[韓国ゲーム事情#494]業界を揺るがす「グラナド・エスパダ」
Kimの韓国最新PCゲーム事情#494
韓国MMORPG業界をが揺るがす「グラナド・エスパダ」(2006/3/3)
Text by Kim Dong Wook特派員
韓国でオープンβテスト中のMMORPG「Granado Espada」(邦題 グラナド・エスパダ。以下,GE)が,停滞感が漂っていた韓国MMORPG市場を賑わせている。現在3強と呼ばれている,「Lineage」「Lineage II: The Chaotic Chronicle」「World of Warcraft」の一角に食い込める可能性があるタイトルとして,プレイヤー達の話題を集めているのだ。 その人気ぶりは凄まじく,韓国の大手検索サイト(日本でいえばYahoo!クラス)のNAVERでは,2月上旬から現在までゲームカテゴリ内の検索順位1位をキープ。さらに,公式サイトの掲示板では40万件を超えるメッセージが描き込まれている。 ネット以外のプロモーション活動も人気に一役買っているようだ。例えば,韓国内で全国展開している映画館チェーン「CGV」に「GE体験ゾーン」を設け,映画を待っている人達へのアプローチを行っている。 また,PC BANGを利用したプロモーション活動もほかのMMORPGとは一線を画する内容だ。具体的には,GEのパブリッシャであるHanbit Softの加盟PC BANGでは,入店するだけでもれなく「クーポンナンバー」がもらえる。それをゲーム内で入力すると,「ベルレムの箱」というアイテムが贈られる。この箱の中身はランダムで決定し,通常の武器やアイテムだけでなく,NPCカードや未公開アイテムといった貴重品が登場することもあるのだ。 ソウル市内のPC BANG店長は,「GEがインストールされているPCを探すお客さんが多かったので,店内すべてのPCにGEをインストールしたところ,非常に評判が良かった。久しぶりにお客さん達を熱中させるMMORPGが登場したようで,PC BANGとしても期待しています」とコメントしている。 業界では,GEが6万5000人ほどの同時接続者数を記録しているのではないかと言われている。Hanbit Softから公式発表はされていないので,数字の真偽は不明だが,GEのサーバーが次々と追加され,現在は21台のサーバーで運用していることを考えると,少なくともプレイヤー数が急増していることは間違いないだろう。
韓国の公式サイトで告知内容をプレイヤーに知らせてくれる新聞風のページ「GE TIMES」。ゲームの世界観に合ったデザインと分かりやすさから注目されている
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Hanbit SoftのLee Yun Mi取締役は,「オープンβテストを開始して1週間ほど経った時点のプレイヤーの反応を見て,GEが今年最高のMMORPGになると確信しました。今後GEの完成度をさらに高め,斬新なコンテンツを提供し,サポートの充実を図り,既存のMMORPGとはまったく違うMMORPGを目指します。また,私達はGEの長所をさらに伸ばし,プレイヤーの意見を積極的に取り入れ,World of Warcraftを凌ぎたいと思っています」と自信に溢れたコメントをしている。
このGEに対する業界の反応に関して,オンラインゲームの専門家であるKim Hak Joe氏は,「GEのプロデューサーであるKim Hakkyu氏を支持するファングループも多く,Kim Hakkyu氏の個人サイトへ頻繁に訪れるファンの数は10万人以上と推測されます。こういった熱いファンも多いので,有料サービス開始後も,かなり多くのプレイヤーがゲームをプレイし続けるでしょう」と予想している。
現在のGEを取り巻く状況を考えると,GEが韓国で大ブレイクする可能性は高い。韓国のオンラインゲーム業界の動きを把握するためにも,GEの動向には注目し続けなければならないだろう。
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グラナド・エスパダ |
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