Microsoft Game Studios,Lionhead Studiosを傘下に
Microsoft Game Studiosは,アメリカ時間の4月6日,イギリスに本拠を置くデベロッパ,Lionhead Studiosを買収したと発表した。今後,Lionhead StudiosはWindowsおよびXbox360独占のゲーム開発に力を注ぐことになる。 Lionhead Studiosは,カリスマクリエイター/ビジョナリとして有名なピーター・モリニュー氏に率いられたゲーム開発会社。「Black & White 2」「The Movies」など,既存のジャンルにとらわれない,ユニークなゲーム作りで知られている。Microsoftは,「Fable」(Xbox用),「Fable: the Lost Chapter」(XboxとPC用)のパブリッシャとして同社と関係を保ってきた。FableシリーズはXbox用タイトル中「最も売れたRPG」となっている。 Lionhead Studios買収のうわさは,Activisionがコンシューマ機用「The Movies」の開発を白紙に戻したころからささやかれており,買収相手としてこれまでElectronic ArtsやUbisoft Entertainmentの名前が挙がっていた。 モリニュー氏は,自社ウェブサイトで「Microsoftはこれまでも我々のビジョンを支えてくれ,良いチームワークの結果としてFableシリーズを生み出すことができた。これ以上興奮する話はない」と語っている。「この買収により,我々は安定した状況で,ワールドクラスの次世代タイトルを制作できるだろう」。 とはいえ,このところビッグヒットに恵まれず,業界関係者の間で「Lionhead Studiosは大丈夫だろうか」と話題になっていたのも事実。具体的にどのようなパートナーシップになるのか公表されていないが,個性的な作品を作ろうとするモリニュー氏が,言い方は悪いが「ひも付き」状態でどの程度リーダーシップを発揮できるかは分からない。 事実,モリニュー氏がかつて率いていたスタジオ,Bullfrogが経営難からElectronic Artsに買収されたとき,彼はEAと対立してBullfrogを辞めている。我々としては,モリニュー氏の面白いゲームがこれからも次々に作られることを願うだけだ。(松本隆一)
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