の主人公としてポピュラーな存在だし,廖添丁を扱ったゲームはほかにもある。また,本作の舞台は台湾の旧蹟をめぐる(=歴史を学ぶ)形になっている。学校の課題として作られたこと考えれば,抗日がテーマといってもそう突飛なモノではないことが分かるだろう。ここはむしろ,生真面目な設定とアニメ調の人物イラスト(るろうに添丁さん?)のギャップを楽しみたいところである。さすがに日本で商品化を目論む代理店は出てこないような気もするが,「こちら」(2分15秒:62.6MB,MPEG-1)からムービーをダウンロードして,ゲームとしての出来映えを確認してみてほしい。(Guevarista)
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